世界平和女性連合
Women's Federation For World Peace International | |
略称 | WFWPI |
---|---|
設立 | 1992年4月10日[1] |
設立者 |
文鮮明[1] 韓鶴子[1] |
本部 | アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク・マンハッタン43丁目4W |
会長 | 文薫淑[2][3] |
重要人物 |
文蘭英(元世界会長)[4] 文妍娥(元世界会長) |
ウェブサイト | Women's Federation For World Peace International |
略称 | WFWP Japan |
---|---|
設立 | 1992年9月24日[5] |
本部 |
日本 東京都 目黒区東山3-1-11 サンサーラ東山202[5] |
会長 | 堀守子[6][7] |
重要人物 |
江利川安栄(元会長)[8] 久保木哲子(元会長) 杉山もと子(元会長)[9] |
ウェブサイト | WFWP 世界平和女性連合 |
世界平和女性連合(せかいへいわじょせいれんごう、英語: Women's Federation For World Peace International:WFWPI)は、1992年4月に創設された世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体[10][11][12]。1987年に文鮮明が日本で設立した団体「アジア平和女性連合」を前身とする[13][14][15]。国際NGOである。本部はアメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨークにある。
概要
[編集]1987年、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)教祖の文鮮明は「アジア平和女性連合」を日本で設立した[13][14][15]。初代議長には小山田儀子(原理研究会元会長の小山田秀生の妻)が就任した[16]。
1992年4月、文鮮明と妻の韓鶴子は、アジア平和女性連合を発展させ「世界平和女性連合」を設立した[1][17]。1994年より世界各国にボランティアを派遣[5]。平和の文化建設・貧困撲滅を目指し、女性の経済自立支援・地位向上、子供の教育支援、医療支援、エイズ予防教育など、主に開発途上国において活動を展開している[5]。世界中のWFWPで組織される「WFWPインターナショナル(WFWPI)」は、1997年より国際連合経済社会理事会との総合協議資格を有し、国際連合グローバル・コミュニケーション局と提携関係にある[18]。
女性信者らが海外で宣教する際には、世界平和女性連合のボランティアという名目で入国して「純潔運動」などを行ってきた[19]。
1997年、全国霊感商法対策弁護士連絡会が提出した、関連団体による合同結婚式への参加者を募る署名活動の中止を求める申し入れに対し、世界平和統一家庭連合側は、世界平和女性連合は「当法人とは全くの別団体」であると回答し、関係を否定した[20]。
1999年には『千葉日報』の1月10日付紙面に、『国際的な奉仕団体 世界平和女性連合の活動』と題する記事が掲載されたことに対し、全国霊感商法対策弁護士連絡会は同年2月12日、千葉日報社に抗議するために公開質問状を出した[21]。
2017年、奈良市の公民館で、手芸を名目に活動する「リボンサークル」という団体のスタッフが救急搬送されたため、施設の職員が連絡先を確認したところ、世界平和女性連合のものであることが判明した[22]。聞き取りに対し、代表者は利用方法として禁止されている宗教の勧誘活動を行なっていたことを認めたため、公民館はこの団体の利用登録を抹消した[22]。
2019年7月16日、世界平和女性連合がモザンビークで運営支援する「モザンビーク太陽中学校・高等学校」の理事長の宝山晶子が、外務大臣表彰を受けた[23][24]。当時の外務大臣は河野太郎だった[25]。
2022年10月26日、日本共産党衆議院議員の穀田恵二は衆議院外務委員会で、上記の表彰の取り消しと徹底調査を政府に求めた[26][27][25]。同年11月4日、外務省はこの女性が現地の中学校や高校で著作を配布したり、礼拝への勧誘を行うなど、世界平和統一家庭連合の布教を強く意識した学校活動を実施していたことが確認されたとして、表彰の取り消しを発表した[28]。 また、日本の有力誌がセネガル施設に対する陰謀を暴露した[29]。
役員
[編集]- 文薫淑 - 世界会長[2]。1963年1月1日、世界平和統一家庭連合幹部の朴普煕の娘として生まれた[30]。文鮮明の次男の文興進が交通事故がもとで1984年1月2日に死去すると、その1か月後、薫淑は文鮮明の意向により、文興進と「霊肉結婚」した。そして文鮮明は薫淑を養女にした[31][32]。
- 小山田儀子 - アジア平和女性連合初代議長[16]。小山田秀生の妻。
- 杉山もと子 - 元日本会長[9]。
日本の政治家との関わり
[編集]- 自民党の政権奪還から半年後の2013年の参院選の頃から、教団関係者は、山口県の選挙区支部にもなっている安倍晋三首相の事務所を訪れ、選挙の手伝いに従事した。なかでも世界平和女性連合から派遣された女性たちはその働きぶりから、安倍の後援会関係者から一目置かれていたという[45]。2014年12月の衆院選に際しては、世界平和女性連合の東京第六連合会の事務局長は、世界戦略総合研究所会長の阿部正寿、同事務局次長の小林幸司、世界日報社社長の木下義昭、同政治部長の早川一郎らとともに、文部科学大臣の下村博文を積極的に支援[46]。翌2015年8月の教団の名称変更[47][48]の実現に寄与した。
年表
[編集]- 1987年 - アジア平和女性連合が設立[13][14][15]。
- 1992年
- 4月10日 - WFWP創設集会が開催される。
- 9月24日 - WFWP Japan創立。
- 1993年9月14日 WFWP創立1周年記念大会が東京ドームで開催される。5万人の参加者を前に韓鶴子総裁が「真の父母と成約時代[49]」を講演。
- 1994年 - 海外派遣事業を開始。
- 1997年7月 - 国連NGO[50]「WFWPインターナショナル(WFWPI)[51]」として国際連合・経済社会理事会の総合協議資格を有するNGOに認定される[18]。
- 2000年10月 - 国連本部における「貧困撲滅国際デー」記念フォーラムでWFWP派遣員が活動報告[52]。
- 2008年3月 - 第52回国連女性の地位委員会会議参加(以後、毎年参加)。
- 2021年3月 - 第14回国連犯罪防止刑事司法会議(京都コングレス)参加[53]。
- 2022年3月 - 第66回国連女性の地位委員会会議参加・WFWP Japanでパラレルイベント主催[54]。
脚注
[編集]- ^ a b c d “創始者のスピーチ3『世界平和の基盤は真の家庭』”. 世界文化体育大典. 2022年7月21日閲覧。
- ^ a b “統一運動情報 「天正宮入宮・戴冠式14周年記念特別午餐」開催”. 光言社 (2020年8月25日). 2022年11月28日閲覧。
- ^ “Meet the Leadership — Women's Federation For World Peace International”. WOMEN'S FEDERATION FOR WORLD PEACE, INTERNATIONAL. 2022年8月24日閲覧。
- ^ a b “『True Peace』2021年11月号”. PeaceTV. 2022年12月3日閲覧。
- ^ a b c d “WFWP国際奉仕プロジェクト・海外ボランティア活動隔年報告書2017-2018”. 世界平和女性連合. 2022年9月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月18日閲覧。
- ^ a b “第66回国連女性の地位委員会(CSW66)にてWFWP日本主催のパラレルイベント開催”. 世界平和女性連合 (2022年4月13日). 2022年11月1日閲覧。
- ^ a b “WFWP(世界平和女性連合)の創立30周年特別講演に参加”. 石川ナオミ オフィシャルサイト (2022年5月8日). 2022年5月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月1日閲覧。
- ^ a b “公開質問状”. 全国霊感商法対策弁護士連絡会 (1999年2月12日). 2023年9月21日閲覧。
- ^ a b “青年よ行け、そして世界を救え 19 歴史的な写真③”. 光言社 (2021年11月29日). 2023年7月21日閲覧。
- ^ “旧統一教会との関連「知らなかった」 イベント出席の猪口邦子氏”. 毎日新聞. (2022年8月3日) 2022年8月3日閲覧。
- ^ “大阪維新16人旧統一教会と接点 会合参加や祝電、関係公表 ”. 東京新聞. 2022年8月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年10月20日閲覧。
- ^ “世界平和女性連合とは”. WFWP Japan. 2022年8月25日閲覧。
- ^ a b c 『統一世界』1991年12月号。
- ^ a b c 柿田睦夫「霊感商法被害の新たなひろがりと統一協会の動向」 『前衛』1993年6月号、日本共産党中央委員会、30-32頁。
- ^ a b c “一日の出発をみ言と共に! 真の父母の絶対価値 83 アジア平和女性連合”. 光言社 (2023年12月18日). 2024年11月25日閲覧。
- ^ a b 浅見定雄『新宗教と日本人』晩聲社、1994年6月14日。ISBN 978-4891882402。
- ^ 田井友季子『神の代弁者』世界日報社、1995年。ISBN 978-4882010555。
- ^ a b “List of non-governmental organizations in consultative status with the Economic and Social Council as of 1 September 2018*”. United Nations. 2022年8月25日閲覧。
- ^ 山口・滝本・紀藤 2004, p. 14.
- ^ “公開申入書 ”. 全国霊感商法対策弁護士連絡会. 2017年11月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月24日閲覧。
- ^ “世界平和女性連合の礼賛記事に公開質問”. 全国霊感商法対策弁護士連絡会. 2022年8月24日閲覧。
- ^ a b “手芸サークル”偽り公民館で宗教勧誘 旧統一教会関連団体が「リボンサークル」名乗り部屋借りる”. 関西テレビ放送. 2023年2月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月29日閲覧。
- ^ “令和元年度外務大臣表彰受賞者(個人)”. 外務省 (2019年7月16日). 2022年11月2日閲覧。
- ^ “モザンビーク派遣員・宝山晶子さんが外務大臣表彰を受賞しました!”. 世界平和女性連合 (2020年6月8日). 2022年8月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月18日閲覧。
- ^ a b “第210回国会 外務委員会 第3号(令和4年10月26日(水曜日))”. 衆議院 (2022年10月26日). 2023年11月18日閲覧。
- ^ “旧統一教会関連団体からモザンビークへ派遣の女性に「外務大臣表彰」”. 朝日新聞 (2022年10月26日). 2022年11月2日閲覧。
- ^ “世界平和統一家庭連合関連団体関係者に外務大臣表彰 河野外相時の2019年に”. 毎日新聞 (2022年10月26日). 2022年11月2日閲覧。
- ^ “外務省 “統一教会”の関連団体から派遣の女性の大臣表彰取り消し”. 日本ニュースネットワーク. (2022年11月4日) 2022年11月5日閲覧。
- ^ [1]
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- ^ Black, Robert (October 26, 2000). “Moon and his ballet stars: When the Rev Moon's son died in a car crash, the controversial religious leader formed a dance company for the young man's fiancee. With money no object, it has impressed critics around the world”. The Daily Telegraph
- ^ Kaufman, Sarah (June 15, 2001). “Universal Ballet's Really Big Show”. The Washington Post: p. C7; Section: Style
- ^ “清和会前会長細田衆院議長 統一教会関係離脱宣言 統一教会関連団体一覧表つき”. JCNET (2022年9月29日). 2022年12月3日閲覧。
- ^ “速報 世界平和女性連合、文ヨナ時代に…世界会長兼韓国会長就任”. ファミリーフォーラム (2014年6月3日). 2014年9月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月27日閲覧。
- ^ “『True Peace』2015年2月号”. PeaceTV. 2022年12月3日閲覧。
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- ^ “立民・辻元清美氏、旧統一教会関連の勉強会に出席していた「認識していませんでした」”. デイリースポーツ. (2022年9月27日) 2023年12月31日閲覧。
- ^ ANNnews (2022年9月26日). “「最初は警戒していた」元関係者が語る“安倍氏と旧統一教会” 距離を縮めた背景とは(2022年9月25日)”. YouTube. 2022年9月26日閲覧。
- ^ 「週刊文春」編集部 (2022年7月27日). “《“支援者名簿”入手》統一教会“名称変更”時の文科大臣・下村博文氏を関連団体幹部5名が支援”. 文春オンライン. 2022年7月27日閲覧。
- ^ “統一教会が名称変更 「世界平和統一家庭連合」に”. 産経新聞 (2015年9月1日). 2015年9月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月12日閲覧。
- ^ “当法人名が「世界平和統一家庭連合」に改称されました”. 世界平和統一家庭連合 (2015年8月31日). 2022年7月21日閲覧。
- ^ “文鮮明先生御言選集 19930914 - 真の父母と成約時代(韓鶴子女史)”. cafe.daum.net. 2024年10月20日閲覧。
- ^ “Welcome to csonet.org | Website of the UN DESA NGO Branch. At your service”. csonet.org. 2020年7月13日閲覧。
- ^ “Women's Federation For World Peace International” (英語). Women's Federation For World Peace International. 2020年7月13日閲覧。
- ^ “Women’s Federation for World Peace International Spring 2001”. WFWP International. 2022年8月25日閲覧。
- ^ “Fourteenth United Nations Congress on Crime Prevention and Criminal Justice”. United Nations Office on Drugs and Crime. 2022年8月25日閲覧。
- ^ “Final-NGO-CSW66-Parallel-Events-List-Sheet2”. NGO CSW. 2022年8月25日閲覧。
参考文献
[編集]- 有田芳生『「神の国」の崩壊―教会報道全記録』教育史料出版会、1997年9月。ISBN 978-4876523177。
- 山口広、滝本太郎、紀藤正樹『Q&A 宗教トラブル110番―しのびよるカルト』(全訂増補版)民事法研究会、2004年2月。ISBN 978-4896281866。
関連項目
[編集]外部リンク
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