うごけぼくのえ
『うごけぼくのえ』はNHK総合テレビの幼児向け番組『おかあさんといっしょ』のコーナー。1974年(昭和49年)4月1日[1]から1976年(昭和51年)3月22日[2]まで放送[注釈 1]。作・飯沢匡、デザイン・土方重巳、音楽・小森昭宏。
概要
[編集]人形劇の舞台は、おねえさんの部屋に飾っている子供たちから送られてきた絵。ネズミの3匹はその絵の中に入り込む。力を合わせてフクロウの悪者に立ち向かう物語[4][5]。クロマキー技術を最大限に活用[6]。
現時点で唯一、メインキャラクターが3匹とも実在する同じ動物で友達関係の作品となっている[注釈 2][7]。また、番組タイトルにキャラクターの名前が入っていないのは、歴代人形劇で初めてになる[8]。
放送日は前作『とんでけブッチー』に続き月曜日、放送時間は15分。
ポリ役の増山江威子は、前々作『とんちんこぼうず』の「とんねんぼう」以来5年ぶりに、メインキャラクターでの出演となった[9]。
放送年数は2年と、後に第11作目として放送された『モノランモノラン』と並んで非常に短く、『とんちんこぼうず』(1年半)の次に短い。
『おかあさんといっしょ』の人形劇において曜日別コーナーとして放送される形式は、歴代のカウントに含まれない『ミューミューニャーニャー』(1978年 - 1983年、土曜日のみ放送)を除き本作が最後となった。それと同じく、作・飯沢匡、デザイン・土方重巳、音楽・小森昭宏による人形劇も本作で最後となった[10]。
番組の保存状況
[編集]NHKには放送用テープが全く現存していなかったが、出演者の浜井都(現・河村都)が録画していたテープ9回分が提供され、『ひるまえほっと』(2018年3月6日放送)で紹介され[11]、11月16日には再び河村によって1年目の第1回~第30回の台本が提供され、既に提供されていた9本の映像のうち1年目の7本の放送日が判明した[12]。そのため2018年当時、NHK放送史[注釈 3]内でウェブサイトが制作された作品の中では本作が最も遅かった[注釈 4]。
キャラクター
[編集]- コリ(ネズミ)
- 声 - 野沢雅子
- しっかり者[17]。
- 緑色のオーバーオールを着ている[11]。
- ポリ(ネズミ)
- 声 - 増山江威子
- ちゃっかり者[17]。
- 頭にリボンを着けていて、赤い目が特徴の白いネズミ[11]。
- カリ(ネズミ)
- 声 - 肝付兼太
- うっかり者[17]。
- 縞模様の服を着ている、黒いネズミ[11]。
- アウル博士(フクロウ)
- 声 - 不明
- おかあさんといっしょの人形劇では珍しい悪役キャラである。空を飛ぶ傘を持って現れる。終盤でネズミたちにまんまとやられてしまう。
- 浜井都
- 司会のお姉さん。番組を視聴している子供たちから送られた絵を一つずつ紹介し、最後に紹介した絵を『今日の主役』(その絵が放送回の舞台)としてテレビに差し込んで物語を始める。また、子供から送られた絵の一部を取り外して更にテレビに差し込むこともある。
なお、ネズミ3匹の名前が書かれる順番については、下記の主題歌の題名は「コリカリポリのうた」だが、NHK放送史のウェブサイト内で書かれている順番は上記になっている[6]ため、そちらに合わせる。
主題歌
[編集]- 「コリカリポリのうた」[18]
- 情報の少なさから、タイトル以外は作詞・作曲者、歌唱者、歌詞などは一切不明。
スタッフ
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ NHKクロニクルによると、1976年3月29日は『おかあさんといっしょ』の再放送になっている[3]。
- ^ 第1作『ブーフーウー』と第2作『ダットくん』は子豚と白ウサギの兄弟姉妹、前作『とんでけブッチー』のブッチーとフトッチーは犬、次作『ゴロンタ劇場』のチャムチャム、トムトムはクマの兄弟のため同じ動物だが、前者はペンチー、後者はゴロンタのみ異なる。前々作『とんちんこぼうず』は人間、第11作『モノランモノラン』は小鬼になっている。
- ^ 2023年3月1日に、同公式サイトは閉鎖され「NHKアーカイブス」に統合された。
- ^ 2023年現在、本作以外に放送用テープが現存していないものとして『とんちんこぼうず』[13]、『とんでけブッチー』[14]、映像が現存するものとしては『ゴロンタ劇場』[15]、『モノランモノラン』[16]があるが、それらはスチル写真などの上に「この動画は配信しておりません」と注意書きがされている。しかし、本作はそれすらなかったため、サイトの作りようがなかった。
出典
[編集]- ^ おかあさんといっしょ - NHKクロニクル
- ^ おかあさんといっしょ - NHKクロニクル
- ^ 1976年3月29日 総合 番組表 - NHKクロニクル
- ^ 『放送教育』第29巻第5号、日本放送教育協会、1974年8月1日、8 - 9頁、NDLJP:2341360/5。
- ^ 「特集 昭和50年度NHK学校放送番組<幼稚園・保育所><小学校>」『放送教育』第29巻第11号、日本放送教育協会、1975年2月1日、82頁、NDLJP:2341366/42。
- ^ a b “おかあさんといっしょ うごけぼくのえ”. NHKアーカイブス. 日本放送協会. 2023年8月12日閲覧。
- ^ “Eテレ「おかあさんといっしょ」歴代の人形劇キャラクターまとめ”. STUNNER編集部. グリーン・プロモーション合同会社 (2022年3月21日). 2023年2月27日閲覧。
- ^ “『おかあさんといっしょ』歴代人形劇”. NHKアーカイブス. 日本放送協会. 2023年2月10日閲覧。
- ^ “NHKおかあさんといっしょの歴代キャラクター一挙公開!豪華声優陣も♡(2ページ目)”. mamagirl. Donuts (2020年8月22日). 2023年8月12日閲覧。
- ^ “おかあさんといっしょ ゴロンタ劇場”. NHKアーカイブス. 日本放送協会. 2023年8月12日閲覧。
- ^ a b c d “No.197『おかあさんといっしょ』幻のキャラクター発掘!”. NHK番組発掘プロジェクト. 日本放送協会 (2018年6月8日). 2023年8月12日閲覧。
- ^ “No.215 おかあさんといっしょ「うごけぼくのえ」放送日が判明!”. NHK番組発掘プロジェクト. 日本放送協会 (2018年11月16日). 2023年8月12日閲覧。
- ^ おかあさんといっしょ とんちんこぼうず - NHK放送史
- ^ おかあさんといっしょ とんでけブッチー - NHK放送史
- ^ おかあさんといっしょ ゴロンタ劇場 - NHK放送史
- ^ おかあさんといっしょ モノランモノラン - NHK放送史
- ^ a b c “懐かしい!!「おかあさんといっしょ」の歴代人形劇 ママ・パパが見ていたのはどれ?”. すくコム. NHKエデュケーショナル (2016年1月28日). 2023年8月12日閲覧。
- ^ 「最新テレビソング集」『幼児と保育2月号付録』、小学館、1977年2月1日、2頁。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]NHK総合テレビジョン おかあさんといっしょ内人形劇 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
うごけぼくのえ
(1974年4月1日 - 1976年3月22日) |