きたかみ (フェリー・初代)
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きたかみ | |
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福島県相馬市沖を航行する「きたかみ」 | |
基本情報 | |
船種 | フェリー |
船籍 | 日本 |
所有者 | 太平洋フェリー |
運用者 | 太平洋フェリー |
建造所 | 三菱重工業下関造船所(第926番船)[1] |
船級 | JG(第二種船)[1] |
信号符字 | JECU |
IMO番号 | 8815073 |
MMSI番号 | 431201130 |
経歴 | |
起工 | 1988年12月21日[1] |
進水 | 1989年4月22日[1] |
竣工 | 1989年10月12日[1] |
就航 | 1989年10月21日 |
運航終了 | 2019年1月19日 |
現況 | 2019年、インドで解体 |
要目 (竣工時) | |
総トン数 | 13,818 トン[1] |
載貨重量 | 6,748 トン[1] |
全長 | 192.50 m[1] |
垂線間長 | 175.00 m[1] |
型幅 | 27.0m[1] |
型深さ | 10.00 m[1] |
満載喫水 | 6.90 m[1] |
機関方式 | ディーゼル |
主機関 | 三菱-MAN 8L58/64 2基[1] |
推進器 | 4翼可変ピッチプロペラ 2軸[1] |
最大出力 | 28,800 PS(連続)[1] |
定格出力 | 24,480 PS(常用)[1] |
最大速力 | 24.94ノット[1] |
航海速力 | 22.6ノット[1] |
航続距離 | 4,500海里[1] |
旅客定員 | 842名[1] |
乗組員 | 60名[1] |
車両搭載数 | トラック165台、乗用車147台[1] |
きたかみ(KITAKAMI)は、太平洋フェリーが運航していたフェリー。
概要
[編集]1989年にあるびれおの代船として就航した。2005年には総工費約3億円をかけてエントランス・展望通路のカーペット張替えやシャンデリア・ソファの交換、喫煙室2箇所の新設といった船内のリニューアルを実施[2]、「光の装い」をテーマとした内装とした。その後本船より後に就航したいしかり(2代目)の引退後も運航を続けた。
末期は苫小牧 - 仙台間を主に運行、「きそ」「いしかり」のドック入り期間時に仙台 - 名古屋間に乗り入れた。
2017年5月29日に本船の代船となる新造船が発注され[3]、同船(きたかみ (フェリー・2代))の就航を前に2019年1月19日をもって引退。その後インドへスクラップ売却された[4]。
船内
[編集]太平洋フェリー所有の各船はデザインコンセプトが定められているが、本船は「スターダストの詩」をデザインコンセプトとしている。いしかり、きそとは船内配置が異なり、本船のみの設備として、7デッキの船首方に展望室(フォワードサロン)が設置されている。
乗下船の際は階段を利用する必要があるため、車椅子利用者などは注意が必要である。
客室
[編集]ロイヤルスイートルームの設定がなく、S寝台(1段ベッド)がA寝台(カプセル)となっている。B寝台は通常の2段ベッドである。
スイートルームの船客には、レストランの食事券がサービスされる。なおレストランのバイキング料金がはいしかり・きそより安価に設定されている。スイートルームおよび特等は、バス・シャワートイレ付き、1等はシャワー・トイレ付きとなる。個室、A寝台にはテレビが設置されている。
- スイートルーム - 8デッキ2室
- セミスイートルーム - 8・7デッキ各2室
- 特等(洋室) - 7デッキ14室
- 特等(和室) - 7デッキ2室
- 1等(和洋室) - 6デッキ22室
- 1等(洋室) - 6デッキ8室
- 1等(和室) - 6デッキ6室
- A寝台 - 6デッキ1室(2段カプセルベッド)
- B寝台 - 6デッキ8室(女性専用客室設定あり)
- 2等室 - 6デッキ6室・7デッキ2室(和室・女性専用客室設定あり)
- ドライバールーム - 6デッキ3室(洋室)
公室
[編集]- 8デッキ(Aデッキ)
- オープンスカイホール
- 7デッキ(Bデッキ)
- 事務室
- 案内所
- ラウンジ「スターダスト」
- レストラン「グロブナーハウス」 - バイキング形式で朝食、昼食、夕食を提供
- ミーティングルーム「ローズルーム」
- スタンドコーナー「フェリカクラブ」 - 1994年設置 軽食・飲料を提供、2015年10月以降は飲料のみの提供。
- ショップコーナー
- 展望室
- 展望通路
- 6デッキ(Cデッキ)
- エントランスホール
- 展望大浴場・サウナ
- ミニシアター
- ゲームコーナー
- カードルーム
過去の設備
[編集]- 大広間「みやぎの」(7デッキ、和室・喫煙コーナーに変更)
- ミーティングルーム(7デッキ、2等室に変更)
- バー「ジョン・シルバー」(7デッキ、スタンドコーナー拡張部に変更)
- 和風レストラン「あおば」「けやき」(7デッキ、レストラン「グロブナーハウス」拡張部に変更)
事故・インシデント
[編集]- 2011年3月11日、東北地方太平洋沖地震が発生した際、本船は仙台港に停泊中であった。本船は緊急出港により難を逃れたが、仙台港フェリーターミナルは2階まで浸水、可動橋も浸水で使用不能となり、シャーシや社用車が流されるなど甚大な被害を受けた。全社を挙げた復旧作業の結果、本船が3月25日に被災後の仙台港に初めて入港、6月1日から通常ダイヤでの運航を再開した[5]。(東日本大震災パネル展。於:名古屋港フェリーターミナル)
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v 船の科学(1990年4月号,p6)
- ^ 太平洋フェリー「きたかみ」が内装大幅リニューアル定期航路に就航 - 中日新聞2005年2月5日朝刊愛知県内版
- ^ “太平洋フェリーが新造船発注、2019年1月竣工”. WEB CRUISE. 海事プレス社 (2017年6月5日). 2017年7月19日閲覧。
- ^ 太平洋フェリーの新船「きたかみ」デビュー! - 世界の艦船2019年4月号
- ^ 『津波に遭遇した船の行動事例集〜東日本大震災で津波に遭遇した船のその時の行動に学ぶ〜 (PDF)』(レポート)、国土交通省、2011年9月。2018年7月22日閲覧。