めざせモスクワ
『めざせモスクワ』(原題: Moskau - ドイツ語で「モスクワ」)は、西ドイツのグループ「ジンギスカン」(Dschinghis Khan)の2曲目のシングル。
音楽・音声外部リンク | |
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試聴 | |
Moskau - Ariola Express提供のYouTubeアートトラック |
概要[編集]
オリジナルのドイツ語版は、1980年のモスクワオリンピックに先立って、1979年にアルバム「ジンギスカン」からのシングルカットとして、ジュピター・レコーズ (Jupiter Records)よりリリースされた[1]。B面曲は「Rocking Son Of Dschinghis Khan」。
日本ではオリジナルがビクター音楽産業(現:JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント)から発売された(1979年9月25日、VIP-2766)。一般的なシングル・ヴァージョンの他、冒頭がコーラスから始まり間奏での台詞(担当はヴォルフガング・ハイヒェル)と3番の歌詞がフルで入っているアルバム・ヴァージョン、それに加えて間奏が長めで2番と3番の間にサビの部分が挿入されているロング・ヴァージョンがある。さらに1999年に録音されたバージョン(Moskau'99)や2007年の再結成の際に収録された本人らによるリメイク版[注釈 1] もある。
- 作詞:ベルント・マイヌンガー
- 作曲:ラルフ・ジーゲル
- 英訳:スティーヴ・ベンダー(メンバーで青の衣装のスキンヘッド)
カバー版[編集]
「めざせモスクワ」 | ||||
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ダークダックス の シングル | ||||
B面 | すずらん | |||
リリース | ||||
ジャンル | ポピュラー・ソング | |||
レーベル | ポリドール・レコード | |||
作詞・作曲 | 藤公之介、ラルフ・ジーゲル | |||
ダークダックス シングル 年表 | ||||
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「めざせモスクワ」 | ||||
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バオバブ・シンガーズ の シングル | ||||
初出アルバム『バオバブ・パーティー』 | ||||
B面 | アバダバ ハネムーン(富田耕生 & 富山敬) | |||
リリース | ||||
ジャンル | ポピュラー・ソング | |||
レーベル | キングレコード | |||
作詞・作曲 | ケイ・ふじやま、ラルフ・ジーゲル | |||
チャート最高順位 | ||||
バオバブ・シンガーズ シングル 年表 | ||||
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日本では複数の日本語カバーもつくられ競作状態となった。日本語カバーはダーク・ダックスによるもの[3][4](詞:藤公之助。ロシア語の歌詞もつけられ、こちらは川崎保。編曲:白石哲也。1979年12月1日 ポリドール DR 6383)、バオバブ・シンガーズ[メンバー 1][注釈 2]によるもの(訳詞:ケイ・ふじやま、編曲:中島正雄 1979年11月21日 キングレコード GK-364)がある[注釈 3]。
その他、ジンギスカン本人歌唱による英語版[5]やオリンピックスによる英語カバー(曲名:Moscow)、林子祥による広東語カバー(曲名:世運在莫斯科)などが存在している。またフィンランド語によるカバー(曲名:Volga)も存在するが、こちらは歌詞の内容が全く異なるものとなっている。2018年になり、2018 FIFAワールドカップの開催に伴ってロシア語版も公式に作成された。意外にも、公式なロシア語版が作成されたのはこれが初めてのようである(但し、歌詞の内容がかなり違う。またこの録音には本家であるジンギスカンも参加している)[6][7]。
「もすかう」[編集]
日本では2005年にいわゆる空耳ソングとして注目を集め、「もすかう」のタイトルでネット上で多数のFlashムービーが制作された。これをきっかけとして、「ボートでヘイコラホー」という企画ユニット名にてインディーズで「もすかう」のCDを発売した。ただし実際は、西ドイツ出身のマルコポーロによるカバー版をそのまま再発売したものであった。このCDジャケットにはモナーを模したキャラが描かれている。なおユニット名である「ボートでヘイコラホー」は、「もすかう」の空耳歌詞の一節からとられている。
その他[編集]
- かつて、千葉ロッテマリーンズの応援団が西武ドーム限定で使用していた応援歌「西武には負けられない」の原曲である。2009年までは多く使用されていたが、応援団が不祥事で交代し、旧応援団の使用していた応援歌が一掃された影響で2010年以降は使用されることは滅多になくなった。その後も2010年10月10日CS、2013年7月6日、2013年10月13日CS、2014年7月27日、2015年9月28日、2017年、2019年5月9日、2019年9月15日など、西武戦で歌われ続けている。
- 2005年に韓国のコヨーテというグループがこの曲と「ジンギスカン」をアレンジした「アジャ!アジャ!」も作られた[8]。
- 2006年には柏レイソルに所属していたディエゴ(現・ヴォルタ・レドンダFC)の応援歌としても作られた。
- 2013年にはTBSテレビが世界陸上モスクワ大会のCMソングとして使用した。
- オリックス・バファローズの宗佑磨の登場曲として使用されている。
- 埼玉武蔵ヒートベアーズの青木玲磨の応援歌として使用される事がある。
メンバーの衣装[編集]
- ルイス・ヘンドリック・ポトギター - 大王をイメージした衣装を着ているように見えるが、実際は中世のヨーロッパ風の衣装である。大きく分けて、2種類ある。サンタクロースっぽく見えると言われることも。
- エディナ・ポップ - ふわっとして胸元がセクシーなドレスを着ている。基本的には黄色だが、その他の色のこともある。
- スティーヴ・ベンダー - ロシアの民族衣装をイメージした、青(水色)の衣装である。後にブーツまで青一色になる。
- レスリー・マンドキ - ロシアの民族衣装を模した、緑色の衣装である。後にブーツまで緑一色になる。
- ヴォルフガング・ハイヒェル - 襟ぐりが高めの軍人の衣装を模した黒い衣装を着ている。
- ヘンリエッテ・ハイヒェル - 女性であるが、近世ヨーロッパの軍人の衣装を模したズボンタイプの衣装を着ている。帽子に赤い羽根がある。基本は赤の衣装だが、白などのこともある。
脚注[編集]
注釈[編集]
- ^ 日本未発売。
- ^ 当時のぷろだくしょんバオバブ所属声優による期間限定ユニット。
- ^ ただ、バオバブ版はモスクワオリンピック(ただし、日本はモスクワ五輪開催当時、ボイコットにより出場辞退となった)の応援歌となっており、原曲とはかなり趣旨が異なっている。また歌詞の後半は、オリンピックからはややかけ離れて声優や担当キャラクターのPRとなっており、『タイガーマスク』『宇宙戦艦ヤマト』『ザ☆ウルトラマン』『円卓の騎士物語 燃えろアーサー』『勇者ライディーン』『惑星ロボ ダンガードA』『ゲゲゲの鬼太郎』『銀河鉄道999』『おれは鉄兵』『未来少年コナン』『タイムボカン』『ヤッターマン』『ゼンダマン』『サイボーグ009』『超電磁ロボ コン・バトラーV』『魔女っ子チックル』『超人戦隊バラタック』『一球さん』『大空魔竜ガイキング』『ドカベン』『マジンガーZ』『鉄腕アトム』『ど根性ガエル』『科学忍者隊ガッチャマン』といったアニメのタイトルやキャラクター名・台詞などが入っている。またバオバブ・シンガーズのアルバム『バオバブ・パーティー』には、同曲とともに「めざせロサンジェルス」(こちらは作詞:藤公之助、作曲:中島正雄のオリジナル曲)が収録されている。
ユニットメンバー
出典[編集]
- ^ http://www.discogs.com/Dschinghis-Khan-Moskau/release/695308
- ^ 『オリコンチャート・ブック:1968-1997』オリコン、1997年、265頁。ISBN 4-87131-041-8。
- ^ YouTube に於ける実物その1
- ^ YouTube に於ける実物その2
- ^ YouTube に於ける実物
- ^ YouTube に於ける実物その1
- ^ YouTube に於ける実物その2
- ^ YouTube に於ける実物
関連項目[編集]
- モスクワオリンピック
- KOREA (曲) - 1988年のソウルオリンピックをテーマにした、レスリー・マンドキ(ジンギスカンの一員)による楽曲。
外部リンク[編集]
- Moskau - Spotify
- Dschinghis Khan - ジンギスカン公式サイト