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エモーショナル・トイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
りょうまくんから転送)

エモーショナル・トイEmotional Toy)は、ナムコ(旧社、後のバンダイナムコエンターテインメント)が1985年から1987年にかけて日本で発売した玩具のシリーズ名。

ナムコット(namcot)ブランドで発売された。

ラインナップ

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全部で5種類発売された。

はげまし人形 龍馬くん

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1985年10月25日発売、2,300円(税別)。デザインは後に『源平討魔伝』『超絶倫人ベラボーマン』などを手がける穴田悟。この年が生誕150周年に当たる幕末の人物・坂本龍馬をモチーフにした人形で、腰に差したを引っ張ると紐が引かれ、以下の4種類の台詞の内1種類をランダムで喋る(発声にはゼンマイ式の音声ユニットを使用[1])。

  • 小さな事にこだわってちゃいかんぜよ!
  • くよくよしてちゃいかんぜよ!
  • 心はいつも太平洋ぜよ!
  • でっかい夢を持たなきゃいかんぜよ!

台詞は坂本龍馬の人物像をイメージした創作。

エモーショナル・トイの中では最も知名度が高く、商品発売から3年後の1988年PCエンジンでリリースされた『プロ野球ワールドスタジアム』では登録名「りようま」でナムコスターズの7番・遊撃手として登場。以後のファミスタシリーズでも長らく「りようま」、「りょうまくん」、「龍馬くん」、「龍馬」の名前で選手登録されている。

1987年11月5日には、サイズを小型化した「小龍馬くん」を発売。1,480円(税別)。声が高くなり、「だいじょうぶぜよ」等の台詞を喋る。

1996年12月12日には龍馬くんを主人公にしたWindows/Mac両対応(ハイブリッド)の英会話トレーニングソフト『龍馬くん太平洋を渡る』が発売された。

2009年12月26日には、翌2010年1月からのNHK大河ドラマ龍馬伝』放送開始に便乗する形で復刻され、ナムコとの経営統合によりバンダイナムコグループの玩具部門を請け負ったバンダイより再発売された[1]。1,300円(税別)。オリジナルからの変更点は以下の通り。

  • 名称が「励まし人形 りょうまくん」に変更。
  • サイズを全高11.5cmに縮小。
  • 刀を引く方式から、刀のボタンを押す方式に変更。
  • 発声機構がゼンマイ式から電子音声式に変更(それにより乾電池駆動となった)。
  • 新たに以下の2種類の台詞が追加。いずれも実際に龍馬の言として伝えられているものをベースにしたもの。
    • 我がなすことは我のみぞ知る!
    • 日本をいま一度せんたくし申し候!

2010年1月には、カプセルトイとして『りょうまくん サウンドマスコット』が発売。全4種類で、表情と着物の色、台詞が異なる(台詞はオリジナルの4種類のいずれか1種類)。

べらんめい人形 がんこ職人

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1986年10月18日発売、2,300円(税別)。龍馬くんのように実在の人物がモデルではなく、ストックキャラクターとして昔気質の江戸っ子をイメージしている(デザインは龍馬くんと同じ穴田悟)。龍馬くんと同様、腰の墨壺を引っ張ると以下の4種類のメッセージの内1種類をランダムで喋る。

  • べらんめい、がたがた言ってんじゃねーやい。
  • べらんめい、仕事しろい。
  • べらんめい、ひっこんでろい。
  • べらんめい、こちとら江戸っ子でい。

静寂石

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1987年11月5日発売、3,900円(税別)。その名の通り、石を模した外観で周囲が無音状態になると、深い森の奥をイメージしたせせらぎの音が流れ出す。所謂ストレス解消を目的とした癒やし系のリラクゼーショングッズ。音声ユニットには小型のエンドレステープが使用されていた。

恋のトリコどーる

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1987年11月5日発売、各2,300円(税別)。天使のキューティー、悪魔のシビリー、オバケのブルー、雪だるまのホワイティーの4種。ソフトビニール製の人形で、持ち上げると心臓の鼓動のように振動する。

ワギャナイザー

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1987年11月5日発売、4,800円(税別)。エレメカ発祥の玩具「ワギャン[2]と同時期に発売された。

ワギャンとを融合させたような外観で、外部の音声をサンプリング(録音)してから引き金を引くと、録音した音声がシャウティング(発射)される。また、玩具としての知名度とは別にファミコン用ソフト『ワギャンランド』のパワーアップアイテム(外観は玩具と同じ)としても知られている。

備考

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  • ナムコ広報誌「NG」に連載されていた漫画『まけないくん』は、作者名が「龍馬くん」だった(実際は穴田悟の作)。なお最終話には龍馬くんがカメオ出演している。
  • デーモン小暮のオールナイトニッポンでは、1988年の放送当時に番組のコーナー「職人気質(かたぎ)物語」に関連して、がんこ職人が番組内で紹介されたことがある。4種類の音声がランダムで発声される仕様上、放送中に中々想定通りの声が出ないことに対してデーモン小暮閣下が突っ込んだところ、がんこ職人が「べらんめい、がたがた言ってんじゃねーやい。」と発声してしまい切り替えされた。
  • バンダイナムコゲームスのフィーチャーフォン向けサイト「ナムコメロキャラ」では、静寂石を除く4種類の玩具の待ち受け画像や着ボイスが、「エモーショナル・トイ」のカテゴリで配信されていた。
  • 恋のトリコどーるを除く4種類の玩具は、全てPlayStation 2用ソフト『NAMCO x CAPCOM』のアイテムとして登場している。

脚注

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  1. ^ a b 不況の日本を元気にする励まし人形が登場! 『りょうまくん』2009年12月26日(土)発売 25年の時を経て復刻!
  2. ^ この玩具はエモーショナル・トイのラインナップには含まれない。

参考文献

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  • 月刊NG No.12(1987年10月号)

外部リンク

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