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弘南鉄道大鰐線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
りんご畑鉄道から転送)
弘南鉄道 大鰐線
シンボルマーク
大鰐線を走る7000系電車 (2020年9月、津軽大沢 - 松木平間)
大鰐線を走る7000系電車
(2020年9月、津軽大沢 - 松木平間)
基本情報
通称 りんご畑鉄道
日本の旗 日本
所在地 青森県
起点 大鰐駅
終点 中央弘前駅
駅数 14駅
路線記号 KW
開業 1952年1月26日
所有者 弘南鉄道
運営者 弘南鉄道
使用車両 弘南鉄道#車両を参照
路線諸元
路線距離 13.9 km
軌間 1,067 mm狭軌
線路数 全線単線
電化方式 直流1,500 V 架空電車線方式
最大勾配 25.0
最小曲線半径 160 m
保安装置 ATS
最高速度 45 km/h
路線図
テンプレートを表示
停車場・施設・接続路線
STR
JR東奥羽本線
0.0 KW 14 大鰐駅 / 大鰐温泉駅
BHF STR
0.9 KW 13 宿川原駅
BHF STR
2.2 KW 12 鯖石駅
BHF STR
3.0 KW 11 石川プール前駅
hKRZWae STR
平川
BHF STR
4.4 KW 10 石川駅
STR+l HSTq KRZo STRr
石川駅 (JR)
STR BHF
5.7 KW 09 義塾高校前駅
STR BHF
6.7 KW 08 津軽大沢駅
STR BHF
8.4 KW 07 松木平駅
STR BHF
9.3 KW 06 小栗山駅
STR BHF
10.0 KW 05 千年駅
STR BHF
11.3 KW 04 聖愛中高前駅
STR+r STR BHF
12.0 KW 03 弘前学院大前駅
HST STR STR
弘前東高前駅 弘南線
STR STR BHF
13.1 KW 02 弘高下駅
STR
弘前駅
STR KBHFe
13.9 KW 01 中央弘前駅

河川は主なものを記載

大鰐線(おおわにせん)は、青森県南津軽郡大鰐町大鰐駅から同県弘前市中央弘前駅までを結ぶ、弘南鉄道鉄道路線である。「りんご畑鉄道」の愛称が付けられている[1]

弘前電気鉄道によって開業した弘前市近郊輸送を担う路線だが、弘前電気鉄道設立当初は三菱電機による地方電気鉄道システムのデモンストレーション路線としての性格も併せ持っていた[要出典]

路線データ

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  • 路線距離(営業キロ):13.9 km
  • 軌間:1067 mm
  • 駅数:14駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:なし(全線単線
  • 電化区間:全線電化(直流1500 V)
  • 閉塞方式:自動閉塞式
  • 交換可能駅:6(大鰐駅、鯖石駅、石川駅、津軽大沢駅、千年駅、弘前学院大前駅)

歴史

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  • 1952年昭和27年)1月26日:弘前電気鉄道が大鰐駅 - 中央弘前駅間を開業。
  • 1970年(昭和45年)10月1日:弘南鉄道に譲渡。同社の大鰐線となる。貨物営業廃止。
  • 1972年(昭和47年)11月:津軽大沢駅構内に津軽大沢車両検修所(車庫検修所)を開設。弘前電気鉄道時代より使用していた西弘前車庫(西弘前駅、現・弘前学院大前駅構内)を廃止。
  • 1973年(昭和48年)12月1日:城南駅開業。
  • 1976年(昭和51年)10月2日:自動閉塞化。
  • 1981年(昭和56年)10月1日:快速列車の運行を開始。
  • 1986年(昭和61年)4月1日:弘南大鰐駅を大鰐駅に、新石川駅を石川駅に、津軽千年駅を千年駅に改称。
  • 1987年(昭和62年)11月1日:義塾高校前駅開業。
  • 1991年平成3年)10月1日:ワンマン運転開始。
  • 2000年(平成12年)4月1日:昼間において千年駅 - 中央弘前駅間に区間列車を設定。同区間を20分間隔、大鰐駅 - 千年駅間を40分間隔に。さらに、利用者が少ない18時から20時の時間帯も40分間隔に変更。
  • 2002年(平成14年)
    • 4月1日:昼間の運行間隔を60分間隔に変更。千年駅 - 中央弘前駅間の区間列車廃止。
    • 10月1日:石川プール前駅開業。
  • 2003年(平成15年)11月1日:自動列車停止装置 (ATS) 使用開始。
  • 2006年(平成18年)
    • 11月1日:快速列車運行廃止。
    • 12月15日:昼間の運転間隔を30・60分間隔から45分に変更し、3往復減便。
  • 2007年(平成19年)7月28日:石川駅 - 義塾高校前駅間の石川陸橋改修のため、同区間運休。10月23日まで石川駅 - 津軽大沢駅間でバス代行輸送を実施。
  • 2008年(平成20年)9月1日:城南駅を聖愛中高前駅に、西弘前駅を弘前学院大前駅に改称。
  • 2009年(平成21年)11月9日:午前の列車の一部ダイヤを変更および夕方帯に1往復増便し17:30 - 19:30の時間帯は40分間隔で運行。
  • 2011年(平成23年)12月1日:津軽大沢駅が駅員無配置駅となる。
  • 2019年(平成31年・令和元年)
    • 4月14日:18時52分頃、中央弘前駅 - 弘高下駅間を走行中の上り列車が脱線する事故が発生、17日19時30分まで全線で運休(弘南鉄道大鰐線脱線事故)。負傷者なし。運輸安全委員会による調査の結果、枕木の老朽化による軌間の拡大が原因とされた[2]
    • 10月1日:ダイヤ改正により、減便および所要時間が増加。始発が繰り下げられ、夕方も60分間隔に戻される[3]
  • 2020年(令和2年)10月10日駅ナンバリング導入(マークはりんごがモチーフ)[4][注釈 1]
  • 2023年(令和5年)
    • 8月6日:11時32分頃、大鰐駅 - 宿川原駅間を走行中の大鰐発中央弘前行き下り普通列車(2両編成)が脱線[5][6]。全線で運休となる。
    • 8月10日:弘南鉄道は、6日の事故原因を「車輪との摩擦で生じたレールの摩耗」の可能性があると発表。同日16時50分から、バス代行輸送開始[7][注釈 2]
    • 8月23日:復旧作業が終わり、始発から運転再開。ただし、当面は事故区間を含む急カーブ区間は、国の運輸安全委員会の調査結果が出るまで、時速25キロ以下で徐行する措置を採る。これに伴い、バス代行輸送は前日の22日をもって終了した[9]
    • 9月25日:中央弘前駅 - 弘高下駅間で、レールに異常が見つかり、同日昼前から、全線運休となる[10]
    • 10月2日:バス代行輸送開始[11][注釈 3]
    • 11月20日:中央弘前 - 津軽大沢間で運転再開[13][14]
    • 12月8日:全線運転再開[13][15]

運行形態

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すべて各駅に停車する普通列車である。運転間隔は朝は30分間隔、日中以降は60分間隔で、6時から21時台の運行である。2009年3月31日までは朝30分間隔、その他45分間隔で、中央弘前発は22時まであった。

沿線学校の休校日を除く平日朝には快速列車が運転されていた。当初の停車駅は上り・下りともに「中央弘前駅 - 西弘前駅 - 千年駅 - 津軽大沢駅 - 石川駅 - 大鰐駅」であったが、やがて方面別に停車駅が変更され、2006年11月1日のダイヤ改正で廃止された。

2006年10月31日までの快速停車駅
下り:大鰐駅→石川駅→津軽大沢駅→千年駅→西弘前駅(現、弘前学院大前駅)→中央弘前駅
上り:中央弘前駅→西弘前駅→城南駅→千年駅→津軽大沢駅→義塾高校前駅→石川駅→大鰐駅

車両

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大鰐線では、すべて7000系電車が使用されている。2014年までは6000系電車も使用されていた。どちらも東京急行電鉄からの譲渡車である。

利用状況

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輸送実績

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大鰐線の近年の輸送実績を下表に記す。ほぼ全区間でJR東日本奥羽本線と並行しており、民営化後にJRが列車を増発したこと、運賃が奥羽本線より高額なことに加え、沿線人口の減少で、輸送量は減少している。表中、輸送人員の単位は万人。輸送人員は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。

年度別輸送実績
年度 輸送実績(乗車人員):万人/年度 輸送密度
人/1日
特記事項
通勤定期 通学定期 定期外 合計
1975年(昭和50年) 85.4 115.9 177.3 378.6 4,531  
1976年(昭和51年) 85.1 115.7 169.3 370.1 4,430  
1977年(昭和52年) 80.5 109.2 157.2 347.0 4,108  
1978年(昭和53年) 75.2 105.6 157.8 338.6 4,012  
1979年(昭和54年) 70.2 100.6 161.6 332.5 3,890  
1980年(昭和55年) 74.0 99.2 161.8 335.0 3,899  
1981年(昭和56年) 69.0 93.8 157.8 320.8 3,716  
1982年(昭和57年) 66.3 88.7 150.3 305.3 3,599  
1983年(昭和58年) 60.1 81.9 146.2 288.2 3,348  
1984年(昭和59年) 61.2 81.0 142.8 285.0 3,365  
1985年(昭和60年) 55.8 79.7 135.3 270.8 3,192  
1986年(昭和61年) 53.3 78.3 131.3 262.9 3,050  
1987年(昭和62年) 47.1 78.5 124.4 250.0 2,917  
1988年(昭和63年) 43.6 94.0 122.4 260.0 3,119  
1989年(平成元年) 39.3 89.4 116.9 245.6 2,972  
1990年(平成2年) 37.0 88.4 117.7 243.1 2,969  
1991年(平成3年) 34.3 88.8 116.4 239.5 2,923 ワンマン運転開始
1992年(平成4年) 31.4 92.0 114.6 238.0 2,928  
1993年(平成5年) 28.9 92.0 108.3 229.2 2,879  
1994年(平成6年) 28.8 85.7 102.1 216.6 2,765  
1995年(平成7年) 26.6 83.5 102.1 212.2 2,714  
1996年(平成8年) 25.6 82.4 96.1 204.1 2,657  
1997年(平成9年) 22.5 77.8 84.3 184.6 2,458  
1998年(平成10年) 20.2 74.2 79.5 173.9 2,298  
1999年(平成11年) 18.6 67.4 73.2 159.2 2,110  
2000年(平成12年) 16.7 61.6 65.1 143.4 1,892  
2001年(平成13年) 15.5 56.9 58.4 130.8 1,744  
2002年(平成14年) 14.9 56.5 50.9 122.3 1,628  
2003年(平成15年) 14.5 54.6 46.1 115.2 1,590  
2004年(平成16年) 14.7 48.7 43.0 106.4 1,460  
2005年(平成17年) 12.6 47.2 42.1 101.9 1,385  
2006年(平成18年)            
2007年(平成19年)            
2008年(平成20年)            
2009年(平成21年) 6.4 33.2 23.7 63.3 902  
2010年(平成22年)       62.5    
2011年(平成23年)       56.2    
2012年(平成24年) 5.3 28.9 23.4 57.6 782  
2013年(平成25年) 5.6 24.3 22.7 52.6 708  
2014年(平成26年) 5.8 20.6 21.5 47.9 645
2015年(平成27年) 6.2 21.3 19.3 46.8 621  
2016年(平成28年) 6.6 20.1 19.8 46.5 623  
2017年(平成29年) 7.4 19.7 19.3 46.4 609  
2018年(平成30年) 6.5 18.9 18.2 43.6 558    
2019年(令和元年) 5.8 18.6 15.5 39.9 498    
2020年(令和2年) 5.4 15.7 11.2 32.3 390    

収入実績

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大鰐線の近年の収入実績を下表に記す。他の地方私鉄と同様に利用者の減少が続いており、旅客運賃収入も減少している。 表中、収入の単位は千円。数値は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。

年度別収入実績
年度 旅客運賃収入:千円/年度 運輸雑収
千円/年度
総合計
千円/年度
通勤定期 通学定期 定期外 手小荷物 合計
1975年(昭和50年) 79,907 ←←←← 154,449 3,066 237,422 5,990 243,412
1976年(昭和51年) 97,790 ←←←← 174,460 3,459 275,709 5,890 281,599
1977年(昭和52年) 107,444 ←←←← 183,847 4,004 295,295 6,803 302,099
1978年(昭和53年) 109,555 ←←←← 196,719 3,427 309,701 7,372 317,075
1979年(昭和54年) 117,301 ←←←← 215,406 3,119 335,827 8,396 344,224
1980年(昭和55年) 123,405 ←←←← 221,356 3,292 348,054 8,660 356,714
1981年(昭和56年) 130,352 ←←←← 236,942 2,241 369,535 9,682 379,218
1982年(昭和57年) 130,195 ←←←← 240,516 981 371,692 11,344 383,036
1983年(昭和58年) 127,996 ←←←← 248,621 330 376,948 11,276 388,224
1984年(昭和59年) 130,037 ←←←← 243,215 127 373,380 12,966 386,345
1985年(昭和60年) 137,503 ←←←← 250,031 19 387,553 12,099 399,652
1986年(昭和61年) 132,522 ←←←← 242,017 5 374,544 12,394 386,938
1987年(昭和62年) 73,192 66,663 249,907 2 389,764 13,269 403,033
1988年(昭和63年) 67,972 84,655 247,025 3 399,655 13,664 413,319
1989年(平成元年) 61,335 81,100 234,197 1 376,633 12,166 388,799
1990年(平成2年) 58,672 80,904 235,507 3 375,086 13,031 388,117
1991年(平成3年) 53,788 81,964 232,234 4 367,990 14,339 382,329
1992年(平成4年) 49,539 85,820 229,070 4 364,433 13,874 378,307
1993年(平成5年) 49,615 92,819 234,801 3 377,238 15,067 392,305
1994年(平成6年) 49,357 87,281 222,055 2 358,695 17,151 375,846
1995年(平成7年) 45,704 85,271 221,970 4 352,949 16,786 369,735
1996年(平成8年) 43,962 85,233 210,658 2 339,855 18,439 358,294
1997年(平成9年) 41,760 87,261 201,369 3 330,393 18,541 348,934
1998年(平成10年) 37,303 82,677 190,222 2 310,204 17,967 328,171
1999年(平成11年) 33,908 75,024 175,812 0 284,744 17,120 301,864
2000年(平成12年) 30,044 67,837 155,545 0 253,426 18,924 272,350
2001年(平成13年) 27,703 62,954 140,347 0 231,004 16,912 247,916
2002年(平成14年) 26,778 63,152 123,169 0 213,099 17,326 230,425
2003年(平成15年) 26,301 61,018 112,289 0 199,608 18,308 217,916
2004年(平成16年) 26,184 53,863 104,852 0 184,899 17,930 202,829
2005年(平成17年) 22,198 51,917 102,566 0 176,681 17,028 193,709
2006年(平成18年)              
2007年(平成19年)              

施設

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橋梁

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石川駅 - 義塾高校前駅間の石川陸橋は、JR奥羽本線の直上を横断する下路プレートガーダー橋であり、線内唯一の跨線橋である。老朽化に伴い、2007年(平成19年)7月 - 10月にかけて同区間を運休し、総工費5,300万円をかけて改修工事を行った。工事期間は石川 - 津軽大沢間で代行バスを運行した。なお、総工費のうち4,200万円は沿線自治体が助成し、工事はJR東日本に委託している。

駅一覧

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駅番号 駅名 営業キロ 接続路線 線路 所在地
駅間 累計
KW 14 大鰐駅 - 0.0 東日本旅客鉄道:奥羽本線(大鰐温泉駅) 南津軽郡
大鰐町
KW 13 宿川原駅 0.9 0.9  
KW 12 鯖石駅 1.3 2.2  
KW 11 石川プール前駅 0.8 3.0   弘前市
KW 10 石川駅 1.4 4.4  
KW 09 義塾高校前駅 1.3 5.7  
KW 08 津軽大沢駅 1.0 6.7  
KW 07 松木平駅 1.7 8.4  
KW 06 小栗山駅 0.9 9.3  
KW 05 千年駅 0.7 10.0  
KW 04 聖愛中高前駅 1.3 11.3  
KW 03 弘前学院大前駅 0.7 12.0  
KW 02 弘高下駅 1.1 13.1  
KW 01 中央弘前駅 0.8 13.9  

存廃問題

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大鰐線の利用者数は1974年度(昭和49年度)の389万8000人をピークに年々減少し、2010年度(平成22年度)は62万5000人、2011年度(平成23年度)見込みは56万2000人と減少がつづいている[16]。経常収支は運賃値上げ効果があった2009年度を除くと2002年度から赤字がつづいている[16]弘前市バス路線の見直しや商工観光との連携などトータルな視点から鉄道維持を考えたいとしている[16]

2013年(平成25年)6月27日の弘南鉄道の株主総会で、船越弘造社長は大鰐線を2017年3月で廃止する方針を示した[17]。1か月後の同年7月22日には廃止方針を一旦白紙撤回したため、大鰐線は存続することになったが[18]、予断を許さない状況にある。大鰐線の存続に向けた経営改善策や支援計画を話し合う「存続戦略協議会」が、沿線の弘前市や大鰐町、経済団体、利用者で作られ、同年8月26日に初会合が行われた[19][20]

その後も経営難が続いており、2019年(令和元年)度は約6590万円の赤字を計上、輸送密度は500人/日まで落ち込み、保守費用のかかる電気鉄道では最下位の数値(民営鉄道路線としてはワースト3位。第三セクター鉄道を含めてもワースト16位)になった。 2020年度も新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行拡大の影響により乗客がさらに減少した。長らく弘南線の黒字で大鰐線の赤字を埋めてきたが、近年は弘南線も赤字となっているため、2021年2月、弘南鉄道両線に対して弘前市、黒石市平川市、大鰐町、田舎館村の沿線5市町村が総額約9億5000万円を支出する新たな支援計画を公表。2021年度から弘南線は10年間、大鰐線は5年間、国と青森県の補助対象外となっている経費の支援を行う。内訳は安全輸送対策費が5億9000万円、利用促進費が1億3000万円。弘南線はこの2つの支援で黒字化を見込むが、大鰐線にはこれに加え赤字補填として2億3000万円を支出する。大鰐線については2023年度末までに2019年度比約2000万円の増収を目指し、収支の改善が進まなかった場合は廃止の可能性も視野に入れ協議するという[21]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 東北地方では2015年導入の仙台市地下鉄に次いで2例目。
  2. ^ 翌11日からは、始発駅7:00 - 19:30まで1日8往復と、津軽大沢発大鰐行上り区間便1本を運行[8]
  3. ^ 始発駅6:20 - 19:30まで1日10往復と、津軽大沢発大鰐行上り区間便1本を運行[12]

出典

[編集]
  1. ^ “弘南鉄道2路線 愛称は田んぼ、りんご畑”. 東奥日報. (2020年7月9日). オリジナルの2020年8月6日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200806012224/https://www.toonippo.co.jp/articles/-/377419 2023年2月21日閲覧。 
  2. ^ 鉄道事故調査報告書 (PDF) - 運輸安全委員会、2020年2月27日
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  7. ^ 脱線原因はレール摩耗・弘南鉄道大鰐線 - WEB東奥・2023年8月10日更新
  8. ^ 弘南鉄道大鰐線 バス代行運転実施のお知らせ(弘南鉄道・2023年8月10日リリース) (PDF)
  9. ^ 大鰐線(大鰐駅~中央弘前駅)運転再開について (PDF) - 弘南鉄道・2023年8月21日リリース
  10. ^ 「レール異常」で全線運休、再開めど立たず 弘南鉄道(青森県)弘南線、大鰐線 - Yahoo!ニュース(配信元東奥日報)・2023年9月25日21時01分配信
  11. ^ 脱線原因はレール摩耗・弘南鉄道大鰐線 - WEB東奥・2023年8月10日更新
  12. ^ 弘南鉄道大鰐線 バス代行運転実施のお知らせ 2023/10/2より (PDF)
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  17. ^ “弘南鉄道社長「大鰐線を廃止」”. 東奥日報. (2013年6月28日). オリジナルの2013年6月28日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130628030437/http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2013/20130628084515.asp 2013年6月29日閲覧。 
  18. ^ “[速報]大鰐線廃止 撤回へ”. 東奥日報. (2013年7月22日). http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2013/20130722114659.asp 2013年7月22日閲覧。 
  19. ^ 弘南鉄道大鰐線:存続協議会が初会合 官民の意見交換本格化 /青森 - 毎日新聞、2013年8月27日。
  20. ^ 大鰐線存続巡り、弘南鉄道と沿線自治体が初協議 : 青森 - 読売新聞、2013年8月27日。
  21. ^ 経営難の弘南鉄道に9.5億円 沿線5市町村が支援計画公表 - 河北新報、2021年2月24日。

関連項目

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外部リンク

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