アイチウイルス
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アイチウイルス (Aichi virus、AiV)とは、ウイルスの分類においてボルティモア分類第4群一本鎖プラス鎖RNAウイルスで、ピコルナウイルス科コブウイルス属(Genus kobuvirus)に属するウイルスである [1][2]。 胃腸炎の原因ウイルスである[3]。
1989年、愛知県衛生研究所がカキ(牡蠣)が原因と推定された胃腸炎の集団発生における患者から分離した[2]。1998年、ゲノムの全塩基配列が決定した[3]。
分類
[編集]粒子の表面が瘤のようであることから、日本語の「瘤」に由来し「コブウイルス属」と命名された[2]。コブウイルス属にはウシコブウイルス種も分類される[3]。
エンベロープは持たない[3]。
遺伝子型
[編集]アジア、ヨーロッパ、南米にも分布する[1]。
- アイチウイルスA型 (Aichi virus A):日本、ドイツ
- アイチウイルスB型 (Aichi virus B):パキスタン、インド、インドネシア、タイ、ベトナム、シンガポール、マレーシア、ネパール、ブラジル
食中毒
[編集]1987年~98年の間に愛知県内の食中毒37事例中12事例からアイチウイルスが検出された[3]。うち11事例はカキが関連しており、10事例はノロウイルスとの混合感染だった[2]。
厚生労働省の指導で、出荷前に殺菌海水で2日程浄化されるようになり、生カキに関連したアイチウイルス感染症は稀となったが、1997、1998年、2006年にも検出された[2]。