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アイヌ語方言辞典

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

アイヌ語方言辞典(アイヌごほうげんじてん)は、1964年岩波書店から出版されたアイヌ語の10の方言の基礎語彙や基本表現を収めた辞典である。編者は服部四郎。共編者は知里真志保木村彰一山本謙吾三根谷徹北村甫田村すず子

収録語彙数は約2100語。収録地域は、北海道の八雲幌別沙流帯広美幌旭川名寄宗谷の8方言と樺太のライチシカ[1]方言、千島方言(こちらは独自の調査によるものではなく、鳥居龍蔵の『千島アイヌ』より引用)。

語彙の選択基準は、日本語英語ドイツ語フランス語ロシア語などの基礎語彙に関する研究に依拠している。そのために、アイヌに特有な文化に関する語彙の収録に問題がある。しかし、アイヌ語研究者・学習者には基礎的な文献とされている。当時のパンフレットには「アイヌ語は滅びようとしている本辞典は学界への貴重な贈物だ」とある。

1990年以降、言語学界では、アイヌ語を含めた危機に瀕する言語の研究に力が入れられるようになったが、この辞典はその先駆けをなすものとして現在において評価される。

脚注

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  1. ^ 日本統治時代の珍内町来地志。

関連項目

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外部リンク

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関連組織

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