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アイヒラー・志村の合同関係式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

数論において、アイヒラー・志村の合同関係式 (Eichler–Shimura congruence relation) は、素数 p でのモジュラー曲線局所 L-函数を、ヘッケ作用素固有値の式で表現する。このことは、 Eichler (1954) で導入され、 Shimura (1958) で一般化された。大まかには、ヘッケ作用素 Tp を誘導するモジュラー曲線上の対応は、フロベニウス写像 Frob とその転置 Ver の和に mod p で合同である。言い換えると、有限体 Fp 上のモジュラー曲線 X0Nヤコビ多様体 J0(N)Fp の自己準同型として

Tp = Frob + Ver

である。

アイヒラー・志村の合同関係式とその志村多様体への一般化は、モジュラー曲線あるいはより一般的なモジュラー多様体のハッセ・ヴェイユのゼータ函数の一部を、ウェイト 2 のモジュラー形式メリン変換の積あるいは類似の保型 L-函数の積と同一視することを通して、ラングランズ・プログラムで重要な役割を果たす。

参考文献

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  • Eichler, Martin (1954), “Quaternäre quadratische Formen und die Riemannsche Vermutung für die Kongruenzzetafunktion”, Archiv für Mathematische Logik und Grundlagenforschung 5: 355–366, doi:10.1007/BF01898377, ISSN 0003-9268, MR0063406 
  • Ilya Piateckii-Shapiro, Zeta functions of modular curves, in Modular functions of one variable II (Antwerp 1972), Lecture Notes in Mathematics, 349, pp. 317–360
  • Shimura, Goro (1958), “Correspondances modulaires et les fonctions ζ de courbes algébriques”, Journal of the Mathematical Society of Japan 10: 1–28, doi:10.4099/jmath.10.1, ISSN 0025-5645, MR0095173 
  • Goro Shimura, Introduction to the arithmetic theory of automorphic functions, Publ. of Math. Soc. of Japan, 11, 1971