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アニマルズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アニマルズ
The Animals
左から、エリック・バードン、アラン・プライス、チャス・チャンドラー、ヒルトン・ヴァレンタイン、ジョン・スティール(1964年)
基本情報
別名
  • エリック・バードン&ジ・アニマルズ
  • バレンタインズ・アニマルズ
  • アニマルズII
  • アニマルズ&フレンズ
出身地 イングランドの旗 イングランド ニューカッスル・アポン・タイン
ジャンル
活動期間
レーベル
公式サイト Animalsandfriends.info
メンバー
  • エリック・バードン&ジ・アニマルズ(2016年~)
  • エリック・バードン
  • デイヴィー・アレン
  • ダスティン・コースター
  • ジャスティン・アンドレス
  • ジョンゾー・ウエスト
  • ルーベン・サリナス
  • エヴァン・マッキー
  • アニマルズ&フレンズ
  • ジョン・スティール英語版
  • ロベルト・ルイス
  • ダニー・ハンドリー
  • バーニー・ウィリアムス
旧メンバー

アニマルズThe Animals)は、1960年代半ばに人気を集めたイングランドロックバンドである。ブルースに根ざした作風が特徴で、ビートルズローリング・ストーンズザ・フーキンクスなどと共に人気を博した。アメリカではブリティッシュ・インヴェイジョンの代表格の一つとされている。

1963年に結成。音楽性はブルース・ロック、ブルー・アイド・ソウルなど多岐に渡った。1966年解散。ボーカリストのエリック・バードンはアメリカに渡って「エリック・バードン&ジ・アニマルズ」を結成して、反戦歌「スカイ・パイロット」などのサイケデリック・ロックの作品を残したが、1968年12月の日本公演の後に解散。

バードンは「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第57位に選ばれた[2]

略歴

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アニマルズ

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1963年イングランドニューカッスル・アポン・タインエリック・バードンボーカル)、アラン・プライスオルガンピアノ)、ヒルトン・ヴァレンタイン英語版ギター)、チャス・チャンドラーベース)、ジョン・スティール英語版ドラムス)の5人で結成。バンドの命名者はグレアム・ボンド[3][注釈 1]

非常にブルース色が強い音楽性を有し、ジョン・リー・フッカーの「Boom Boom」などを取り上げた。一方、シングルにはヒットを意識してブリル・ビルディング系の作品を多く取り上げた。

プロデューサーにミッキー・モストを迎えで制作した多数のヒット曲の中で、「朝日のあたる家」(1964年)が最大のものとして知られている。これはアメリカの伝統的なフォーク・ソングをブルース的な解釈でカバーしたものである。また全英2位に輝いたオリジナル「朝日のない街英語版」(1965年)[注釈 2]は、ブルース・スプリングスティーン[4][注釈 3]ボン・ジョヴィなど多くのアーティストにカバーされ、ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500(2011年版)で235位にランクされた[5]。他にもニーナ・シモンのカバー「悲しき願い」(1965年)[注釈 4]、後にグランド・ファンク・レイルロードがカバーしたオリジナル「孤独の叫び英語版」(1966年)[注釈 5]など数多くのヒットを放つ。

同じ時期に活躍していたビートルズとは仲が良かった。メンバーのチャンドラーはジミ・ヘンドリックスを見出したことで知られている。

1966年、バードンと2代目ドラマーのバリー・ジェンキンス英語版以外のメンバーが脱退。アニマルズは解散状態に陥った。

エリック・バードン&ジ・アニマルズ

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バードンは本拠地をサンフランシスコへ移してエリック・バードン&ジ・アニマルズを結成した。彼等はウェストコースト・ロックの代表格であるグレイトフル・デッドジェファーソン・エアプレインなどと共にシスコ・サウンドの一翼を担った。1967年6月に開かれたモントレー・ポップ・フェスティバルの初日に出演[6]。この時期の代表曲には「サンフランシスコの夜英語版」(1967年)、「モントレー英語版」(1967年)、「スカイ・パイロット英語版ト」(1968年)などがあり、「スカイ・パイロット」はサイケデリック・ロック反戦歌とされている。

1968年4月にズート・マネー英語版(キーボード、ベース、ボーカル)、同年7月に以前ズート・マネーズ・ビッグ・ロール・バンド英語版ダンタリオンズ・チャリオット英語版でマネーと共に活動した元ソフト・マシーンアンディ・サマーズ[注釈 6](ギター)を迎え、10月に2枚組アルバム"Love Is英語版"を発表した[注釈 7][7]

エリック・バードン&ジ・アニマルズの日本公演は、当初1968年9月の予定だったが、ビザの取得に時間がかかったので同年11月に延期されて実現した[注釈 8]。ところが日本のプロモーターの正体は反社会的勢力だった。彼等が東京公演を終えて広島公演に向かう日の前の晩、プロモーターはマネージャーを監禁して来日の延期で損失した金額として$250,000を要求したうえ、翌日までにバンドと共に出国しなければメンバー共々危害を加えると脅した。マネージャーは$250,000の借用書に署名させられたが、幸いプロモーターには英語がわからなかったので、機転を利かせて借用書に「自分は銃を突きつけられているので署名した」と書き込んだ。彼等は既に広島に向けて運送されていた楽器や機材を全て諦めて、直ちに日本を去った[注釈 9][8][9]。バードンは帰国後、解散を決めた[10]

その後

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1975年および1983年にオリジナル・メンバーで一時的に再結成し、1983年は日本公演を行った。

1994年ロックの殿堂入り。

メンバー

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ディスコグラフィ

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アルバム

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アニマルズ

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エリック・バードン&ジ・アニマルズ

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脚注

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注釈

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  1. ^ ライブがあまりにもワイルドで観客から"Animal!"という声が多くかかったことからバンド名にした、という由来が語られたことがあるが、バードンは2013年のインタビューで否定している。
  2. ^ 原題は’We Gotta Get out of This Place’で、作者はブリル・ビルディングを代表するソングライターのバリー・マンとシンシア・ワイルの夫婦。
  3. ^ スプリングスティーンはインタビューで、1970年代の自分の曲作りにおいて影響を受けた曲の1つであると語っている。
  4. ^ 70年代にサンタ・エスメラルダのカバーもヒットした。
  5. ^ 原題は'Inside-Looking Out'で、作者はアメリカ民族音楽の研究家だったジョン・ローマックスとアラン・ローマックスの父子とバードン、チャンドラー。
  6. ^ ザ・ポリスを経て、1980年代から2024年現在までソロ・ギタリスト、写真家として活動。
  7. ^ マネーとサマーズがダンタリオンズ・チャリオット時代に共作した'The Madman Running Through The Fields'のカバーを収録。
  8. ^ 11月11日に来日。メンバーはバードン、マネー、ジョニー・ウエイダー(ベース)、バリー・ジェンキンス(ドラムス)、サマーズ。
  9. ^ 全国で予定されていた14回のコンサートを行なわずに、10月17日早朝に離日した。
  10. ^ 1967年にバードンがバリー・ジェンキンスとオーケストラをバックに制作したアルバム。アメリカでエリック・バードン&ジ・アニマルズ名義で発表された。

出典

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  1. ^ a b c d e Deming, Mark. The Animals Biography, Songs & Albums - オールミュージック. 2021年12月16日閲覧。
  2. ^ Rolling Stone. “100 Greatest Singers: Eric Burdon”. 2013年6月8日閲覧。
  3. ^ 白谷潔弘『ブルース・ロック・アンソロジー ブリティッシュ編』シンコーミュージック・エンタテイメント、2017年、26頁。ISBN 9784401644926 
  4. ^ DoubleTake. “Will Percy Interviews Bruce Springsteen”. 2019年12月7日閲覧。
  5. ^ Rolling Stone. “500 Greatest Songs of All Time: The Animals, ‘We Gotta Get Out of This Place’”. 2019年12月7日閲覧。
  6. ^ 城山隆『僕らの「ヤング・ミュージック・ショー」』情報センター出版局、2005年、353-357頁。ISBN 978-4795843622 
  7. ^ Summers (2006), p. 165.
  8. ^ Summers (2006), pp. 173–179.
  9. ^ 『アンディ・サマーズ ポリスの音響設計士』シンコーミュージック・エンタテイメント、2023年、214-217頁。ISBN 978-4-401-65413-0 
  10. ^ Summers (2006), pp. 178–180.

引用文献

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外部リンク

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