アムラー
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アムラーとは、日本の歌手・安室奈美恵を模倣したファッションする人をいう[1]。現在は、安室奈美恵のファン名称として使われている。
概説
[編集]呼称は、安室に英語風接尾辞の「-er」をつけたもの。
1995年に現れ、1996年をピークに女性の間で流行し、同年の「新語・流行語大賞」のトップテン入賞も果たした[2][3]。
ミニスカート・厚底ブーツ・ロングヘアに茶髪・剃り落とした後に描いたような極端な細眉が特徴で、日焼けサロンなどで焼いた浅黒い肌も好まれた。
1970年代のファッションが復活し、サーファーのようなゆったりとした形式など、ファッションが多様化していく最初の時期でもある。アムラーの場合、1970年代に流行したブーツを取り入れ、茶髪にシャギーを入れた髪型、ブラックやブラウンなど、シャドー系のメイクが流行した。小さなTシャツやミニスカートなどはLAファッションと呼ばれ、当時の10代の女性のファッションとして定着していく。
2020年秋冬前後より、かつての流行りとなっていたニーハイといった厚底ブーツやルーズソックスが再び流行。更に翌2021年より、Y2Kファッション(2000年代の流行を取り入れたファッション)の再燃による影響もあってか、かつてのアムラー世代であった就職氷河期・プレッシャー世代(1977年〜85年産まれ)の子供世代にあたるZ世代(90年代後半〜2010年代産まれ)が真似る現象が起きている。
名前の由来
[編集]〜ラー
[編集]- 「アムラー」登場前
- シャネラー(シャネルブランドを愛好する人々)という言葉があった。関西の一部の女子大生が用いており、雑誌『JJ』(1994年8月号など)が取り上げて全国に広まったという説がある。このほか、渋カジにおいて、渋谷界隈のショップ名+erでその顧客を表現する用法もあったという(バックドロッパー、レッドウッダーなど)[5]。
- 「アムラー」登場後
- 有名人のファッションや雰囲気に憧れて、それを取り入れる人々を表現する、ハマダー[注 1](浜田雅功)、シノラー(篠原ともえ[注 2])、カハラー(華原朋美)などの言葉が続々と生まれた。また、ら行で終わらない対象に対しても、一律に「ラー」を付けるものもあった。例えばナオラー(飯島直子)、パフィラー(PUFFY)、トモラー(山口智子)、マツラー(松たか子)など。なお、一時的にアユラー(浜崎あゆみ)も存在していた(現・愛称はayu=アユ)。
- その後、マヨラー(マヨネーズ)、ムジラー(無印良品)、ゴリラー(ゴリラ)など、ファッション以外にも広がった。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 一部では「ハマラー」とも用いられた。
- ^ 「シノハラー」という呼び方があったかは不明。「ハマダー」よりは後発であり、(『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』 1996年5月20日・6月10日放送)。篠原自らが当初から、「シノラー」と名乗っていた。(月刊基礎知識 from 現代用語の基礎知識 - 誰かの名前がついてるコトバ 憧れの○○にあやかる用語集 「アムラー(1997年版掲載)」「シノラー(1998年版掲載)」)。
出典
[編集]- ^ 迅速かおる (2014年9月26日). “【エンタがビタミン♪】安室奈美恵、衰えぬ人気と影響力。FBで公開の私服が即完売に。”. TechinsightJapan 2021年8月15日閲覧。
- ^ 安室奈美恵 とは - コトバンク(タレントデータバンク)
- ^ 新語・流行語大賞 第13回〔1996(平成8)年〕
- ^ 渡る世間は謎ばかり. 小学館. (1997年10月1日). p. 131
- ^ 関西学院大学 社会学部紀要 第100号“-er”の系譜:サブカルチュラル・アイデンティティの現在 難波功士