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アリマンタシォン・クシュタール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アリマンタシォン・クシュタール Inc.
Alimentation Couche-Tard Inc.
種類
公開会社
市場情報 TSXATD.AATD.B
業種 コンビニエンスストア
設立 1980年 (44年前) (1980)
創業者 Alain Bouchard
Jacques D'Amours
Richard Fortin
Réal Plourde
本社 カナダの旗 カナダケベック州ラヴァル
拠点数
16,700 (2024)[1]
事業地域
31 countries and territories: United States, Canada, Denmark, Estonia, Ireland, Latvia, Lithuania, Norway, Poland, Sweden, Hong Kong, Cambodia, Egypt, Guam, Guatemala, Honduras, Indonesia, Jamaica, Macau, Mexico, New Zealand, Saudi Arabia, South Africa, Vietnam, UAE[1]
売上高 増加$71.86 billion (2023)[2]
営業利益
増加$12.05 billion (2023)[2]
利益
増加$4.23 billion (2023)[2]
従業員数
around 149,000 (2024)[3]
部門 クシュタール
子会社 サークルKストアーズ
ウェブサイト www.couche-tard.com
コンビニエンスストア店舗例
ガソリンスタンド併設店舗例

アリマンタシォン・クシュタールフランス語: Alimentation Couche-TardAlimentation「食品」、Couche Tard「夜ふかし」)はカナダケベック州モントリオール郊外のラヴァルに本社を置き、カナダ米国などでコンビニエンスストア「クシュタール」とガソリンスタンドを展開する企業である。トロント証券取引所に上場している。

1980年にケベック州ラヴァルでのクシュタール (Couche-Tard) を開店し、企業買収を重ねて北米有数のコンビニエンスストア網を確立した[4]2022年現在グループ全体で合わせて米国で7,100店舗超[5]、カナダで約2,100店舗[5]、その他各国を合わせて北米合計で約9,300店舗[5][6]欧州で2,700店舗強[6]、世界各国合計で約14,500店舗を運営している[7][8]。2022年米国コンビニエンスストア店舗数ランキングでアリマンタシォン・クシュタールグループは2位である[9]

歴史

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1980年にケベック州ラヴァルでCVS(コンビニエンスストア)のクシュタールを開店。

1994年マックスミルク英語版社からマックスコンビニエンスストア (Mac's Convenience Stores) の一部店舗を買収し、デパン エスコンプト クシュタール (Dépan-Escompte Couche-Tard) へ転換。残る店舗も1999年までに全て買収し、2015年から2018年にかけてサークルKへ転換[10]

2002年デイリーマート (Dairy Mart) をサラ・リー英語版社から買収。デイリーマートはサラ・リー社の前身コンソリデーテッド・フーズ英語版社がローソンズ・ミルク社を買収して米国のローソンから転換したCVSであった[11]。当社が買収後にサークルKへ転換した[12]。この経緯から米国のサークルKはローソンブランド商品を扱う[13]

2003年に米国のザ・サークルKを買収して同社をサークルKストアーズへ改称し、サークルK (Circle K) を世界展開した。

2015年3月にCVSを運営するパントリー英語版社を買収し[14]、運営するCVSカンガルー・エクスプレス (Kangaroo Express) をサークルKに転換[15]

2016年8月に米ガソリンスタンドチェーンのCSTブランズを44億ドル(約4420億円、債務引き受け含む)で買収することに合意[16]

2017年7月にホリデーステーションストアーズ英語版合同会社を買収し[17]、運営するCVSホリデーステーションストアーズ (Holiday Stationstores) を引き続き米国内で展開[9]

2020年利豊社の子会社利亜零售有限公司中国語版社(通称:CRA)から、香港マカオのサークルK(OK便利店)事業を継承[18]

2021年カルフール (Carrefour) を買収することで合意したがフランス政府が拒否権を行使し、現在は友好的業務提携している[19]

2022年に超高速配達サービスのフードロケットを、米国のサークルK店舗に導入[20]

2024年8月19日、同業会社で「セブン-イレブン」を展開しているセブン&アイ・ホールディングスに買収提案したことが報道され[21][22]、当のアリマンタシォン・クシュタールも同日に買収提案を認めている[23]。買収が実現した場合、海外企業による日本企業の買収としては最大級となるが[23]、セブン&アイが警備事業を手掛けていることやアメリカにおけるコンビニエンスストアのシェアなどの問題から、外国為替及び外国貿易法反トラスト法に基づき、日本政府やアメリカの連邦取引委員会が買収提案に異議を唱える可能性があり、不透明であるとの指摘がある[24][25][26]

保有ブランド

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現存

  • クシュタール - カナダで展開[9]、本体が運営。
    • デパン エスコンプト クシュタール - 本体が運営。
  • サークルK - 世界各国で展開[9]、子会社のサークルKストアーズが運営するが一部の国と地域は本体が運営。
    • OK便利店 - サークルK中国語圏店舗、香港とマカオは本体が運営。
  • ホリデーステーションストアーズ - 米国で展開[9]、本体が運営。

消滅

  • マックスコンビニエンスストア - 最初に買収された店舗はデパン エスコンプト クシュタール、残る店舗はサークルKにそれぞれ転換して消滅。
  • デイリーマート - サークルKへ転換して消滅。日本の同名称スーパーマーケットは無関係。
  • カンガルー・エクスプレス - サークルKへ転換して消滅。

出典

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  1. ^ a b Our Footprint”. 2024年8月19日閲覧。
  2. ^ a b c Alimentation Couche-Tard's revenues rose 14.4% in fiscal 2023” (28 June 2023). 2023年8月12日閲覧。
  3. ^ Our Footprint”. 2024年8月19日閲覧。
  4. ^ アリマンタシォン・クシュタールの歴史(フランス語)
  5. ^ a b c Circle K Resolves Disability Discrimination Charges
  6. ^ a b カナダのコンビニ大手クシュタールがカルフールに買収提案、1株20ユーロで”. Diamond Retail Media. 2022年11月9日閲覧。
  7. ^ Standard Cognition、米国のサークルK店舗にレジ無しチェックアウトを提供|Standard AIのプレスリリース
  8. ^ Circle K closes two Thunder Bay stores - TBNewsWatch.com
  9. ^ a b c d e Alimentation Couche-Tard Inc. Convenience Store News & Petroleum - C-Store News
  10. ^ All Western Canada Mac’s Convenience Stores to become Circle K
  11. ^ Dairy Mart Uncovers Piece of History
  12. ^ Dairy Marts Renamed
  13. ^ Abraham, Lisa (January 13, 2009). “Lisa Abraham: Lawson's stores prosper in Japan”. Akron: Akron Beacon Journal. オリジナルの2012年9月11日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20120911070635/https://www.ohio.com/lifestyle/lisa-abraham-lawson-s-stores-prosper-in-japan-1.152324 2019年10月12日閲覧。 
  14. ^ Ohnesorge, Lauren (18 December 2014). “Cary's The Pantry stores sells for $861M to Circle K parent”. Triangle Business Journal (American City Business Journals). https://www.bizjournals.com/triangle/news/2014/12/18/the-pantry-cary-nc-sold-to-circle-k-parent.html 20 August 2020閲覧。 
  15. ^ Kangaroo Express - Learn More About Who We Are” (英語). Kangaroo Express. 2019年2月17日閲覧。
  16. ^ カナダのクシュタール、米CSTブランズを買収へ-4420億円相当でブルームバーグ、2016年8月22日 )
  17. ^ Couche-Tard buying U.S. convenience store Holiday; deal includes over 500 locations
  18. ^ 利亞零售以近28億元出售OK便利店業務並擬派特別息|財經|商業電台 881903” (中国語). 商業電台 881903 (2020年11月5日). 2020年11月17日閲覧。
  19. ^ Carrefour et Couche-Tard discutent finalement d'"opportunités de partenariats opérationnels"” (フランス語). 2022年11月9日閲覧。
  20. ^ C-store chain Circle K debuts ultrafast delivery with Food Rocket | Grocery Dive
  21. ^ セブンに海外から買収提案 カナダのコンビニ大手”. 一般社団法人共同通信社. 2024年8月19日閲覧。
  22. ^ セブン&アイにカナダのコンビニ大手が買収提案、妥当性など慎重に検討”. 産経新聞社. 2024年8月19日閲覧。
  23. ^ a b TBSテレビ (2024年8月21日). “セブン&アイへの買収提案 カナダ・コンビニ大手「相互の合意へ注力していく」”. TBS NEWS DIG. 2024年8月21日閲覧。
  24. ^ 7&iHDへの買収提案、成否にかかわらず一石を投じる可能性”. Bloomberg.com (2024年8月20日). 2024年8月21日閲覧。
  25. ^ 金井智彦、小林泰裕 (2024年8月20日). “セブン&アイのカナダコンビニ大手による買収実現は難しいとの見方広がる…株価急落”. 読売新聞. 2024年8月21日閲覧。
  26. ^ セブン買収提案、外資規制の対象 警備などの事業、事前審査必要 経済安保も論点に”. 日本経済新聞 (2024年8月23日). 2024年9月6日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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