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ウルソデオキシコール酸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウルソデオキシコール酸
IUPAC命名法による物質名
データベースID
CAS番号
128-13-2
ATCコード A05AA02 (WHO)
KEGG D00734
別名 ursodeoxycholic acid, Actigall, Ursosan, Urso, Urso Forte
化学的データ
化学式C24H40O4
分子量392.56 g/mol
物理的データ
融点203 °C (397 °F)
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ウルソデオキシコール酸錠100mg「トーワ」

ウルソデオキシコール酸(ウルソデオキシコールさん、英:UrsodiolまたはUrsodeoxycholic acid)は、胆汁酸の一種。ウルソディオール(UDCA)とも呼ばれる。腸内の微生物によって代謝された二次胆汁酸である。

ウルソデオキシコール酸は日本において伝統的な民間薬である動物性の生薬熊胆(ゆうたん)の主成分として知られている。現代ではウルソデオキシコール酸は化学合成が可能であるが、漢方薬としての熊胆も未だ珍重されている。

熊胆は、熊の胆(くまのい)ともいい、ツキノワグマヒグマ胆嚢を乾燥させたもので、健胃効果を含む消化器系全般の薬として用いられる。特に胆石の治療に効く経口可能な数少ない漢方薬としてよく用いられる。

経口での苦みが強いが、胆汁の流れをよくし、胆石を溶かす効果が認められており、ウルソデオキシコール酸を主成分とする経口胆石溶解剤も製造されている。ただしこの治療法で胆石は完全に取り除けないため、25%の確率で再発するリスクを伴う。治療期間が6ヶ月から36ヶ月と長いうえ、原因となる胆嚢は温存し続けるため、患者は経口摂取を生涯に渡って続けなければならないことがある。