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オリエンタルアート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オリエンタルアート[1]
欧字表記 Oriental Art[1]
品種 サラブレッド
性別 [1]
毛色 栗毛[1]
生誕 1997年5月12日[1]
死没 2015年3月7日(18歳没)[2]
メジロマックイーン[1]
エレクトロアート[1]
母の父 ノーザンテースト[1]
生国 日本の旗 日本北海道白老町[1]
生産者 社台コーポレーション白老ファーム[1]
馬主 (有)サンデーレーシング[1]
調教師 田所清広栗東[1]
競走成績
生涯成績 23戦3勝[1]
獲得賞金 3276万6000[1]
テンプレートを表示

オリエンタルアート (: Oriental Art) は日本中央競馬)の競走馬繁殖牝馬。競走馬としては2000年から2002年まで計23戦し3勝を挙げた[1]。その後繁殖牝馬となり、ステイゴールドとの交配によってGI3勝を挙げたドリームジャーニー、2011年の牡馬クラシック三冠馬オルフェーヴル兄弟を産んだ[2]

競走馬時代

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2000年2月、中央競馬の新馬戦4歳)でデビューし3着に敗れるが、2戦目に単勝1番人気に応えて勝ちあがる[3]。2000年12月には条件戦の500万円以下、2001年1月には900万円以下の競走にも優勝した[3]。その後は一度だけ2着になったことがあるが[注 1]、さらなる勝ち星を挙げられないまま、2002年7月のレースを最後に引退した[3]

勝利したレースはすべてダート戦であり、池添謙一が騎乗していた[3]重賞にも3度挑戦したが(すべてのレース)、すべて二桁着順に敗れている[3]。なお、池添は、息子のドリームジャーニー[7]、オルフェーヴル[8]でともにGIを制しており、調教助手はのちにドリームジャーニーも担当した人物である[9]




競走成績

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以下の内容は、netkeiba.com[3]およびJBISサーチ[10]に基づく。

年月日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ(人気) 着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
(kg)
勝ち馬/(2着馬)
2000.02.26 阪神 4歳新馬 ダ1800m(良) 8 4 4 36.7(6人) 3着 1:58.2 (40.8) -0.4 S.サンダース 53 トウカイデンヒル
0000.03.18 阪神 4歳新馬 ダ1800m(稍) 11 5 5 02.6(1人) 1着 1:56.2 (38.5) -0.7 池添謙一 52 (シルバーベル)
0000.04.08 阪神 忘れな草賞 OP 芝2000m(良) 16 5 10 22.9(7人) 13着 2:03.7 (38.5) -2.3 池添謙一 54 グランパドドゥ
0000.05.06 京都 4歳500万下 ダ1800m(良) 13 6 9 31.7(6人) 8着 1:55.7 (40.2) -2.4 池添謙一 52 タマモドン
0000.05.21 中京 4歳500万下 ダ1700m(稍) 16 2 3 33.4(8人) 11着 1:49.9 (39.5) -2.3 池添謙一 52 ビジネスチャンス
0000.06.18 阪神 4歳上500万下 ダ1800m(重) 12 3 3 66.8(9人) 9着 1:53.3 (38.3) -1.5 池添謙一 52 ウインマーベラス
0000.07.02 阪神 4歳上500万下 ダ1800m(良) 12 6 7 21.0(8人) 10着 1:56.2 (40.4) -2.0 池添謙一 52 スマイルホープ
0000.12.02 阪神 4歳上500万下 ダ1800m(良) 11 6 6 36.4(8人) 1着 1:55.3 (38.3) -0.2 池添謙一 53 (シルクフォレスター)
0000.12.24 阪神 4歳上900万下 ダ1400m(良) 13 5 7 113.8(11人) 6着 1:25.8 (39.0) -0.7 池添謙一 53 ワンモアアリュール
2001.01.14 京都 4歳上900万下 ダ1400m(良) 14 6 9 30.8(8人) 1着 1:25.2 (37.9) -0.0 池添謙一 54 (ゼンノドライバー)
0000.01.28 京都 京都牝馬S GIII 芝1600m(稍) 16 2 3 122.4(16人) 10着 1:35.6 (34.5) -0.4 秋山真一郎 52 グレイスナムラ
0000.03.10 中山 中山牝馬S GIII 芝1800m(良) 16 3 6 028.7(10人) 11着 1:50.4 (37.5) -0.9 嘉藤貴行 49 エイシンルーデンス
0000.03.31 阪神 道頓堀S 1600 芝1600m(良) 16 8 16 043.8(11人) 13着 1:35.5 (37.0) -1.1 池添謙一 54 タイキポーラ
0000.04.29 福島 みちのくS 1600 ダ1700m(良) 13 5 6 033.5(9人) 12着 1:47.9 (39.1) -2.7 橋本美純 54 アッミラーレ
0000.05.12 京都 洛陽S 1600 芝1400m(良) 12 5 5 047.4(10人) 7着 1:20.8 (33.9) -0.5 池添謙一 51 キングオブサンデー
0000.06.02 中京 愛知杯 GIII 芝2000m(良) 15 7 12 044.9(11人) 13着 2:02.0 (37.0) -2.2 酒井学 49 グランドシンザン
0000.06.10 中京 タイランドC 1600 芝1800m(良) 10 7 8 120.3(9人) 2着 1:49.8 (35.2) -0.1 田島信行 55 フサイチユーキャン
0000.08.11 札幌 大倉山特別 1000 芝1800m(良) 14 3 3 019.4(7人) 10着 1:49.8 (36.3) -1.4 加藤和宏 55 ハッピーマキシマム
0000.12.09 阪神 3歳上1000万下 ダ1400m(良) 15 3 4 027.9(7人) 10着 1:26.0 (38.6) -1.4 田島信行 55 ロングカイソウ
2002.01.20 京都 4歳上1000万下 ダ1400m(良) 14 3 3 026.7(11人) 10着 1:26.1 (39.1) -1.7 田島信行 55 フォーティエース
0000.02.17 京都 4歳上1000万下 ダ1200m(良) 16 4 8 019.0(8人) 7着 1:13.1 (37.4) -1.4 田島信行 55 イズミナイナー
0000.06.15 阪神 水無月特別 1000 ダ1200m(良) 16 5 9 109.1(15人) 14着 1:13.9 (38.2) -1.8 橋本美純 55 ネオマックイーン
0000.07.07 阪神 加古川特別 1000 ダ1800m(良) 16 1 2 091.3(12人) 11着 1:54.1 (39.6) -1.3 石橋守 55 シーアドニス

繁殖馬時代

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競走馬引退後は生まれ故郷の白老ファームで繁殖牝馬となる[11]

ステイゴールドとの相性が良く、春秋グランプリなどに勝利したドリームジャーニー、2011年のクラシック三冠馬のオルフェーヴルと2頭のGI馬を輩出している[2]

中央競馬における産駒のGI勝ち数は9勝(ドリームジャーニー3勝、オルフェーヴル6勝)であり、これはダイワメジャーダイワスカーレットを輩出したスカーレットブーケや、アーモンドアイを輩出したフサイチパンドラと並ぶ最多記録である[2][注 2]。2015年3月現在、出産した8頭中7頭の産駒が中央競馬で勝ちあがっている[2](以下の「繁殖成績」も参照)。

2015年3月7日、第11子となる牝駒を出産の3日後、子宮穿孔による腹膜炎のため死亡[2]。なお、最良の配合相手であったステイゴールドも同年2月5日に死亡している[2]

繁殖成績

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馬名 生年 毛色 厩舎 馬主 戦績 備考 出典
1 ドリームジャーニー 2004 鹿毛 ステイゴールド 栗東池江泰寿 サンデーレーシング 31戦9勝
(G1) 朝日杯FS宝塚記念有馬記念
(G2) 神戸新聞杯大阪杯
(G3) 小倉記念朝日チャレンジC
種牡馬 [7]
2 アルスノヴァ 2005 鹿毛 ダンスインザダーク 社台レースホース 3戦2勝 繁殖牝馬 [14]
3 グッドルッキング 2006 芦毛 クロフネ 栗東・野村彰彦 長谷川光司 29戦3勝 繁殖牝馬 [15]
4 ジャポニズム 2007 鹿毛 ネオユニヴァース 栗東・池江泰寿
美浦金成貴史[16]
サンデーレーシング 23戦2勝 (引退) [17]
5 オルフェーヴル 2008 栗毛 ステイゴールド 栗東・池江泰寿 21戦12勝
(G1) 皐月賞東京優駿菊花賞
有馬記念2回、宝塚記念
(G2) スプリングS、神戸新聞杯、
フォワ賞(フランス)2回、大阪杯
種牡馬 [8]
6 マトゥラー 2009 鹿毛 ディープインパクト 2戦0勝 繁殖牝馬 [18]
7 リヤンドファミユ 2010 鹿毛 ステイゴールド 19戦4勝 種牡馬 [19]
8 アッシュゴールド 2012 栗毛 社台レースホース 21戦1勝 (引退) [20]
9 エストソルシエール 2013 鹿毛 G1レーシング 未出走[21] 死亡[21] [22]
10 オルファン 2014 鹿毛 サンデーレーシング 2戦0勝 繁殖牝馬 [23]
11 デルニエオール 2015 栗毛 16戦2勝 繁殖牝馬 [24]

血統表

[編集]
オリエンタルアート血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 パーソロン系
[§ 2]

メジロマックイーン
1987 芦毛
父の父
メジロティターン
1978 芦毛
メジロアサマ *パーソロン
*スヰート
*シェリル
Cheryl
*スノッブ
Chanel
父の母
メジロオーロラ
1978 栗毛
*リマンド
Remand
Alcide
Admonish
メジロアイリス *ヒンドスタン
アサマユリ

エレクトロアート
1986 栗毛
*ノーザンテースト
Northern Taste
1971 栗毛
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Lady Victoria Victoria Park
Lady Angela
母の母
*グランマスティーヴンス
Grandma Stevens
1977 栗毛
Lt. Stevens Nantallah
Rough Shod
Dhow Bronze Babu
Coastal Trade
母系(F-No.) (FN:8-c) [§ 3]
5代内の近親交配 Lady Angel 5×4=9.38%(母内) [§ 4]
出典
  1. ^ [25]
  2. ^ [25]
  3. ^ [25]
  4. ^ [25]


脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ この競走(2001年タイランドカップ)では、のちに重賞を勝つマルカキャンディ[4]ミツワトップレディ[5]に先着している[6]
  2. ^ 地方競馬も含めると、コパノニキータ(コパノリッキーの母)の11勝が最多。続く10勝にマダムチェロキー(ホッコータルマエの母)、9勝にはスカーレットレディヴァーミリアンの母)[12]とエミネントシチー(エスポワールシチーの母)[13]が並ぶ(ヴァーミリアン[12]、エスポワールシチー[13]の勝ち鞍には、日本国内の格付けであったJpnIも含まれている)。

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o オリエンタルアート”. JBIS-Search. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年9月9日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g オリエンタルアートの訃報に池江師「この馬のおかげでウチの厩舎が…」”. netkeiba.com(提供:デイリースポーツ) (2015年3月9日). 2016年4月4日閲覧。
  3. ^ a b c d e f オリエンタルアートの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年8月21日閲覧。
  4. ^ マルカキャンディ”. netkeiba.com. 2016年4月4日閲覧。
  5. ^ ミツワトップレディ”. netkeiba.com. 2016年4月4日閲覧。
  6. ^ タイランドカップ”. netkeiba.com. 2016年4月4日閲覧。
  7. ^ a b ドリームジャーニー”. netkeiba.com. 2016年4月4日閲覧。
  8. ^ a b オルフェーヴル”. netkeiba.com. 2016年4月4日閲覧。
  9. ^ ジャーニー山下助手が涙の戴冠/宝塚記念”. 日刊スポーツ (2009年6月29日). 2011年10月30日閲覧。
  10. ^ オリエンタルアート 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年8月21日閲覧。
  11. ^ 2006年12月10日 朝日杯フューチュリティS G1”. 重賞ウイナーレポート. 競走馬のふるさと案内所 (2006年12月). 2011年10月30日閲覧。
  12. ^ a b GI・9勝ヴァーミリアンが引退、種牡馬に”. netkeiba.com (2010年12月8日). 2016年4月4日閲覧。
  13. ^ a b エスポワールシチー引退、種牡馬に”. ラジオNIKKEI (2013年12月4日). 2016年4月4日閲覧。
  14. ^ アルスノヴァ”. netkeiba.com. 2016年4月4日閲覧。
  15. ^ グッドルッキング”. netkeiba.com. 2016年4月4日閲覧。
  16. ^ 【東京障害未勝利】オルフェ半兄 ジャポニズムが“雪辱V””. スポーツニッポン (2012年10月9日). 2016年4月4日閲覧。
  17. ^ ジャポニズム”. netkeiba.com. 2016年4月4日閲覧。
  18. ^ マトゥラー”. netkeiba.com. 2016年4月4日閲覧。
  19. ^ リヤンドファミユ”. netkeiba.com. 2016年4月4日閲覧。
  20. ^ アッシュゴールド”. netkeiba.com. 2019年10月17日閲覧。
  21. ^ a b “オルフェーヴル全妹が安楽死、蹄葉炎で”. (2015年9月20日). https://www.daily.co.jp/newsflash/horse/2015/09/20/0008413892.shtml 2015年9月20日閲覧。 
  22. ^ エストソルシエール”. netkeiba.com. 2016年4月4日閲覧。
  23. ^ オルファン”. netkeiba.com. 2019年10月17日閲覧。
  24. ^ デルニエオール”. netkeiba.com. 2019年10月17日閲覧。
  25. ^ a b c d オリエンタルアートの血統詳細”. netkeiba.com. 2015年9月19日閲覧。

外部リンク

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