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オール・アイ・ウォント・イズ・ユー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「オール・アイ・ウォント・イズ・ユー」
U2シングル
初出アルバム『魂の叫び
B面 アンチェインド・メロディ
リリース
規格 7インチ・シングル
12インチ・シングル
カセット・シングル
CDシングル
録音 カリフォルニア州ハリウッド A&Mスタジオ[1]
ジャンル ロック
時間
レーベル アイランド・レコード
作詞・作曲 U2
プロデュース ジミー・アイオヴィーン
チャート最高順位
U2 シングル 年表
ラヴ・カムズ・トゥ・タウン
(1989年)
オール・アイ・ウォント・イズ・ユー
(1989年)
ザ・フライ
(1991年)
ミュージックビデオ
「All I Want is You」 - YouTube
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オール・アイ・ウォント・イズ・ユー」(All I Want Is You)は、U21988年アルバム及びドキュメンタリー映画『魂の叫び』で発表した楽曲。翌1989年に、シングル・カットされた。

2002年には、ベルファイア英語版によるカヴァーもアイルランドやイギリスでヒットしている。

概要

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U2の楽曲「ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー」のコーダにインスパイアされて生まれた曲である[9]。歌詞はボノの妻・アリに捧げられている[10]。レコーディングにはU2のメンバーに加えてベンモント・テンチ(キーボード)が参加し、また、ヴァン・ダイク・パークスストリングスアレンジを担当した[1]。All I want is youという歌詞の後に掻き鳴らされるエッジのギターは、愛を告白されたアリの心情を表現しているのだという。ボノは「With or Without Youよりもいい曲」と自画自賛している。[11]映画版『魂の叫び』ではエンドロールで使用された。

「God Part II」「All I Want is You」「Hawkmoon 269」、そしてシングルのB面に収録された「A Room at the Heartbreak Hotel」と「Hallelujah (Here She Comes)」は、プリンスを手掛けたこともあるデヴィッド・トリックルと一緒にカリフォルニア州ハリウッドにあるA&M Studiosでレコーディングされた。

エンターテインメント・ウィークリー』誌が選出した「50グレイテスト・ラヴ・ソング」で9位[12]、2011年に『ローリング・ストーン』誌が読者投票で選出した「The Best U2 Songs」では8位となった[13]

収録曲

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Version 1(UK盤)

1. All I Want Is You (Single Edit)

2. Unchained Melody

Version 2(オーストラリア盤)

1. All I Want Is You (Single Edit)

2. Unchained Melody

3. Desire

4. Hallelujah (Here She Comes)

Version 3 カセットテープ(オーストラリア盤)

1. All I Want Is You (Single Edit)

2. Unchained Melody

3. Everlasting Love

4. Everlasting Love

Version 4(UK盤)

1. All I Want Is You (Single Edit)

2. Unchained Melody

3. Everlasting Love

Version 5 カセットテープ(オーストラリア盤)

1. All I Want Is You (Single Edit)

2. Unchained Melody

Version 6 カセットテープ(オーストラリア盤)

1. All I Want Is You (Single Edit)

2. Unchained Melody

3. Everlasting Love

Version 7 CD(日本盤)

1. All I Want Is You (Single Edit)

2. Unchained Melody

3. Everlasting Love

4. All I Want Is You (Album Version)

PV

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  • 監督:メイアート・エイヴィス
  • 出演:パオラ・リナルディ、パオロ・ロッシ
  • プロデューサー:ネッド・オハンロン、ベン・ドゼット
  • ロケ地:オスティア(イタリア)
  • 撮影日:1989年4月18日
  • リリース日:1989年6月

The Joshua Treeリリースからの喧騒に終止符を打つ『Rattle and Hum』から最後にシングルカットされた曲ということで、これまでとは違うサイレント映画仕立てのPVが構想された。ボノは「これまでのPVは曲を説明するようなものだったが、今回は曲の元の意味とは異なるインスピレーションを与えるものにしたかった」と述べている。ということでこのPVではU2のメンバーは最後にちらりと姿を見せるだけである。[14]

脚本を書いたのはバリー・デブリン。サーカス団の小人が、ブランコ乗りの女に恋するというストーリーで、下地にしているのはトッド・ブラウニングの1932年の映画「フリークス[15]。この映画は奇形の人々のサーカス団を舞台としており、奇形の男性が美女に恋をするが、その美女は他の男性が好きという設定がこのPVと共通している。またヴィム・ヴェンダースの1987年の映画『ベルリン・天使の詩』とも白黒の映像、天使がサーカス団の女性に恋をする、主人公のダミエルがトランペッターであるという共通点がある。またはニール・パターソンというUKの映画脚本家が1951年に作った「The Life and Death of George Wilson」という短編映画に内容が酷似しているという指摘もある。

PVの結末は曖昧にされているが、これはこのPVのロケ地の近くで遺作となる『ボイス・オブ・ムーン』を撮影中だったフェデリコ・フェリーニへのオマージュである。[16]最後に誰が死んだかについては諸説あり、これについてエッジは女の恋人だったトランペッターだと述べている。[17]

他メディアでの使用例

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カヴァー

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ベルファイア

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「オール・アイ・ウォント・イズ・ユー」
ベルファイアシングル
初出アルバム『アフター・ザ・レイン』
B面 旅立ちの季節
リリース
ジャンル ポップス
時間
レーベル ヴァージン・レコード
作詞・作曲 U2
プロデュース リチャード・スタナード、ジュリアン・ギャラガー
チャート最高順位
  • 5位(アイルランド[20]
  • 18位(イギリス[21]
  • 76位(スイス[22]
  • 88位(オランダ[23]
ベルファイア シングル 年表
バズスタイル(ファインド・マイ・ウェイ)
(2001年)
オール・アイ・ウォント・イズ・ユー
(2002年)
セイ・サムシング・エニウェイ
(2004年)
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アイルランドのガール・グループベルファイア英語版は、2001年のデビュー・アルバム『アフター・ザ・レイン』でカヴァーし、翌2002年にはシングル・カットされた。彼女たちは当初、スタジオに慣れることも兼ねてレコーディングしたところ、マネージャーのルイ・ウォルシュとジョン・レイノルズが感銘を受け、その音源をボノに聴かせたところ彼に気に入られたことから、改めてレコーディングされることになったという[24]

母国アイルランドのシングル・チャートでは5位に達し、自身2作目のトップ5ヒットとなった[20]全英シングルチャートでは4週チャート・インして最高18位に達し、自身2作目のトップ20入りを果たした[21]

ブライアン・マックファーデンとローナン・キーティング

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「オール・アイ・ウォント・イズ・ユー」
ブライアン・マックファーデン featuring ローナン・キーティングシングル
初出アルバム『ザ・アイリッシュ・コネクション』
リリース
ジャンル ポップ・ロック
時間
レーベル
作詞・作曲 U2
ブライアン・マックファーデン 年表
Come Party / That's How Life Goes"
(2011)
All I Want Is You
(2013)
Time to Save Our Love
(2013)
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アイルランド人の歌手ブライアン・マックファーデンローナン・キーティングとのデュエットでアルバム『ザ・アイリッシュ・コネクション』にカバー・バージョンを収録[25]

その他のカヴァー

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B面曲

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Unchained Melody

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Righteous Brothersカバー。この曲は後にライヴでも披露され、映像作品『Zoo TV: Live from Sydney』にも収録されている。

Everlasting Love

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ロバート・ナイトやラブ・アフェアーがヒットさせた曲のカバー。

→「エヴァーラスティング・ラヴ (ロバート・ナイトの曲)

脚注

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  1. ^ a b U2 - All I Want Is You (Vinyl) at Discogs
  2. ^ Irish Charts - 曲名欄に「ALL I WANT IS YOU」と入力して検索し、過去に遡れば確認可
  3. ^ australian-charts.com - U2 - All I Want Is You
  4. ^ charts.org.nz - U2 - All I Want Is You
  5. ^ U2 | Artist | Official Charts
  6. ^ dutchcharts.nl - U2 - All I Want Is You
  7. ^ ultratop.be - U2 - All I Want Is You
  8. ^ Rattle and Hum - U2 | Awards | AllMusic
  9. ^ U2 > Discography > Albums > All I Want Is You - u2.com
  10. ^ 『魂の叫び』日本盤DVD(PDF-124)ライナーノーツ(新谷洋子)
  11. ^ スローガン『U2ファイル』シンコーミュージック、2005年3月1日。 
  12. ^ The 50 Greatest Love Songs | EW.com - 2013年12月8日閲覧
  13. ^ Readers Poll: The Best U2 Songs Pictures - 8. 'All I Want Is You' | Rolling Stone - 2013年12月8日閲覧
  14. ^ U2 (著), 前 むつみ (監訳), 久保田 祐子 (翻訳)『U2 BY U2』シンコーミュージックエンタテイメント、2006年11月1日。 
  15. ^ U2: U2faqs.com - Songs / Lyrics FAQ”. web.archive.org (2014年5月9日). 2024年4月1日閲覧。
  16. ^ U2: U2faqs.com - Songs / Lyrics FAQ”. web.archive.org (2014年5月9日). 2024年4月1日閲覧。
  17. ^ u2songs | All I Want is You (Meiert Avis Video) - U2 (06:37) |”. www.u2songs.com. 2024年4月1日閲覧。
  18. ^ Reality Bites (1994) - Soundtracks - IMDb
  19. ^ Contagion (2011) - Soundtracks - IMDb
  20. ^ a b The Irish Charts - アーティスト名「BELLEFIRE」と入力して検索すれば確認可
  21. ^ a b BELLEFIRE | Artist | Offricial Charts
  22. ^ Bellefire - All I Want Is You - hitparade.ch
  23. ^ dutchcharts.nl - Bellefire - All I Want Is You
  24. ^ Bellefire Gets the Seal of Approval from Bono and the Edge - atu2.com - 2013年12月8日閲覧
  25. ^ Brian McFadden - The Irish Connection (CD, Album) at Discogs