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キタドジョウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
キタドジョウ
保全状況評価[1]
情報不足環境省レッドリスト
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
上目 : 骨鰾上目 Ostariophysi
: コイ目 Cypriniformes
上科 : ドジョウ上科 Cobitoidea
: ドジョウ科 Cobitidae
: ドジョウ属 Misgurnus
: キタドジョウ M. chipisaniensis
学名
Misgurnus chipisaniensis
Shedko & Vasl’eva, 2022[2]
和名
キタドジョウ[3]
英名
Chipisani pond loach[2]

キタドジョウ北泥鰌[要出典]Misgurnus chipisaniensis)は、やや大きくなるドジョウ科である。

以前はドジョウだと思われていた個体が、2008年に別Misgurnus sp. (Clade A) として扱われるようになり、2017年に和名が提唱された[1]。別種と分かった理由として、ドジョウとキタドジョウは同じ水系で混在しているため、両種間に生殖隔離が成立しており、ここから別種であることが確認された。樺太2022年に新種記載されたMisgurnus chipisaniensis[2]アムール川水系から記載されたMisgurnus nikolskyiや、中朝国境地帯に生息するトマンドジョウMisgurnus buphoensis)とよく似ているため、キタドジョウと同じ種類である可能性があるが、論文中で比較されておらず、これからの研究が待たれる[4][5]。本項目では本村 (2022) に従い、キタドジョウに対してM. chipisaniensisの学名を対応させている[3]

分布

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分布は北海道利尻島礼文島奥尻島佐渡島、および青森県秋田県岩手県宮城県山形県福島県新潟県群馬県栃木県茨城県埼玉県千葉県東京都神奈川県長野県富山県石川県福井県。ただし、分布の詳細は不明で、特に島での分布に関してはよくわかっていない。河川中流下流用水路池沼湿原の水たまりや細流に生息する[4]

形態

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全長(体長)12 - 21センチメートル[1]。体色は黒褐色から茶褐色[1]。口ひげは5対10本、体側には不規則な小斑点が散在し、尾鰭付け根上部に黒斑点がある。頭は細長く、尾鰭は円い。また、成魚骨質板は小さく、しゃもじ[4]

地方名

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これらは混称である。

利用

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柳川鍋で食される。釣り餌にも利用される。飼育は比較的容易で、自然下より成長が遅くなり寿命が長くなる[5]。一方で自然下より小柄に成長する[6]

脚注

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  1. ^ a b c d 中島淳「キタドジョウ」、環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室 編『環境省レッドリスト2018補遺資料』環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室、2018年、22頁。
  2. ^ a b c S. V. Shedko and E. D. Vasil'eva, “A New Species of the Pond Loaches Misgurnus (Cobitidae) from the South of Sakhalin Island,” Journal of ichthyology, Volume 62 , No. 3, Pleiades Publishing, 2022, Pages 356-372.
  3. ^ a b 本村浩之.2022.「日本産魚類全種目録.これまでに記録された日本産魚類全種の現在の標準和名と学名」.Online ver. 17.鹿児島大学総合研究博物館,鹿児島.2022年10月30日閲覧。
  4. ^ a b c 細谷和海 『増補改訂 日本の淡水魚』 山と渓谷社 178頁
  5. ^ a b c 中島亨 『LOACHES OF JAPAN日本のドジョウ 形態・生態・文化と図鑑』 山と渓谷社 2017年 ISBN 4635062872
  6. ^ https://sapporomizubenokai.web.fc2.com/kitadozyou.html 北海道の淡水魚 キタドジョウ