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キツネノマゴ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
キツネノマゴ科
コエビソウ Justicia brandegeana
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : シソ類 lamiids
: シソ目 Lamiales
: キツネノマゴ科 Acanthaceae
学名
Acanthaceae
Juss., nom. cons.

キツネノマゴ科(キツネノマゴか、Acanthaceae)は真正双子葉類に属する科で、草または低木からなる。

特徴

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多くは熱帯産で、中南米東南アジアなどに多い。230属3600種ほどからなる。アジアヨーロッパなどの温帯にもわずかに分布する。日本にはキツネノマゴ(各地に多く見られる雑草)、ハグロソウ、スズムシバナなど数種の自生種がある。

は単葉で対生する。は葉腋につき、または穂状花序を作って花の付け根に苞葉がある。苞葉が美しく色づくものもある。がくは4-5裂し、花弁は筒状で、先はシソ科に似た唇状、あるいは5裂する。雄蕊は花弁につく。子房は上位で2室からなり、果実は蒴果で2つに割れる。

園芸植物も多く、代表的なものとしてアカンサスコエビソウ、ヤハズカズラ、アミメグサなどがある(栽培には温室が必要なものも多い)。

また、一部に味覚修飾作用のあるトリテルペン系配糖体、ストロジン(Strogin)を含むものがある。この物質は無味を甘味に変える作用がある[1]

下位分類

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4亜科からなる[2]

タイワンサギゴケ亜科 Nelsonioideae
5属172種。
ヤハズカズラ亜科 Thunbergioideae
5属190種[2]。かつて別科とされていたメンドンキア科 Mendonciaceae の種がここに含まれる。
ヒルギダマシ亜科 Avicennioideae
1属8種[2]。従来はクマツヅラ科とされていたマングローブ樹種。

ハアザミ亜科

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シロアミメグサ(Fittonia verschaffeltii var. argyroneura

ハアザミ亜科 Acanthoideae はキツネノマゴ科最大の亜科で217属3220種を含み、6連に分けられる[2]

ハアザミ連 Acantheae 21属500種[2]
ルイラソウ連 Ruellieae 38属1185種[2]
キツネノマゴ連 Justicieae
Barlerieae 420種[2]
Andrographideae 75種[2]
Whitfieldieae

系統

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L. A. McDade et al.(2008)[6]による。

キツネノマゴ科

タイワンサギゴケ亜科 Nelsonioideae

ヤハズカズラ亜科 Thunbergioideae

ヒルギダマシ亜科 Avicennioideae

ハアザミ亜科 Acanthoideae

ハアザミ連 Acantheae

キツネノマゴ連 Justicieae

ルイラソウ連 Ruellieae

Neuracanthus

Whitfieldieae

Andrographideae

Barlerieae

脚注

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注釈

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  1. ^ Clarke (1912) はキツネノマゴ連に置いている。
  2. ^ The Plant List (2013) においてChaetacanthus属下にあるものが正名とされている3種全てが、Hassler (2018) では以下のようにDyschoriste属の種のシノニム扱いとされている。
  3. ^ Phaylopsis と表記されている場合もある。
  4. ^ The Plant List (2013) ではこの属で正名とされているのは Adhatoda densiflora Manning ただ一つであるが、これはHassler (2018) では Justicia natalensis (Nees) T.Andersシノニム扱いとされている。
  5. ^ ただし当のサンゴバナJacobinia magnifica (Nees) Lindau)はキツネノマゴ属に移され、Justicia carnea Lindl. が正式な学名とされている[4][5]。また The Plant List (2013) においてJacobinia属下にあるものが正名とされている11種のうち6種が、Hassler (2018) では以下のようにキツネノマゴ属の種のシノニム扱いとされている。
  6. ^ The Plant List (2013) においてSiphonoglossa属下にあるものが正名とされている11種のうち10種が、Hassler (2018) では以下のようにキツネノマゴ属の種のシノニム扱いとされている。
  7. ^ Clarke (1912) はキツネノマゴ連に置いていた。
  8. ^ Clarke (1912) はルイラソウ連に置いていた。

出典

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  1. ^ ストロジン化合物、その製法、味覚修飾剤、及び配合物”. 2012年8月23日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x Acanthaceae in APWeb”. 2018年9月6日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s Clarke (1912).
  4. ^ Hassler (2018).
  5. ^ The Plant List (2013).
  6. ^ L. A. McDade et al. (2008). “Toward a comprehensive understanding of phylogenetic relationships among lineages of Acanthaceae s.l. (Lamiales)”. Am. J. Bot. 95 (9): 1136-1152. doi:10.3732/ajb.0800096. 

参考文献

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英語:

  • Clarke, C.B.英語版 (1912). "Acanthaceae". In W.T. Thistleton-Dyer, Flora Capensis 5,1: 1–92. Reeve, London.
  • Hassler, M. (2018). World Plants: Synonymic Checklists of the Vascular Plants of the World (version Apr 2018). In: Roskov Y., Orrell T., Nicolson D., Bailly N., Kirk P.M., Bourgoin T., DeWalt R.E., Decock W., De Wever A., Nieukerken E. van, Zarucchi J., Penev L., eds. (2018). Species 2000 & ITIS Catalogue of Life, 31st July 2018. Digital resource at http://www.catalogueoflife.org/col. Species 2000: Naturalis, Leiden, the Netherlands. ISSN 2405-8858.
  • The Plant List (2013). Version 1.1. Published on the Internet; http://www.theplantlist.org/ (accessed 7th September 2018).

関連文献

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英語: