キリマンジャロの雪
『キリマンジャロの雪』(キリマンジャロのゆき、The Snows of Kilimanjaro)は、1936年にアーネスト・ヘミングウェイが発表した短編小説である。1952年に映画化された。
あらすじ
[編集]アフリカのキリマンジャロ山は、別名「神の家(ンガジェガ)」ともよばれている。その頂近くに、不毛の頂上を目指し登り、力尽きて死んだ豹の亡骸があるという。豹が何を求めて頂上を目指したのか、知る者はない。
アフリカで狩猟をしていた小説家ハリー・ストリートは、脚の壊疽で瀕死の状態にあった。救援を呼んだが間に合いそうもない。死を悟ったハリーは、看護する妻ヘレンの制止を振り切り自棄酒を始めた。ハリーは酔い、ヨーロッパ大陸の各所で過ごした日々を回想する。そして、多くの体験をしておきながら、著作家としてほとんど何も書き残していなかったことを後悔し、慰めるヘレンに八つ当たりをした。ハリーは眠りにつき、その夢の中で救援の飛行機に乗って光あふれる大空へと飛立った。そして、飛行機はキリマンジャロを、「神の家」をめざす。
一方、ヘレンが目覚めたとき、そこには闇と、「ハリーだった」ただの物体と、あざ笑うようなハイエナの鳴き声が残るのみだった。
映画
[編集]キリマンジャロの雪 | |
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The Snows of Kilimanjaro | |
ハリー役のグレゴリー・ペックとヘレン役のスーザン・ヘイワード | |
監督 | ヘンリー・キング |
脚本 | ケイシー・ロビンソン |
原作 | アーネスト・ヘミングウェイ |
製作 | ダリル・F・ザナック |
出演者 |
グレゴリー・ペック スーザン・ヘイワード エヴァ・ガードナー |
音楽 | バーナード・ハーマン |
撮影 | レオン・シャムロイ |
編集 | バーバラ・マクリーン |
配給 | 20世紀フォックス |
公開 |
1952年8月18日 1953年1月13日 |
上映時間 | 114分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語(一部仏語および西語) |
『キリマンジャロの雪』は1952年に映画化された。現在、アメリカでは著作権は消失し、パブリックドメインとなっている。
あらすじ
[編集]キリマンジャロ山のふもとで狩猟をしていた小説家ハリー・ストリートは、脚の壊疽で瀕死の状態にあった。ハリーは自身の人生を振り返り、4人の女性とのロマンスを思い出す。
最初の恋人コニーとの辛い別れを忘れようと、ハリーはヨーロッパに旅立つ。そして、パリのモンパルナスでシンシアと出会い、この恋をきっかけに小説家としての第一歩を踏み出した。ハリーはシンシアとアフリカに狩猟に出かけるが、そこでシンシアを流産させてしまう。ほどなくシンシアはハリーの元を去った。しばらくして、ハリーはリヴィエラで伯爵夫人リズと出会い、情熱的な恋に落ちるも長続きはしなかった。スペイン内戦の義勇兵に志願したハリーは、そこで看護婦をしていたシンシアと再会した。二人は再び愛し合うも、シンシアはハリーが見守るなか命を落とす。ハリーはシンシアの面影を持つヘレンと結婚し、ようやく安らぎを得た。
徐々にハリーは衰弱していく。ヘレンは夫を救おうと手術を試みる。そのときようやく救援機が到着した。
キャスト
[編集]役名 | 俳優 | 日本語吹き替え | |
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NETテレビ版 | テレビ朝日版 | ||
ハリー・ストリート | グレゴリー・ペック | 城達也 | |
ヘレン | スーザン・ヘイワード | 三条美紀 | 藤田弓子 |
シンシア・グリーン | エヴァ・ガードナー | 翠準子 | |
リズ伯爵夫人 | ヒルデガード・ネフ | ||
アンクル・ビル | レオ・G・キャロル | ||
ジョンソン | トリン・サッチャー | ||
エミール | マルセル・ダリオ | ||
ハリー(17歳) | チャールズ・ベイツ[注釈 1] |
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ クレジット無し