グッバイ・イエロー・ブリック・ロード
「グッバイ・イエロー・ブリック・ロード」 | ||||||||||
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エルトン・ジョン の シングル | ||||||||||
初出アルバム『黄昏のレンガ路』 | ||||||||||
B面 | スクリュー・ユー[注釈 1] | |||||||||
リリース | ||||||||||
録音 |
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ジャンル | ||||||||||
時間 | ||||||||||
レーベル | ||||||||||
作詞 | バーニー・トーピン | |||||||||
作曲 | エルトン・ジョン | |||||||||
プロデュース | ガス・ダッジョン | |||||||||
ゴールドディスク | ||||||||||
後述を参照 | ||||||||||
チャート最高順位 | ||||||||||
後述を参照 | ||||||||||
エルトン・ジョン シングル 年表 | ||||||||||
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「グッバイ・イエロー・ブリック・ロード」 (Goodbye Yellow Brick Road) は、イギリス出身のシンガーソングライターであるエルトン・ジョンの楽曲。1973年9月にシングルとして発売され、翌月に発売された同名のアルバムに表題曲として収録された。作詞はバーニー・トーピン、作曲はエルトン・ジョン。タイトルおよび歌詞に登場する「Yellow Brick Road(黄色いレンガ道)」は、ライマン・フランク・ボームの『オズの魔法使い』に由来[6]。
全英シングルチャートで最高位4位、アメリカのビルボード誌のHot 100で最高位2位を記録し、アダルト・コンテンポラリー・チャートで第1位を獲得。ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500(2004年版)の第390位にランクイン[7]。アメリカレコード協会から1974年1月4日にゴールド認定、1995年9月13日にプラチナ認定、2020年3月2日にダブル・プラチナ認定を受けた[8]。
歌詞
[編集]トーピンが手がけた本作の歌詞は、歌詞の中ではトーピンが5歳まで過ごしたリンカンシャーの農場について言及が含まれていて[9]、トーピンの初期の作品の共通のテーマである「原点」に帰りたいという願望が込められている[10]。
2014年にトーピンは、「僕の書く歌詞の多くは、幼いころに見たテレビや映画に由来している。イギリスの同世代の子どもたちと同じように、僕はアメリカの音楽、映画、テレビを見たり聴いたりして育った。何度も言っていることだが、『黄昏のレンガ路』は映画的なアルバムだ。タイトル・トラックの歌詞では、オズを離れて農場へ帰りたいと言っている」と語っている[11]。
評価
[編集]『オールミュージック』のスチュワート・メイソンは、「グッバイ・イエロー・ブリック・ロード」について「1970年代のソフトロックの小さな傑作で、ジョンの今までで最高の曲という誰もが羨む称号の有力候補」と評した[5]。サーカス誌のジャニス・シャハトは「優雅で美しい」と評した[12]。ビルボード誌は「時々エルトンを理解することが困難になるが、その音の印象はいまだに強く残っている」「ブリッジにおけるストリングスとボーカルの融合が美しい」と評している[13]。キャッシュボックス誌は、本作について「(ジョンの)演奏能力に応じて人々に再び感動をもたらす柔らかでメロディックなポップ」と表現し、「バーニー・トーピンが手がけた歌詞は非常に詩的で、エルトンの音楽と見事に調和している」と付け加えている[14]。
2003年、ローリング・ストーン誌は「オールタイム・グレイテスト・ソング500(2004年版)の第390位に本作を加えた[7]。
2018年、ガーディアン誌は「最高のエルトン・ジョンの楽曲」として50曲をランキングし、本作は第6位にランクインした[15]。
2022年、ビルボード誌は、「最高のエルトン・ジョンの楽曲」として75曲をランキングし、本作は4位にランクインした[16]。
クレジット
[編集]※出典[17]
- エルトン・ジョン - ボーカル、ピアノ
- ディー・マレー - ベース、バッキング・ボーカル
- デイヴィ・ジョンストン - レスリースピーカーを通したギター、バッキング・ボーカル
- ナイジェル・オルソン - ドラム
- デル・ニューマン - オーケストラ・アレンジ
メディアでの使用
[編集]- テレビCM
- 映画
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- 奇跡の海(1996年)[20]
- SING/シング: ネクストステージ(2021年)[21]
- アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年、予告編で使用)[22]
- テレビドラマ
カバー・バージョン
[編集]2018年にクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジがトリビュートアルバム『ユア・ソング ~エルトン・ジョン ベスト・ヒッツ・カヴァー』でカバー[24]。
2019年に公開されたジョンの伝記ミュージカル映画『ロケットマン』では、劇中でジェイミー・ベル(トーピン役)とタロン・エガートン(ジョン役)が歌唱[25][26][27]。
2022年、ロンドンで行なわれたフー・ファイターズのテイラー・ホーキンスの追悼コンサートで、ゼム・クルックド・ヴァルチャーズが演奏[28]。
チャート成績
[編集]チャート (1973年 - 1974年) | 最高位 |
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オーストラリア (Go-Set Top 40)[29] | 2 |
ベルギー (Ultratop 50 Wallonia)[30] | 47 |
Canada Top Singles (RPM)[31] | 1 |
Canada Pop Music Playlist (RPM)[32] | 1 |
アイルランド (IRMA)[33] | 4 |
オランダ (Single Top 100)[34] | 23 |
ニュージーランド (Listner)[35] | 2 |
ノルウェー (VG-lista)[36] | 9 |
南アフリカ (Springbok Radio)[33] | 7 |
UK シングルス (OCC)[37] | 6 |
US Billboard Hot 100[38] | 2 |
US Easy Listening (Billboard)[39] | 7 |
US Cash Box Top 100 Singles[40] | 1 |
西ドイツ (Official German Charts)[41] | 49 |
チャート (2019年) | 最高位 |
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US Hot Rock & Alternative Songs (Billboard)[42] | 17 |
認定
[編集]国/地域 | 認定 | 認定/売上数 |
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イギリス (BPI)[45] | Gold | 400,000 |
アメリカ合衆国 (RIAA)[8] | 2× Platinum | 2,000,000 |
認定のみに基づく売上数と再生回数 |
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ Doyle, Tom (2017). Captain Fantastic: Elton John's Stellar Trip Throught the '70s. New York: Rondom House. p. 275
- ^ Bernardin, Claude; Stanton, Tom (1996) [1995]. Rocket Man: Elton John from A-Z. Westport, Connecticut: Praeger. p. 123. ISBN 978-0-275-95698-1
- ^ Block, Fang (2019年11月22日). “Handwritten Lyrics to Iconic Elton John Songs to be Auctioned by Bonhams”. Barron's. Dow Jones & Company. 2022年12月7日閲覧。 “The original handwritten lyrics for Goodbye Yellow Brick Road―the title track of John's 1973 album and a glam rock ballad...”
- ^ “The 200 Best Songs of the 1970s”. Pitchfork. Conde(é) Nast. p. 5 (2016年8月22日). 2022年12月6日閲覧。
- ^ a b Mason, Stewart. Goodbye Yellow Brick Road by Elton John - Track Info - オールミュージック. 2022年12月6日閲覧。
- ^ Perone, James E. (2020). Listen to Movie Musicals! Exploring a Musical Genre. Santa Barbara, California: ABC-CLIO. p. 178. ISBN 978-1-440-86972-3
- ^ a b “390. Elton John, 'Goodbye Yellow Brick Road' - 500 Greatest Songs of All Time (2004)”. Rolling Stone (2003年12月11日). 2022年12月7日閲覧。
- ^ a b "American single certifications – Elton John – Goodbye Yellow Brick Road". Recording Industry Association of America. 2022年12月19日閲覧。
- ^ Lifton, Dave (2019年5月26日). “How Bernie Taupin Rejected Fame on 'Goodbye Yellow Brick Road'”. Ultimate Classic Rock. Townsquare Media. 2022年12月7日閲覧。
- ^ Beviglia, Jim (2020年). “Behind The Song: Elton John, "Goodbye Yellow Brick Road"”. American Songwriter. Savage Ventures. 2022年12月12日閲覧。
- ^ Greene, Andy (2014年3月14日). “Elton John and Bernie Taupin Look Back At ‘Goodbye Yellow Brick Road’”. Rolling Stone. 2022年12月12日閲覧。
- ^ Schacht, Janis (January 1974). Circus.
- ^ “Top Single Picks”. Bi;lboard: 62. (October 20, 1973).
- ^ “cash box / singles reviews”. Cash Box XXXV (18): 24. (October 20, 1973).
- ^ Simpson, Dave (2018年9月13日). “Elton John's 50 greatest songs - ranked!”. Guardian (Guardian News & Media) 2022年12月17日閲覧。
- ^ Billboard Staff (2022年3月24日). “The 75 Best Elton John Songs: Staffr List”. Billboard. 2022年12月17日閲覧。
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- ^ “J-PHONE「ムービー写メール」/エルトン・ジョン(Elton John)「グッバイ・イエロー・ブリック・ロード(Goodbye Yellow Brick Road)」”. CDJournal リサーチ. 音楽出版社 (2002年3月26日). 2022年12月17日閲覧。
- ^ Smith, Jeffrey Paul. The Sounds of Commerce: Marketing Popular Film Music. Columbia: Columbia University Press. p. 221. ISBN 978-0-231-10862-1
- ^ Kusiak, Lindsay (2022年6月5日). “Sing 2 Soundtrack Guide: Every Song”. Screen Rant. Valnet. 2022年12月17日閲覧。
- ^ 稲垣貴俊 (2022年10月25日). “『アントマン&ワスプ:クアントマニア』予告編が米公開”. THE RIVER. riverch. 2022年12月17日閲覧。
- ^ “グッバイ・イエロー・ブリック・ロード | エルトン・ジョン”. ORICON NEWS. oricon ME. 2023年4月8日閲覧。
- ^ “豪華アーティストたちがエルトン・ジョン(Elton John)の名曲をカヴァーしたトリビュート・アルバム”. TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード (2018年3月26日). 2018年4月15日閲覧。
- ^ “Who is Jamie Bell? Billy Elliot star's age, movies, wife and role in Elton John's...”. Smooth Radio (2019年5月13日). 2022年12月19日閲覧。
- ^ Yuri (2019年8月27日). “映画を見たら絶対に聴きたくなる!ロケットマンサントラ完全ガイド!”. SCREEN ONLINE. 近代映画社. 2022年12月19日閲覧。
- ^ “ロケットマン - オリジナル・サウンドトラック[CD] - ヴァリアス・アーティスト”. UNIVERSAL MUSIC JAPAN. 2022年12月19日閲覧。
- ^ “フー・ファイターズのテイラー・ホーキンス、ロンドンの追悼公演の50曲に及ぶセットリストが明らかに”. NME Japan. BandLab UK (2022年9月5日). 2022年12月19日閲覧。
- ^ “Go-Set Australian charts - 2 February 1974”. gosetcharts.com (1974年2月2日). 2022年12月19日閲覧。
- ^ "Ultratop.be – Elton John – Goodbye Yellow Brick Road" (in French). Ultratop 50. 2022年12月19日閲覧。
- ^ “RPM 100 Singles”. RPM 20 (19): 17. (December 22, 1973).
- ^ “RPM Pop Music Playlist”. RPM 21 (6): 26. (March 23, 1974).
- ^ a b “SA Charts 1969 - 1989 Songs (E-G)”. South Africa's Rock Lists Website. 2022年12月17日閲覧。
- ^ "Dutchcharts.nl – Elton John – Goodbye Yellow Brick Road" (in Dutch). Single Top 100. 2022年12月19日閲覧。
- ^ “flavour of new zealand - search listener”. flavorofnz.co.nz. 2022年12月17日閲覧。
- ^ "Norwegiancharts.com – Elton John – Goodbye Yellow Brick Road". VG-lista. 2022年12月19日閲覧。
- ^ "Official Singles Chart Top 100". UK Singles Chart. 2022年12月17日閲覧。
- ^ “Billboard Hot 100”. Billboard (1973年12月8日). 2022年12月17日閲覧。
- ^ “Elton John Chart History (Adult Contemporary)”. Billboard. 2022年12月17日閲覧。
- ^ “Cash Box Top 100”. Cash Box XXXV (30): 4. (December 8, 1973).
- ^ “Offizielle Deutsche Charts - Elton John - Goodbye Yellow Brick Road” (ドイツ語). GfK Entertainment charts. 2022年12月19日閲覧。
- ^ “Elton John Chart History (Hot Rock & Alternative Songs)”. Billboard. 2022年12月17日閲覧。
- ^ “Top 100 Singles of '73”. RPM 20 (20): 8. (December 29, 1973).
- ^ “Top 100 Singles of '73”. Billboard (New York: Billboard Publications): 8. (December 28, 1974).
- ^ "British single certifications – Elton John – Goodbye Yellow Brick Road". British Phonographic Industry. 2022年12月19日閲覧。
外部リンク
[編集]- Goodbye Yellow Brick Road - Geniusの歌詞ページ