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グリシンアミド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
グリシンアミド
識別情報
CAS登録番号 598-41-4 チェック, 1668-10-6 (HCl)
PubChem 69020
ChemSpider 62242
UNII 4JDT453NWO チェック
特性
化学式 C2H6N2O
モル質量 74.08 g mol−1
外観 白色の固体
融点

65-67 °C, 271 K, -24 °F

沸点

分解

への溶解度 易溶
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

グリシンアミド英語: glycinamide)は、化学式が H2NCH2C(O)NH2有機化合物である。アミノ酸グリシンアミド誘導体である。白色の固体で、水に溶ける。グリシンアミドなどのアミノ酸アミドは、アミノ酸エステルをアンモニアで処理することによって合成される[1]

遷移金属配位子となる[2]

グリシンアミドの塩酸塩であるグリシンアミド塩酸塩は、生理的範囲のpHを持つグッドバッファーの一つである。グリシンアミド塩酸塩は生理的pH(20℃で8.20)に近いpKaを持つため、細胞培養に有用である。ΔpKa/℃は-0.029で、0℃における水への溶解度は6.4 Mである。

グリシンアミドは、グリシンアミドリボヌクレオチド英語版de novoプリン生合成における中間体)の合成に使われる試薬である[3]

出典

[編集]
  1. ^ Yang, Peter S.; Rising, Mary M. (1931). “A Simplified Method of Preparation of Alpha Amino Acid Amides”. Journal of the American Chemical Society 53 (8): 3183–3184. doi:10.1021/ja01359a505. 
  2. ^ Appleton, Trevor G. (1997). “Donor atom preferences in complexes of platinum and palladium with amino acids and related molecules”. Coordination Chemistry Reviews 166: 313–359. doi:10.1016/S0010-8545(97)00047-7. 
  3. ^ Glycinamide hydrochloride”. Gold Biotechnology. 2017年12月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年7月23日閲覧。