ケビン・マーティン (カーリング選手)
Kevin Martin | ||||||||||||||||||||||||||||
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2009年カナダ選手権でのマーティン | ||||||||||||||||||||||||||||
基本情報 | ||||||||||||||||||||||||||||
出生国 | カナダ | |||||||||||||||||||||||||||
出身地 | アルバータ州キラム | |||||||||||||||||||||||||||
生年月日 | 1966年7月31日(58歳) | |||||||||||||||||||||||||||
身長 | 185 センチメートル | |||||||||||||||||||||||||||
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2018年2月27日現在 |
ケビン・マーティン(Kevin Martin 1966年7月31日- )はカナダのアルバータ州キラム出身のカーリング選手。冬季オリンピックに3回出場し2010年のバンクーバーオリンピックではスキップとして出場し金メダルを獲得した。世界カーリング選手権でも2008年に優勝、ワールドカーリングツアーのグランドスラムでも17回優勝している[1]。ニックネームはThe Old Bear、K-Mart[2]。
経歴
[編集]父親が地元のカーリングチームの幹部だった彼は6歳からカーリングを始めた[3]。1985年にはカナダジュニア選手権で優勝、1986年の世界ジュニアカーリング選手権に出場し予選リーグでは無敗、準決勝でスウェーデンを破り、決勝に進んだがスコットランドに6-7で敗れ銀メダルを獲得した。
1991年にはカナダ選手権に出場するアルバータ州の代表を決める大会で初めて優勝し、ウィニペグで行われたカナダ選手権では予選リーグでサスカチェワン州のチームと並んで8勝3敗で1位タイとなった。そして準決勝、決勝と勝利し初優勝を果たした。翌1992年に公開競技として開催されたアルベールビルオリンピックに出場、予選リーグを3連勝したが準決勝でスイスに4-8、3位決定戦でアメリカ合衆国に2-9で敗れた[4]。この年もカナダ選手権に出場、予選リーグを8勝3敗の2位で終えたが準決勝でラス・ハワード(2006年のトリノオリンピック金メダリスト)がスキップを務めるオンタリオ州のチームに敗れた。
その後2年間はカナダ選手権に出場できなかったが1995年のカナダ選手権では予選リーグで7勝4敗の3位タイとなりページプレーオフを勝ち上がったが準決勝で敗れた。1996年のカナダ選手権では予選リーグを10勝1敗の1位で終えたが準決勝でジェフ・スタウトンのマニトバ州チームに敗れた。1997年のカナダ選手権では予選リーグで10勝1敗の2位、決勝で予選無敗だったヴィック・ピーターズのマニトバ州チームを破り2度目の優勝を果たし1997年世界カーリング選手権の出場を果たした[5]。世界選手権では予選リーグで7勝2敗の1位となったが準決勝でスウェーデンに4-6、3位決定戦でスコットランドに4-8と敗れメダルを逃した。11月に行われた長野オリンピック代表選考会(1998年長野オリンピックからカーリングは正式競技となった。)では予選リーグを6勝3敗の2位タイで終えて準決勝も勝ち上がったが決勝でマイク・ハリス(長野オリンピックでは銀メダル)のチームに敗れた。
その後2シーズン、カナダ選手権出場を果たせなかったが2000年に3年ぶりの出場を果たした。しかし予選リーグでは6勝5敗に終わりプレーオフ出場はならなかった。2001年のカナダ選手権出場を逃すと彼のチームはカナダ国内の大会への出場を辞退してワールド・カーリング・ツアーを転戦するようになった。ソルトレイクシティオリンピック代表選考会で優勝し、2002年のソルトレイクシティオリンピックでは予選でわずか1敗、準決勝でスウェーデンを6-4で破ったが[4]決勝でノルウェーに5-6で敗れ銀メダルを獲得した[6]。彼のチームはカナダ選手権出場につながる大会には2006年まで出場せず世界を転戦したがその間にグランドスラムの優勝5回、2005年のカナダカップで優勝した。トリノオリンピック代表選考会では4勝5敗に終わった。2006年のカナダカップで優勝[7]、同年のカナダ選手権に6年ぶりに出場し[8]予選リーグを8勝3敗の2位タイで終えたがプレーオフでノヴァスコシア州代表のチームに敗れた。2005/06シーズン彼のチームはカナダカップで優勝したものの、グランドスラムで1勝もあげられず、長期休養することを発表した。そして彼はチームメートをすべて入れ替え2007年のカナダ選手権では予選リーグを8勝3敗の2位、プレーオフで敗れたがグランドスラム4戦中3回優勝した。
2008年のカナダ選手権では予選から無敗で決勝ではライバルのグレン・ハワード率いるオンタリオ州代表チームを破り3回目の優勝を果たした。同年アメリカ合衆国ノースダコタ州グランドフォークスで行われた世界カーリング選手権で予選を10勝1敗で終え、決勝では唯一敗れたスコットランドのデビッド・マードックのチームを6-3で破り初優勝した。また2007/08シーズンにはグランドスラムで2勝をあげた。世界選手権に優勝したことによってヨーロッパ代表と戦うコンチネンタルカップ代表に選ばれた[9]。
2008/09シーズンも好調を維持しカナダ選手権を無敗で制し、1週間後のカナダカップでも優勝を果たし2009年世界選手権でも予選リーグを10連勝で終えたがプレーオフでスコットランドチームに2敗して銀メダルを獲得した[10]。決勝では同点で最終エンド後攻だったがショットをミスし6-7で敗れた。
ホームタウンのエドモントンで行われたバンクーバーオリンピック代表選考会を突破してカナダ代表に選ばれた。オリンピックでは予選を9戦全勝で終えた。これは1924年のシャモニーオリンピックにおけるイギリスチーム以来の快挙であった。予選リーグのイギリス選では地元カナダのファンが盛り上がり、カナダ国歌の大合唱を始め、試合が一時中断された[11]。準決勝ではニクラス・エディンのスウェーデンを6-3で破り[12]、決勝ではトマス・ウルスルのノルウェーを6-3で破って金メダルを獲得した[13]。
2010年12月のカナダ選手権でも優勝した[14]。
2012年のザ・ナショナルでは決勝でグレン・ハワードのチームに5-6で敗れて準優勝となった[15]。
グランドスラムでの成績
[編集]ワールドカーリングツアーにおける最高峰の大会シリーズであるグランドスラムの成績。
略語の説明 | |
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C | 優勝 |
F | 準優勝 |
SF | ベスト4 |
QF | ベスト6・ベスト8 |
R16 | ベスト16 |
Q | 予選敗退 |
T2 | ティア2(2部)出場 |
DNP | 大会不参加 |
N/A | 開催せず |
大会 / シーズン | 01–02 | 02–03 | 03–04 | 04–05 | 05–06 | 06–07 | 07–08 | 08–09 | 09–10 | 10–11 | 11–12 | 12–13 | 13–14 |
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マスターズ | QF | C | SF | QF | F | SF | QF | QF | QF | QF | SF | SF | F |
ナショナル | DNP | SF | DNP | C | QF | C | C | SF | Q | C | F | SF | QF |
オープン | SF | C | SF | C | SF | C | C | F | C | QF | QF | DNP | QF |
プレーヤーズ | SF | Q | F | C | F | C | F | SF | C | C | SF | Q | C |
人物
[編集]妻との間に3人の子供がいる[16]。
毎年夏、ジュニアのトップ選手を集めて、より高いレベルでのプレーができるよう指導している[17]。
脚注
[編集]- ^ “Skips Howard, Martin to play for Grand Slam title”. CBCスポーツ (2012年1月28日). 2012年5月26日閲覧。
- ^ “The Golden Bear”. thecurlingnews.com (2010年2月). 2010年3月6日閲覧。
- ^ “Kevin Martin - Curling Athletes”. バンクーバーオリンピック公式サイト. 6 March 2006閲覧。
- ^ a b “Men in final, women play for third”. the star.com (2002年2月21日). 2012年5月26日閲覧。
- ^ “Schmirler, Martin lead Canada at world curling”. the star com. (1997年4月12日). 2012年5月26日閲覧。
- ^ “Canadian skip can't get it done on final throw”. ESPN (2002年2月22日). 2012年5月26日閲覧。
- ^ “Martin beats Glenn Howard at Canada Cup of Curling”. the star.com (2002年2月6日). 2012年5月26日閲覧。
- ^ “Back at the Brier; Martin returns to event for first time since 2000”. the star.com (2006年3月9日). 2012年5月26日閲覧。
- ^ “World Champs Headed to Continental Cup”. Curling Scoops (2008年7月10日). 2012年5月26日閲覧。
- ^ “Scotland rocks Canada”. the star.com (2009年4月13日). 2012年5月26日閲覧。
- ^ “5000人の国歌大合唱で、カーリング中断 バンクーバー五輪”. AFP (2010年2月21日). 2012年5月26日閲覧。
- ^ “Canada curls into finals; Martin rink remains perfect after 6-3 win over Swedes”. the star com. (2010年2月26日). 2012年5月26日閲覧。
- ^ “カナダ 男子カーリング全勝で2連覇達成、バンクーバー冬季五輪”. AFP (2010年2月28日). 2012年5月26日閲覧。
- ^ “Martin prevails in curling's National final”. CBCスポーツ (2010年12月20日). 2012年5月26日閲覧。
- ^ “Howard edges Martin for National curling title”. CBCスポーツ (2012年1月29日). 2012年5月26日閲覧。
- ^ “Martin still a mystery man off the ice”. LEADER POST (2009年3月11日). 2012年5月26日閲覧。
- ^ “Kevin's Summer Camp”. Curling Scoops (2011年7月28日). 2012年5月26日閲覧。
外部リンク
[編集]- ケビン・マーティン - Olympedia
- ケビン・マーティン - 世界カーリング連盟 データベース
- ケビン・マーティン - ワールドカーリングツアー データベース (オリジナル[リンク切れ]のアーカイブ)
- ケビン・マーティン - CurlingZone データベース