コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ケント (重巡洋艦)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ケント
基本情報
建造所 イングランドの旗 イングランドケント州チャタム工廠
運用者  イギリス海軍
級名 カウンティ級ケント級)重巡洋艦
艦歴
起工 1924年11月15日
進水 1926年3月16日
就役 1928年6月25日
退役 1948年1月22日
その後 1948年1月22日、スクラップとして売却。
要目
基準排水量 9,850 トン
満載排水量 13,520 トン
全長 630 ft (192.0 m)
最大幅 68 ftin (20.9 m)
吃水 20 ft 6 in (6.2 m)
主缶 アドミラリティ式三胴型水管ボイラー×8基
主機 パーソンズギアード・タービン×4基
出力 80,000 hp (60,000 kW)
推進器 スクリュープロペラ×4軸
最大速力 31.5ノット (58.3 km/h)
航続距離 13,000海里 (24,000 km)
乗員 784 名
兵装
装甲
  • 水線部:1 in (25 mm)
  • 主甲板:1.375 - 1.5 in (34.9 - 38.1 mm)
  • バーベット:1 in (25 mm)
  • 砲塔:1 in (25 mm)
  • 水密隔壁:1 in (25 mm)
  • 弾薬庫:2 – 4.375 in (50.8 – 111.1 mm)
テンプレートを表示

HMS ケント (HMS Kent, 54) は、イギリス海軍重巡洋艦ケント級重巡洋艦のネームシップ。名はイングランド南東部ケント州にちなむ[要出典]

艦歴

[編集]

チャタム工廠で建造され1924年11月15日に起工、1926年3月16日に進水し1928年6月25日に竣工した。

1928年12月4日、御大礼特別観艦式に姉妹艦「サフォーク」「ベリック」と共に参列する。

第二次世界大戦勃発時、「ケント」は中国艦隊の第5巡洋艦戦隊所属であった。ケントはインド洋での船団護衛などに従事し、1940年8月には地中海艦隊の第3巡洋艦戦隊に加わった。8月16日、戦艦「ウォースパイト」「マレーヤ」「ラミリーズ」や護衛の駆逐艦と共にアレクサンドリアから出撃し、17日に「ケント」と「ウォースパイト」はフォート・カプッツォを、「マレーヤ」と「ラミリーズ」はバルディアを砲撃した(MB2作戦)。続いて8月の終わりからはハッツ作戦に参加した。これは地中海艦隊への増援を地中海を通して送るというもので、それと同時に船団護衛なども行われた。8月30日、戦艦「ウォースパイト」「マレーヤ」、空母「イーグル」、重巡洋艦「ケント」、軽巡洋艦「オライオン」「シドニー」「グロスター」「リヴァプール」および多数の駆逐艦がアレクサンドリアから出撃した。9月2日、艦隊はマルタの南西で増援部隊と合流した。帰路、「マレーヤ」「イーグル」、防空巡洋艦「コヴェントリー」と「ケント」も含まれる第3巡洋艦戦隊、および駆逐艦8隻が分派された。第3巡洋艦戦隊はさらにそこから別れ、駆逐艦「ヌビアン」「モホーク」と共にナフプリオ湾からの船団を護衛し9月6日にアレクサンドリアに帰投した。

1940年9月15日、「ケント」は戦艦「ヴァリアント」や空母「イラストリアス」などと共にアレクサンドリアから出撃した[1]。16日から17日にかけての夜に「イラストリアス」の搭載機がベンガジを攻撃し、帰路「ケント」は駆逐艦「ヌビアン」と「モホーク」を伴ってバルディアの砲撃に向かった[2]。その途中で「ケント」はイタリアのSM.79雷撃機2機による攻撃を受けて艦尾に魚雷が命中し、33名(32名[3])が戦死した[4]。ケントは駆逐艦「ヌビアン」に曳航されて9月19日にアレクサンドリアに到着した[5]。修理には1941年9月まで要した[6]

修理完了後は本国艦隊に所属し、ソ連へ向かう船団の護衛などに従事した。1944年11月12日、「ケント」、軽巡洋艦「ベローナ」、駆逐艦4隻はノルウェー南部の沖でドイツの船団KS357を攻撃した。船団は4隻の貨物船と6隻の護衛(M427、M416、M446、UJ1221、UJ1223、UJ1713)で構成されていた。この戦闘で船団の船は貨物船1隻を除きすべて撃沈破された。

「ケント」は1945年に予備役となり、1948年1月18日に解体のためトルーン着。

脚注

[編集]
  1. ^ Chronology of the War at Sea 1939-1945, p.40
  2. ^ Chronology of the War at Sea 1939-1945, p.41, Savoia-Marchetti S.79 Sparviero Torpedo-Bomber Units, p.9
  3. ^ The Naval War in the Miditerranean, p.95
  4. ^ Savoia-Marchetti S.79 Sparviero Torpedo-Bomber Units, p.9
  5. ^ Savoia-Marchetti S.79 Sparviero Torpedo-Bomber Units, p.10
  6. ^ Cruisers of World War Two, p.86

関連項目

[編集]

参考文献

[編集]
  • M. J. Whitley, Cruisers of World War Two: an International Encyclopedia, Naval Institute Press, 2000, ISBN 1-55750-141-6
  • Jurgen Rohwer, Chronology of the War at Sea 1939-1945, Naval institute press, 2005, ISBN 1-59114-119-2
  • Jack Greene and Alessandro, The Naval War in the Miditerranean, Chatham Publishing, 1998, ISBN 1-86176-190-2
  • Marco Mattioli, Savoia-Marchetti S.79 Sparviero Torpedo-Bomber Units, Osprey Publishing, 2014

外部リンク

[編集]