コンヤーズ男爵

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コンヤーズ男爵
Baron Conyers
創設時期1509年10月17日
創設者ヘンリー8世
貴族イングランド貴族
初代初代男爵ウィリアム・コンヤーズ英語版
最終保有者15代女男爵ダイアナ・ミラー英語版
付随称号なし
現況停止
2013年よりフォーコンバーグ男爵英語版位とともに爵位が停止状態となっている。

コンヤーズ男爵(コンヤーズだんしゃく、英語: Baron Conyers)は、イングランド貴族男爵位。1509年に創設され、2021年現在は4度目の停止状態になっている。

歴史[編集]

1509年3月17日ウィリアム・コンヤーズ英語版(1468–1524)議会召集令状を受ける形で創設された[1]。以降息子クリストファー(?–1538)、孫ジョン英語版(c. 1524–1557)へと継承されたが、3代男爵ジョンが死去すると、その娘3人の間で優劣をつけられず、爵位は停止状態になった[2]

3代男爵の次女エリザベス(?–1572)の息子コンヤーズ・ダーシー英語版(1570–1653)は1641年に請願を出し、それが受け入れられた結果、コンヤーズは同年8月12日の特許状により継承権を「男系子孫」(the heirs male of his body)に限定する形でコンヤーズ男爵の継承を認められた[3]系譜学者ジョン・ホレス・ラウンド英語版が1903年に調査したところによると、1644年7月に3代男爵の三女キャサリン(Katherine)の孫娘アン(Anne)が死去したことで、停止状態が法律上でも解消されたが、コンヤーズ・ダーシーがそのように主張しなかったため、コンヤーズ男爵の継承状態が複雑化する原因になった[3]。コンヤーズ男爵の継承者以降男系子孫による継承が4代続き、1778年に4代男爵の来孫ロバート(1718–1778)が死去すると、その娘アメリア(1754–1784)法律上コンヤーズ男爵位を継承した[4]。ただし、アメリア自身はコンヤーズ男爵の継承権を知らず、その存命中にコンヤーズ男爵の称号を用いたことはなかった[5]。アメリアの死後は息子ジョージ・ウィリアム・フレデリック・オズボーン(1775–1838)が爵位を継承し、1798年4月27日の貴族院裁定によりジョージは第10代コンヤーズ男爵として承認された[5]。アメリアによる継承は1641年の特許状での継承権規定に違反するが、1798年の調査では1641年の特許状が見つからず、また停止状態が法律上1644年に解消されたこともあってジョージによる爵位継承が認められたという[5]。その後、貴族院特権委員会は1903年の裁定で1641年の特許状が停止状態の解消のみを定め、継承権を男系子孫に限定する条項を無効とした[6]

10代男爵の息子である11代男爵フランシス・ジョージ・ゴドルフィン・ダーシー=オズボーン(1798–1859)は息子がおらず、妹シャーロット・メアリー・アン・ジョージアナ(1801–1836)の息子サックヴィル・ジョージ・レーン=フォックス(1827–1888)が12代男爵となった[7]。12代男爵は息子に先立たれたため、コンヤーズ男爵位は娘2人の間で停止状態になった[8]

1892年6月8日、12代男爵の長女マーシア・アメリア・メアリー・ペラム英語版(1863–1926)が13代女男爵として継承する形でコンヤーズ男爵位の停止状態が解消された[8]。13代女男爵の息子にあたる14代男爵サックヴィル・ジョージ・ペラム英語版の死後、コンヤーズ男爵位は娘2人の間で停止状態になり、2012年に次女(ジューン)・ウェンディ・ペラム(June) Wendy Pelham、1924年 – 2012年)が死去すると、長女ダイアナ・メアリー・ミラー英語版(1920–2013)が継承する形で解消された[6]。2013年にダイアナ・メアリーが死去すると、コンヤーズ男爵位はその娘2人の間で停止状態になった。

コンヤーズ男爵(1509年)[編集]

出典[編集]

  1. ^ Cokayne, Gibbs & Doubleday 1913, p. 404.
  2. ^ Cokayne, Gibbs & Doubleday 1913, pp. 404–405.
  3. ^ a b Cokayne, Gibbs & Doubleday 1913, pp. 405–406.
  4. ^ Cokayne, Gibbs & Doubleday 1913, pp. 406–408.
  5. ^ a b c Cokayne, Gibbs & Doubleday 1913, p. 408.
  6. ^ a b "Conyers, Baron (E, 1509)". Cracroft's Peerage (英語). 28 June 2012. 2021年1月22日閲覧
  7. ^ Cokayne, Gibbs & Doubleday 1913, pp. 408–409.
  8. ^ a b Cokayne, Gibbs & Doubleday 1913, p. 409.

参考文献[編集]