サケイ科
サケイ科 | |||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Pteroclidae Bonaparte, 1831 | |||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
Pteroclididae | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
サケイ(沙鶏) | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Sandgrouse | |||||||||||||||||||||||||||
属 | |||||||||||||||||||||||||||
サケイ科(サケイか、学名 Pteroclidae)は、鳥類の1科である。
サケイ(沙鶏)と呼ばれるが[1]、「サケイ」はうち1種の和名でもある。
名称
[編集]学名は従来は主に Pteroclididae が使われてきたが、Bonaparte により最初に記載された学名は Pteroclidae である。文法的にどちらが正しいかについては議論があるが、現在の国際動物命名規約 (ICZN) は文法的誤りを理由とした学名の変更を認めていない。そのため学名として正しいのは Pteroclidae である[2][3]。
和名(漢名)の「沙鶏」は「砂漠に住む鷓鴣」の意味である[1]。
特徴
[編集]ユーラシアとアフリカの砂漠・半砂漠・サバンナに生息する[1]。
全長23–41cm[1]。嘴(くちばし)は短い[1]。脚は短く、足は3前趾足で、後趾が縮小ないし消失している[4]。羽色は地味な褐色で、白い斑点がある[1]。初列風切は11枚[4]。
地上性で種子や昆虫を食べる。地上のくぼみに巣材を敷いただけの巣を作り、雛は離巣性[4]。子育て時は、巣から離れた水場で水を飲み、腹の羽毛に水を含ませて巣に帰り雛に飲ませる[1]。
系統と分類
[編集]Fürbringer (1888); Gadow (1893); Stegmann (1968) などにより、ハト目との骨格の共通点が指摘され[6]、伝統的にはハト目に含められてきた。ただし、ハト科とは相違点も多いため、サケイ亜目 Pterocletes としてハト亜目 Columbae とは区別されていた。
Sibley分類ではハト目から外されたが、チドリ目(ミフウズラ科以外)の姉妹群とされ、同じコウノトリ目チドリ亜目にサケイ下目 Pteroclides として分類された。実際はチドリ目とは類縁性はない。
サケイ目の系統的位置は、Neoaves の一員という以上には確定していない。Ericson (2006) ではハト目とサケイ目が姉妹群とされたが[7]、より多い遺伝子による Hackett (2008) では、((ハト目+クイナモドキ目)+サケイ目)、つまり近くはないが姉妹群ではないという関係が、非常に弱く支持されるにとどまる)[8]。分子系統は未確定とし、形態から、ハト目とサケイ目を姉妹群とみなすべきだとも意見もある[6]。
属と種
[編集]国際鳥類学会議 (IOC) の分類による[5]。2属16種からなる。
- サケイ属 Syrrhaptes
- Syrrhaptes tibetanus, Tibetan Sandgrouse, チベットサケイ
- Syrrhaptes paradoxus, Pallas’s Sandgrouse, サケイ
- シロハラサケイ属 Pterocles
- Pterocles alchata, Pin-tailed Sandgrouse, シロハラサケイ
- Pterocles namaqua, Namaqua Sandgrouse, クリムネサケイ
- Pterocles exustus, Chestnut-bellied Sandgrouse, チャバラサケイ
- Pterocles senegallus, Spotted Sandgrouse, セネガルサケイ
- Pterocles orientalis, Black-bellied Sandgrouse, クロハラサケイ
- Pterocles gutturalis, Yellow-throated Sandgrouse, キノドサケイ
- Pterocles coronatus, Crowned Sandgrouse, ササフサケイ
- Pterocles decoratus, Black-faced Sandgrouse, クロガオサケイ
- Pterocles personatus, Madagascar Sandgrouse, マダガスカルサケイ
- Pterocles lichtensteinii, Lichtenstein’s Sandgrouse, クロビタイサケイ
- Pterocles indicus, Painted Sandgrouse, サザナミサケイ
- Pterocles quadricinctus, Four-banded Sandgrouse, ヨツオビサケイ
- Pterocles bicinctus, Double-banded Sandgrouse, フタオビサケイ
- Pterocles burchelli, Burchell’s Sandgrouse, シロボシサケイ
出典
[編集]- ^ a b c d e f g 竹下信雄, “サケイ”, 日本大百科全書, Yahoo!百科事典, 小学館
- ^ Chesser, Terry, “Change name of the family Pteroclididae (sandgrouse) to Pteroclidae”, N&MA Classification Committee: Proposals 2011-B, p. 21–22
- ^ Gill, F.; Donsker, D., eds. (2012), “TAXONOMY UPDATES”, IOC World Bird Names, version 3.0G
- ^ a b c 森岡弘之 (2006), “ハト目”, in 松井正文, 脊椎動物の多様性と系統, バイオディバーシティ・シリーズ 7, 裳華房, ISBN 4-7853-5830-0
- ^ a b Gill, Frank; Donsker, David, eds. (2012), “Sandgrouse & Pigeons”, IOC World Bird Names, 2.11
- ^ a b Matr, Gerald (2011), “Metaves, Mirandornithes, Strisores and other novelties – a critical review of the higher-level phylogeny of neornithine birds”, J. Zool. Syst. Evol. Res. 49 (1): 58–76, doi:10.1111/j.1439-0469.2010.00586.x
- ^ Ericson, Per G. P.; Anderson, Cajsa L.; et al. (2006), “Diversification of Neoaves: integration of molecular sequence data and fossils”, Biol. Lett. 2 (4): 543–547, doi:10.1098/rsbl.2006.0523
- ^ Hackett, S. J.; Kimball, Rebecca T.; et al. (2008), “A Phylogenomic Study of Birds Reveals Their Evolutionary History”, Science 320: 1763–1768