シボレー・アベオ
アベオ(Aveo)は、ゼネラルモーターズ(GM)がシボレーブランドで販売しているサブコンパクトカーである。
初代、2代目はGMグループの世界戦略車で、世界各地でいくつかの異なるブランドから販売されていた。
初代(2002年-)
[編集]T200型
[編集]2002年、韓国仕様車が大宇・カロス(Daewoo Kalos )の名称で販売。ボディタイプはハッチバック(カロスV)およびセダンが用意されており、デザインはイタルデザインが担当している。その後、シボレーブランド版が2004年に発表された。ただし、欧州においても、かつて大宇ブランドで販売されていた地域ではカロスの名称が引き続き使用されている。また、オセアニアではホールデン・バリーナ(Holden Barina )として2005年からそれまでのオペル・コルサのバッジエンジニアリング車に替わって導入されている。この他、カナダではポンティアック・ウェイヴ(Pontiac Wave )およびスズキ・スイフト+(Suzuki Swift+ )としても販売されている。
セダンがT250型に移行し「ジェントラ」となったあともハッチバック車は継続して生産・販売が行われ、2007年にはマイナーチェンジが行われ韓国仕様車の名称が大宇・ジェントラX(Daewoo GentraX )に変更された。
T250型
[編集]2005年の上海モーターショーで世界初公開され、同年9月に韓国仕様車が大宇・ジェントラ(Daewoo Gentra )として先行発売された。ただし、2008年まではセダンのみのラインアップとなっており、ハッチバックについては先代のカロスのマイナーチェンジ版が「ジェントラX」の名で継続販売されている。なお、デザインはGMと上海汽車との合弁で中国に設立された汎亜汽車技術中心(PATAC)が担当している。
海外での展開については、北米では2006年1月のロサンゼルスオートショーで新型が発表され、同年夏から発売。また、オーストラリアでは同年2月にホールデン・バリーナ セダンとして発売され、中国ではシボレー・ロヴァ(Chevrolet Lova )の名称で同年に発売された。さらにメキシコにもポンティアック・G3(Pontiac G3 )として投入された。
2009年5月、中国仕様のシボレー・ロヴァがフェイスリフトを受け、L字型のヘッドライトと大型のグリルという、ハッチバック(アヴェオ)と似たようなフロントフェイスとなった。
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アベオ(リア)
2代目(2011年-2020年)T300型
[編集]シボレー・アベオ (2代目) シボレー・ソニック T300型 | |
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前期型ソニック | |
後期型ソニック | |
概要 | |
製造国 | アメリカ合衆国 ミシガン州 |
販売期間 | 2011年 - 2020年 |
設計統括 | 韓国GM (GMコリア) |
ボディ | |
乗車定員 | 4名[1] |
ボディタイプ |
5ドアハッチバック 4ドアセダン |
エンジン位置 | フロント[1] |
駆動方式 | 前輪駆動[1] |
パワートレイン | |
エンジン | 1,400cc 直列4気筒ターボ[1] |
最高出力 | 103 kW (140 PS) / 4,900 rpm[1] |
最大トルク | 200N・m / 1,850 rpm[1] |
変速機 | 6速AT[1] |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,525 mm[1] |
全長 | 4,059 mm[1] |
全幅 | 1,735 mm[1] |
全高 | 1,506 mm[1] |
車両重量 | 1,314 kg[1] |
5ドアハッチバックの先行コンセプト「アベオRSコンセプト」が2010年1月の北米国際オートショーにて発表され、市販モデルは同年秋のパリモーターショーでデビューした。ヘッドライトレンズを用いず、飛び出したようなヘッドライトベセルが特徴。なお、今回から北米地域(アメリカ、カナダ、メキシコ)は車名が「ソニック」(Sonic )に変更される。
北米仕様車の製造は2011年からミシガン州オライオン工場にて行なわれている[2]。韓国国内においては2011年3月の韓国GMへの社名変更を受け、この型から「シボレー・アベオ」として販売されている。オセアニア市場では引き続き「ホールデン・バリーナ」として販売される。
また、GMジャパンの社長・石井澄人は時事通信社の取材に対し、2011年中に日本へ投入することを明言[3]。そして、2011年10月6日に日本において北米市場と同じ「シボレー・ソニック」の名で正式発表(11月12日から発売開始)した[4]。グレードは当初はベースグレードと上級の「LT」の2種で、2012年5月にはエアロパーツとカーボン調ラリーラインを装着した「スポーツライン」を追加。全て1.6Lエコテックエンジンに6速ATの組み合わせとなる。ボディタイプは5ドアHBのみで、アベオや北米仕様のソニックに設定される4ドアセダンは用意されない。なお日本仕様は韓国GM製となるが、ハンドル位置は右のみで、ウインカーやワイパーのレバーの位置は日本車と同様にウインカーは右、ワイパーは左となっている[注 1]。日本における特別仕様車としては2012年1月31日に限定50台でJBL製8スピーカーなどを装着した「JBLサウンドリミテッド」を発売している。しかし燃費はJC08モードで10.9km/Lでしかなく、これでは同クラスである1.6Lの日本車に劣っている数字である[注 2]。
2016年4月をもって、日本市場での販売を終了し、公式サイト上からも削除されたが、他国仕様は2016年にフロントマスクの刷新を受け、販売を継続している。
シボレー・セイルをベースとしたアベオ(2017年- )
[編集]メキシコなどいくつかの中央アメリカ諸国では、3代目セイルをベースとしたモデルを「アベオ セダン」として2017年11月より販売開始した[5]。
3代目(2023年- )
[編集]シボレー・アベオ 310C | |
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ハッチバック LT(フロント) | |
セダン LT(フロント) | |
セダン LT(リア) | |
概要 | |
販売期間 | 2023年 - |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ |
5ドアハッチバック 4ドアセダン |
パワートレイン | |
エンジン | 1.5 L 直列4気筒 |
最高出力 | 98 HP/5,800 rpm |
最大トルク | 105 lb·ft/3,400-4,400 rpm |
変速機 |
6速MT CVT |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,550 mm |
全長 |
4,170 mm (ハッチバック) 4,490 mm (セダン) |
全幅 | 1,695 mm |
全高 | 1,490 mm |
その他 | |
関連車種 | 五菱・星馳 |
2022年12月、メキシコ市場向け2024年モデルとして新型アベオハッチバックが発表された[6]。このモデルは上汽通用五菱汽車によって開発・製造されている。
2023年6月1日、メキシコにて新型アベオセダンの2024年モデルが発表された[7]。475リットルのトランク容量を備え、後部座席を折りたたむことでさらに大きなスペースが確保できる。
パワートレインは1.5リッター4気筒自然吸気エンジンに6速MTまたはCVTが組み合わされる[8]。また、6つのエアバッグが組み込まれることや4輪全てにディスクブレーキ、ABSが装備されることなど安全装備の充実が強調されている。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 日本に入ってくる右ハンドルの輸入車は一部(キャデラック・セビル(5代目・AK54K型))を除き、ウインカーは左、ワイパーは右となっている。
- ^ 参考までに1.6L車のスズキ・スイフトスポーツ(3代目・ZC32型)のJC08モードの燃費は6速MT車で14.8km/L、CVT車で15.6km/L。
出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l 森本太郎 編『世界の自動車オールアルバム 2020年』三栄書房、8 Aug 2020、186頁。ISBN 978-4-7796-4170-1。
- ^ Steven J. Ewing (2010年12月9日). “Aveo No More: New Chevrolet small car to officially be called 'Sonic'”. Autoblog. 2010年12月12日閲覧。
- ^ “米GMの小型車「シボレー・アベオ」”. 時事ドットコム. (2011年1月21日). オリジナルの2013年4月26日時点におけるアーカイブ。
- ^ “【シボレー ソニック 日本発表】189万円から…主要市場に真っ向勝負”. レスポンス. (2011年10月6日)
- ^ “El análisis más completo del nuevo Chevrolet Aveo 2019 que llega a México desde 199,900 pesos” (スペイン語). soloautos.mx (2017年11月23日). 2023年9月25日閲覧。
- ^ “Here Is The All-New 2024 Chevy Aveo Hatchback” (英語). GM Authority (2022年12月9日). 2023年9月21日閲覧。
- ^ “El Chevrolet Aveo Sedán 2024 ya tiene precio en México: así llega el rival más difícil de V-Drive”. motorpasion Mexico (2023年6月1日). 2023年9月22日閲覧。
- ^ “Chevrolet Aveo Hatchback 2024 arrives in Mexico” (英語). MEXICO NOW (2023年3月31日). 2023年9月21日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- アベオHB(メキシコ仕様) - Chevrolet Mexico
- アベオセダン(メキシコ仕様) - Chevrolet Mexico
種類 | 1990年代 | 2000年代 | 2010年代 | |||||||||||||||||||||
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 0 | 1 | 2 | 3 | |
サブコンパクト | MW/ソリオ(ワゴンRソリオ) | |||||||||||||||||||||||
コンパクトカー | ソニック | |||||||||||||||||||||||
セダン | オプトラ | |||||||||||||||||||||||
ステーションワゴン | オプトラワゴン | |||||||||||||||||||||||
ミニバン | アストロ | アストロ | ||||||||||||||||||||||
エクスプレス | ||||||||||||||||||||||||
クーペ/オープン | カマロ | カマロ | カマロ | |||||||||||||||||||||
カマロ・コンバーチブル | カマロ・コンバーチブル | カマロ・コンバーチブル | ||||||||||||||||||||||
コルベット | コルベット | コルベット | ||||||||||||||||||||||
コルベット・コンバーチブル | コルベット・コンバーチブル | コルベット・コンバーチブル | ||||||||||||||||||||||
クロスオーバー | クルーズ/スイフト | |||||||||||||||||||||||
HHR | ||||||||||||||||||||||||
トラバース | ||||||||||||||||||||||||
キャプティバ | ||||||||||||||||||||||||
SUV | S-10ブレイザー | ブレイザー | ||||||||||||||||||||||
トレイルブレイザー | ||||||||||||||||||||||||
タホ | ||||||||||||||||||||||||
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 0 | 1 | 2 | 3 |