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シャン諸民族民主連盟

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ミャンマーの旗 ミャンマー政党
シャン民族民主連盟
ရှမ်းတိုင်းရင်းသားများ ဒီမိုကရေစီ အဖွဲ့ချုပ်
議長 クン・トゥン・ウー英語版
成立年月日 1988年10月26日 (1988-10-26)
本部所在地 ヤンゴン管区域マヤンゴン郡英語版
連邦議会上院英語版
3 / 224
(2016年-2021年)
連邦議会下院英語版
14 / 440
(2016年-2021年)
シャン州議会英語版
27 / 151
(2016年-2021年)
カチン州議会英語版
1 / 53
(2016年-2021年)
政治的思想・立場 シャン族の権利擁護
公式サイト シャン民族民主連盟
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シャン民族民主連盟(シャンみんぞくみんしゅれんめい, ビルマ語: ရှမ်းတိုင်းရင်းသားများ ဒီမိုကရေစီ အဖွဲ့ချုပ်英語: Shan Nationalities League for Democracy; SNLD)は、ミャンマーシャン州が主な地盤のシャン族による少数民族政党の一つ[1]

沿革

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1988年、クン・トゥン・ウー英語版[注 1]を指導者として党が結成される[1]

軍事政権下の1990年に、国軍が主導して実施した国民議会総選挙ではシャン州において広く支持され、国民民主連盟(NLD)に次ぐ第2党となった。この選挙結果を軍事政権(国家法秩序回復評議会:SLORC)は受け入れず、議会召集を拒否し続け[1]、議会は一度も開かれることはなかった。

1993年に軍事政権が主導して始まった憲法起草のための国民会議に当初SNLDは参加したが、1996年から2003年の間、国民会議は中断し、その後再開した国民会議への参加をSNLDは拒否した。このため2005年には党の指導者が逮捕され懲役刑に処せられるなど軍事政権から迫害を受け、軍事政権に対し更に態度を硬化させた。2008年に制定された憲法についても受け入れることを拒否した[1]

その後2010年の総選挙を迎えたが、NLDと同様にSNLDは選挙をボイコットした[1]。選挙後のテイン・セイン政権英語版の改革姿勢に対し、NLDと同様にSNLDは一定の評価を行い、2012年の補欠選挙時に政党登録を行った[1]

2015年の総選挙では、上院(民族代表院英語版[注 2])で3議席、下院(国民代表院英語版[注 2])で12議席、上下両院合わせて15議席を獲得し、連邦議会第4党の位置を確保した[1]

前述のSNLDがボイコットした2010年の総選挙において、上院で3議席、下院で18議席、両院合わせて21議席を獲得し、2011年から2016年までの会期の下院第2党であったシャン民族民主党英語版(SNDP)は、SNLDとは別のシャン族による少数民族政党である[1]

他政党との同盟

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2002年には、将来の国軍・民主主義勢力・少数民族による 「三者対話」 に備え、少数民族政党間で方針を話し合う場として、民族連合同盟(United Nationalities Alliance:UNA)が結成され、これに加盟している。この同盟の加盟政党は、NLDと強い同盟関係にある[3]

選挙結果

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SLORC統治下

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国民議会
実施年 議席数/改選数 相対得票率 議席割合[注 3] 議席増減 出典
1990年総選挙
23 / 485
1.7% 4.7% 増減なし [4]

2008年憲法下

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連邦議会上院(民族代表院英語版
実施年 議席数/改選数 相対得票率 議席割合[注 3] 議席増減 出典
2010年総選挙 不参加 増減なし [1]
2012年補欠選挙英語版 不参加 増減なし [5]
2015年総選挙
3 / 168
1.8% 増加3 [6]
2017年補欠選挙英語版 不出馬 増減なし [7]
2018年補欠選挙英語版 不出馬 増減なし [8][9]
2020年総選挙
2 / 161
1.2% 減少1 [10]
連邦議会下院(国民代表院英語版
実施年 議席数/改選数 相対得票率 議席割合[注 3] 議席増減 出典
2010年総選挙 不参加 増減なし [1]
2012年補欠選挙英語版 不参加 増減なし [5]
2015年総選挙
12 / 323
3.7% 増加12 [6]
2017年補欠選挙英語版
2 / 9
22.2% 増加2 [7]
2017年12月5日のサイン・ムン下院議員の死去に伴い1議席減。 減少1 [11]
2018年補欠選挙英語版
1 / 4
25% 増加1 [8][9]
2020年総選挙
13 / 315
4.1% 減少1 [10]

関連項目

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脚注

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注釈

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  1. ^ 日本外務省ウェブサイトではミャンマーの人名に関し、単音節と単音節の間に「・」を入れて表記をしている[2]
  2. ^ a b 日本外務省ウェブサイトで用いられている訳語[2]
  3. ^ a b c 計算するにあたり、改選数を分母とする。

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j 長田, 中西 & 工藤 2016, p. 15.
  2. ^ a b ミャンマー連邦共和国(Republic of the Union of Myanmar)基礎データ”. 日本外務省. 2021年5月25日閲覧。
  3. ^ クレーマー 2012, p. 153.
  4. ^ 1990 MULTI-PARTY DEMOCRACY GENERAL ELECTIONS”. THE ONLINE BURMA/MYANMAR LIBRARY. Khin Kyaw Han (2003年2月1日). 2021年5月27日閲覧。
  5. ^ a b Burma’s April Parliamentary By-Elections” (英語). Congressional Research Service. p. 4. 2021年5月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月27日閲覧。
  6. ^ a b 長田, 中西 & 工藤 2016, p. 50.
  7. ^ a b Results of 2017 by-elections”. The Global New Light of Myanmar (2017年4月3日). 2021年5月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月28日閲覧。
  8. ^ a b “Notification No (163 and 164/2018), Republic of the Union of Myanmar Union Election Commission”. The Global New Light of Myanmar. THE ONLINE BURMA/MYANMAR LIBRARY: pp. 1, 2. (2018年11月5日). オリジナルの2021年3月20日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210320042059/https://www.burmalibrary.org/sites/burmalibrary.org/files/obl/docs25/GNLM2018-11-05-red.pdf 2021年5月28日閲覧。 
  9. ^ a b By-Elections held for 13 vacant constituencies”. The Global New Light of Myanmar (2018年11月4日). 2021年5月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月28日閲覧。
  10. ^ a b 長田, 紀之 (2020年11月). “(2020年ミャンマー総選挙) 選挙結果速報――国民民主連盟が再び地滑り的な勝利, 世界を見る眼, IDEスクエア”. 日本貿易振興機構(ジェトロ). 2021年5月27日閲覧。
  11. ^ စိုင်းမွန်း ပြည်သူ့လွှတ်တော်ကိုယ်စားလှယ်၊ လဲချားမြို့နယ် မဲဆန္ဒနယ်”. ရှမ်းတိုင်းရင်းသားများဒီမိုကရေစီအဖွဲ့ချုပ် (2018年9月11日). 2021年5月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月29日閲覧。

参考文献

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  • クレーマー, トム (2012). “第4章 ミャンマーの少数民族紛争”. In 工藤年博 編. ミャンマー政治の実像――軍政23年の功罪と新政権のゆくえ――. アジア経済研究所. ISBN 978-4-258-29029-1 
  • 長田, 紀之; 中西, 嘉宏; 工藤, 年博 (2016). ミャンマー2015年総選挙――アウンサンスーチー新政権はいかに誕生したのか――. アジア経済研究所. ISBN 978-4-258-30027-3