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ジム・ホール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジム・ホール
Jim Hall
ジム・ホール(2010年)
基本情報
出生名 James Stanley Hall
生誕 (1930-12-04) 1930年12月4日
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ニューヨーク州 バッファロー[1]
死没 (2013-12-10) 2013年12月10日(83歳没)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ニューヨーク州 マンハッタン[2]
ジャンル ジャズ
担当楽器 ギター
活動期間 1955年 - 2013年
レーベル パシフィック・ジャズ・レコード
CTIレコード
コンコード・レコード
ArtistShare
共同作業者 エラ・フィッツジェラルド
ビル・エヴァンス
ソニー・ロリンズ
アート・ファーマー
ロン・カーター
ビル・フリゼール
公式サイト www.jimhallmusic.com

ジム・ホールJim Hall、本名ジェームズ・スタンリー・ホール1930年12月4日 - 2013年12月10日[2])は、アメリカ合衆国ジャズミュージシャンギタリストソニー・ロリンズアート・ファーマービル・エヴァンスなど著名なミュージシャンと長年共演しており、多くのミュージシャンがホールからの影響を受けている[3]

生い立ち

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ニューヨーク州バッファロー生まれ[2]。両親の離婚によりクリーブランドに引っ越し、そこで育った[2]。10歳からギターの演奏を始めた[2]

経歴

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1955年よりチコ・ハミルトン楽団で活動[2]1957年、初のリーダー・アルバム『ジャズ・ギター』発表。

1960年代は、サイドマンとしての活動が中心となる。1960年から1961年にかけてエラ・フィッツジェラルドのバックを務め、傑作ライブ・アルバムとして名高い『マック・ザ・ナイフ-エラ・イン・ベルリン』にも参加。1962年にはビル・エヴァンスとの連名で『アンダーカレント』を録音し、また、ソニー・ロリンズアート・ファーマーのリーダー・アルバムにも参加。1969年、12年ぶりのリーダー・アルバム『ジム・ホール・イン・ベルリン』発表。

1972年ロン・カーターと連名で制作したベースとギターのデュオ作品『アローン・トゥゲザー』が話題となる。ロンとは以後も度々共演。1975年には、チェット・ベイカーなどを迎えて録音したリーダー・アルバム『アランフェス協奏曲』が大ヒット。1976年には、神原音楽事務所の招聘により日本公演を行った[4]

1992年ゲイリー・バートンのアルバム『シックス・パック』に参加。1993年にはギター独奏による『デディケイションズ&インスピレイションズ』発表。1999年パット・メセニーとの共演盤『ジム・ホール&パット・メセニー』発表。

2003年には、レーベルをArtistShareに移り、『マジック・ミーティング』というトリオ・アルバムの作成を発表した。2005年、ピアニストのGeoffrey Keezer(ジェフリー・キーザー)と共に『フリー・アソーシエィション』というデュオ・アルバムをArtistShareから発表。このアルバムは、ホールが教師をしていたThe New School for Jazz and Contemporary Musicで録音された。バークリー音楽大学でも教員をしており、2008年、元教え子のビル・フリゼールと共にダブル・ディスクの『ヘミスフィア』を発表した。

2013年12月10日マンハッタンの自宅で死去[2][1]。享年83歳。

評価

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ジム・ホールのギター演奏には様々な評価があるが、静寂[3]、控えめさ[3]、忍耐[5]に特徴があるとの評もある。

共演者でもあるジョー・ロヴァーノは、ホールのギターにはジャズの聴衆を引き込む力があり、その演奏の美しさに匹敵するのはピアノのビル・エヴァンスくらいしかいないと証言している[3]

ディスコグラフィ

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リーダー作品

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  • 『ジャズ・ギター』 - Jazz Guitar(1957年1月録音)(Pacific Jazz) 1957年
  • 『ジム・ホール・イン・ベルリン』 - It's Nice To Be With You: Jim Hall In Berlin(1969年6月録音)(MPS) 1969年
  • 『…ホエア・ウッド・アイ・ビー?』 - Where Would I Be(1971年7月録音)(Milestone) 1971年
  • 『アランフェス協奏曲』 - Concierto(1975年4月録音)(CTI) 1975年
  • 『ライヴ!』 - Jim Hall Live!(1975年6月録音)(Horizon/A&M) 1975年
  • 『ジム・ホール・ライブ・イン・トーキョー』 - Jim Hall In Tokyo(1976年録音)(A&M) 1976年(「中野サンプラザ」におけるライヴ)
  • 『哀愁のマタドール』 - Commitment (Horizon) 1976年
  • 『無言歌』 - Jazz Impressions Of Japan(1976年11月録音)(Horizon)1977年(ダイレクトカッティングで録音された)
  • 『サークルズ』 - Circles (Concord) 1981年
  • 『スリー』 - Jim Hall's Three (Concord) 1986年
  • All Across The City(1989年5月録音)(Concord) 1989年
  • 『ライブ・アット・タウン・ホール'90』 - Live At Town Hall(1989年、1990年録音)(Jazz Heritage) 1991年(ライヴ。CD 2枚組。)
  • チャーリー・ヘイデンと共同名義, Charlie Haden/Jim Hall(1990年7月録音)(Impulse!) 2014年
  • 『サブセクエントリー』 - Subsequently (BMG/MusicMasters Jazz) 1992年
  • 『ユーカリ』 - Youkali (CTI) 1992年
  • 『サムシング・スペシャル』 - Something Special (Inner City/Music Masters Jazz) 1993年
  • Dedications And Inspirations (Telarc) 1994年
  • Dialogues (Telarc) 1995年
  • 『テクスチャーズ』 - Textures(1996年9月録音)(Telarc) 1997年
  • 『パノラマ:ライヴ・アット・ヴィレッジ・ヴァンガード』 - Panorama: Live at the Village Vanguard (Telarc) 1997年(ライヴ)
  • 『ジャズパー・カルテット+4』 - Jazzpar Quartet + 4 (Storyville) 1998年
  • 『バイ・アレンジメント』 - By Arrangement (Telarc) 1998年
  • Jim Hall & Basses (Telarc) 2001年

デュオ作品

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  • ビル・エヴァンスと共同名義, 『アンダーカレント』 - Undercurrent(1962年4月、5月録音)(United Artists) 1962年
  • ビル・エヴァンスと共同名義, 『インターモデュレーション』 - Intermodulation(1966年4月、5月録音)(Verve) 1966年
  • ロン・カーターと共同名義, 『アローン・トゥゲザー』 - Alone Together(1972年8月録音)(Milestone) 1972年
  • レッド・ミッチェルと共同名義, Valse Hot: Live at the Sweet Basil(1978年1月18日、19日録音)(Artists House) 2016年(ニューヨーク「スイート・ベイジル (Sweet Basil Jazz Club」におけるライヴ)
    • レッド・ミッチェルと共同名義, Jim Hall And Red Mitchell(1978年1月20日、21日録音)(Artists House) 1978年(ライヴ)
  • アート・ファーマーと共同名義, 『ビッグ・ブルース』 - Big Blues(1978年2月録音)(CTI) 1979年
  • ロン・カーターと共同名義, Live At The Village West(1982年11月録音)(Concord Jazz) 1984年
  • ロン・カーターと共同名義, 『テレフォン』 - Telephone(1984年8月録音)(Concord Jazz) 1985年
  • チャーリー・ヘイデンと共同名義, 『チャーリー・ヘイデン&ジム・ホール』 - Charlie Haden/Jim Hall(1990年7月録音)(Impulse!) 2014年
  • パット・メセニーと共同名義, 『ジム・ホール&パット・メセニー』 - Jim Hall and Pat Metheny(1998年7月、8月録音)(Telarc) 1999年
  • エンリコ・ピエラヌンツィと共同名義, Duologues(2004年9月録音)(Cam Jazz) 2005年
  • Geoffrey Keezerと共同名義, Free Association(2005年6月録音)(ArtistShare) 2006年
  • ジョーイ・バロンと共同名義, Conversations (ArtistShare) 2010年

その他の共同名義

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  • チェット・ベイカーらと共演, スタジオ・トリエステ - Studio Trieste (CTI) 1982年
  • ジョー・ロヴァーノ、ジョージ・ムラーツ、ルイス・ナッシュと共同名義, 『グランド・スラム』 - Grand Slam: Live at the Regatta Bar(2000年1月録音)(Telarc) 2000年(ライヴ)
  • ビル・フリーゼルらと共演, Hemispheres (ArtistShare) 2008年(CD 2枚組)

教則ビデオ

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  • Jim Hall Jazz Guitar Master Class 1998年

テレビ、ラジオ出演

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コンサート

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  • 日本公演/1976年

関連項目

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脚注

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  1. ^ a b Jazz Articles: Guitar Great Jim Hall Dies at 83 - By Jeff Tamarkin — Jazz Articles”. Jazztimes.com. 29 September 2014閲覧。
  2. ^ a b c d e f g Jim Hall, quiet master of jazz guitar, dies at 83 The Washington Post By Matt Schudel December 11, 2013
  3. ^ a b c d A Guitarist Who Can Build Jazz On Silence NYTimes.com By PETER WATROUS Published: September 26, 1995
  4. ^ http://microgroove.jp/2004/12/jazz_impressions_of_japan/
  5. ^ The Quietly Revolutionary Guitar of Jim Hall - The New Yorker By Taylor Ho Bynum

外部リンク

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