ジョルジョ・アミトラーノ
人物情報 | |
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生誕 |
1957年10月31日 イタリア マルケ州アンコーナ県イェージ |
出身校 | ナポリ東洋大学 |
学問 | |
研究分野 | 文学(日本文学) |
研究機関 | ナポリ東洋大学 |
ジョルジョ・アミトラーノ(Giorgio Amitrano、1957年10月31日 - )は、イタリア共和国マルケ州アンコーナ県イェージ生まれの日本文学者、翻訳家。
経歴
[編集]1957年、ナポリ東洋大学を卒業。卒業後は、同大学政治科学部で、近現代における日本語・日本文化・日本文学の教授を務める。2010年11月より同学部長[1]。2012年、イタリア外務省よりイタリア文化会館東京の館長に任命され[2]、翌年着任。
雑誌Poeticaの副編集長を務め、2004年からは造形芸術と文芸をテーマとする月刊誌Paragoneに寄稿。このほか、コリエーレ・デラ・セラ、ラ・レプッブリカ、イル・マニフェスト、Alias(イル・マニフェスト社が出している週刊新聞)、 L'indice dei libri del mese、Nuovi argomentiといったイタリアの主要な新聞・雑誌に文化記事を書いている。また2011年まで11年間、ヴィアレッジョ賞の選考委員を務めた。
Italian School of East Asian Studies 『The New Japanese Novel: Popular Culture and Literary Tradition in the Work of Murakami Haruki and Yoshimoto Banana』(1996年)、および『Il mondo di Banana Yoshimoto』(Feltrinelli、1999年、2007年増補)を監修。ジョゼッタ・フィオローニ(Giosetta Fioroni)の画集『I miei cani』(2007年)に序文を、DVDボックス『須賀敦子 静かなる魂の旅』(2010年)にエッセイを寄せている。これまでに、よしもとばなな、村上春樹、川端康成、井上靖らの作品を多数翻訳している。
受賞・栄典
[編集]- 2008年:グリンツァーネ・カヴール賞(Premio Grinzane Cavour)翻訳賞を受賞。
- 2008年:第12回野間文芸翻訳賞を受賞。
訳書
[編集]- 村上春樹
- Tokyo Blues / Feltrinelli、1993年(ノルウェイの森』)
- Dance Dance Dance / Einaudi、1998年(『ダンス・ダンス・ダンス』)
- La ragazza dello Sputnik / Einaudi、2001年(『スプートニクの恋人』)
- Tutti i figli di Dio danzano / Einaudi、2005年(『神の子どもたちはみな踊る』)
- Norwegian Wood / Einaudi、2006年(Tokyo Bluesを改題、『ノルウェイの森』)
- Kafka sulla spiaggia / Einaudi、2008年(『海辺のカフカ』)
- 1Q84 / Einaudi、2011年(『1Q84』)
- よしもとばなな
- Kitchen / Feltrinelli、1991年(『キッチン』)
- N.P. / Feltrinelli、1993年(『N・P』)
- Sonno profondo / Feltrinelli、1994年(『白河夜船』)
- Lucertola / Feltrinelli、1995年(『とかげ』)
- Amrita / Feltrinelli、1997年(『アムリタ』)
- Honeymoon / Feltrinelli、1999年(『ハネムーン』)
- H.H. / Feltrinelli、2001年(『ハードボイルド/ハードラック』)
- Presagio triste / Feltrinelli、2003年(『哀しい予感』)
- Il corpo sa tutto / Feltrinelli、2004年(『体は全部知っている』)
- Ricordi di un vicolo cieco / Feltrinelli、2006年(『デッドエンドの思い出』)
- Chie-chan e io / Feltrinelli、2008年(『チエちゃんと私』)
- その他
- Cronaca della luna sul monte e altri racconti / Marsilio Editori、1989年(中島敦 『山月記』他)
- Una notte sul treno della Via Lattea e altri racconti / Marsilio Editori、1994年(宮沢賢治 『銀河鉄道の夜』他)
- Prima neve sul Fuji / Arnoldo Mondadori Editore、2000年(川端康成 『富士の初雪』)
- Il paese delle nevi / Mondadori、2003年(川端康成 『雪国』)
- Il fucile da caccia / Adelphi、2004年(井上靖 『猟銃』)
- Amore / Adelphi、2006年(井上靖 『愛』)
論集・論攷
[編集]- The New Japanese Novel: Popular Culture and Literary Tradition in the Work of Murakami Haruki and Yoshimoto Banana、Italian School of East Asian Studies、1996年
- Il mondo di Banana Yoshimoto、Feltrinelli、1999年(2007年新版)
- 『「山の音」こわれゆく家族』 みすず書房、2007年
映画出演
[編集]マリオ・マルトーネ(Mario Martone)ら5人の監督による連作映画『I vesuviani』(1997年)の第5話 La Salita に、観光ガイド役でゲスト出演している。