スペースX CRS-16
ISSに接近するCRS-16 | |
名称 | SpX-16 |
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任務種別 | ISSへの補給 |
運用者 | スペースX |
COSPAR ID | 2018-101A |
SATCAT № | 43827 |
任務期間 | 39日 10時間 54分 |
特性 | |
宇宙機 | ドラゴンC112.2 |
宇宙機種別 | ドラゴンCRS |
製造者 | スペースX |
燃料無重量 | 4,200 kg (9,300 lb) |
寸法 | 全高:6.1 m (20 ft) 直径:3.7 m (12 ft) |
任務開始 | |
打ち上げ日 | 2018年12月5日 18:16:00 UTC |
ロケット | ファルコン9ブロック5 |
打上げ場所 | ケープカナベラル空軍基地第40発射施設(LC-40) |
打ち上げ請負者 | スペースX |
任務終了 | |
廃棄種別 | 回収 |
着陸日 | 2019年1月14日 05:10 UTC[1] |
着陸地点 | 太平洋、バハ・カリフォルニア沖 |
軌道特性 | |
参照座標 | 地球周回軌道 |
体制 | 低軌道 |
傾斜角 | 51.6° |
ISSのドッキング(捕捉) | |
ドッキング | ハーモニー 天底側 |
RMSの捕捉 | 2018年12月8日 12:21 UTC[2][3] |
ドッキング(捕捉)日 | 2018年12月8日 15:36 UTC [4] |
分離日 | 2019年1月13日 20:00 UTC [5] |
RMS切り離し | 2019年1月13日 23:33 UTC [6] |
係留時間 | 36日 4時間 24分 |
輸送 | |
重量 | 2,573 kg (5,672 lb) |
加圧 | 1,598 kg (3,523 lb) |
非加圧 | 975 kg (2,150 lb) |
スペースX CRS-16の徽章 |
COSPAR ID | 2018-101A |
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SpX-16としても知られるスペースX CRS-16は、2018年12月5日に打ち上げられた国際宇宙ステーションへの商業補給サービスミッションで[7]、ファルコン9ロケットに塔された[8]。このミッションはNASAとの契約に基づきスペースXが運用した。
このCRSミッションはファルコン9ブロック5を使用した初めての打ち上げだった。本ミッションでは全球的生態系動向調査ライダーと、ロボット燃料補給ミッション3(RRM3)実験機材が外部ペイロードとして運ばれた。
ミッションの概要
[編集]2016年2月、NASAはスペースXとCRS-16からCRS-20までの5回の追加のCRSミッションの契約延長を行ったことを認めた[9]。2016年6月、NASAの監察官報告書では、このミッションは2018年8月に予定されていたが[10]その後、飛行は2018年の11月29日[11]、12月4日へと遅延し[8]、最終的に2018年12月5日になった[12]。
第1段ブースターB1050.1は、再突入時にグリッドフィンの液圧ポンプが停止した。このため、第1段は再突入燃焼後にロール状態となった。LZ-1には到着できなかったが、ケープ・カナベラル沖に着水することができた。着水のすぐあとに、スペースXのCEO、イーロン・マスクはブースターは無傷であり、回収中であると声明した。ブースターの回収後、再飛行するには損傷が大きすぎることが判明し、パーツ取りのスクラップに回された[13]。
2019年1月13日、ドラゴンは23:33 UTCにリリースされて軌道を離脱し、およそ5時間後の2019年1月14日 05:10 UTCに太平洋に着水し、2,500 kg (5,500 lb)を超える貨物を地球に持ち帰った[1]。
貨物
[編集]NASAはスペースXとCRS-16ミッションの契約を結んでおり、これに従って主要貨物、打ち上げ日時、ドラゴン宇宙カプセルの軌道パラメーターを決定した。CRS-16は総計2,573キログラム (5,672 lb)の物資を軌道上へと輸送した。これにはステーション向けに梱包された与圧貨物1,598 kg (3,523 lb)と、2つのステーション船外実験(全球的生態系動向調査ライダーと、ロボット燃料補給ミッション3(RRM3)からなる非与圧貨物975 kg (2,150 lb)が含まれていた[14][15]。齧歯類研究8(RR-8)と呼ばれる実験として40匹のマウスも飛行した[12]。
CRS-16ミッションでは、当初はシグナス NG-10国際宇宙ステーション(ISS)貨物補給ミッションに搭載される予定だったが、ミッションが延期された2機のキューブサットも輸送した。これは南インディアナ大学のUNITEキューブサットと、NASAのエイムズ研究センターのTechEdSat-8キューブサットである[16]。
ISSへの貨物の詳細は以下の通り:[17]
- 科学研究:1,037 kg (2,286 lb)
- 乗組員補給物資:304 kg (670 lb)
- 宇宙船ハードウェア:191 kg (421 lb)
- 船外活動装備:15 kg (33 lb)
- コンピューター資材:40 kg (88 lb)
- ロシアのハードウェア:11 kg (24 lb)
- 外部貨物:
- 全球的生態系動向調査: ≈500 kg (1,100 lb)[21]
- ロボット燃料補給ミッション3(RRM3)
ギャラリー
[編集]
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ a b Bergin, Chris (14 January 2019). “CRS-16 Dragon returns to Earth following ISS departure”. Spaceflight Now 21 January 2019閲覧。
- ^ “Dragon in the Grips of Robotic Arm, Installation Occurs Next”. NASA (8 December 2018). 8 December 2018閲覧。 この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
- ^ Gebhardt, Chris (8 December 2018). “Dragon brings the science; NASA, SpaceX realign DM-1 test to NET 17 January launch”. NASASpaceFlight.com 8 December 2018閲覧。
- ^ “Dragon Attached to Station, Returns to Earth in January”. NASA. 14 December 2018時点のオリジナルよりアーカイブ。8 December 2018閲覧。 この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
- ^ Richardson, Derek (13 January 2019). “CRS-16 unberthing, splashdown”. Orbital Velocity 12 August 2020閲覧。
- ^ Richardson, Derek (14 January 2019). “SpaceX Completes 16th Dragon Mission to ISS”. Spaceflight Insider 12 August 2020閲覧。
- ^ Lewin, Sarah (5 December 2018). “SpaceX Launches Dragon Cargo Ship to Space Station, But Misses Rocket Landing”. Space.com 15 December 2018閲覧。
- ^ a b Pietrobon, Steven (1 November 2018). “United States Commercial LV Launch Manifest”. 1 November 2018閲覧。
- ^ de Selding, Peter B. (24 February 2016). “SpaceX wins 5 new space station cargo missions in NASA contract estimated at $700 million”. SpaceNews 24 February 2016閲覧。
- ^ NASA Office of Inspector General (28 June 2016). NASA's Response to SpaceX's June 2015 Launch Failure: Impacts on Commercial Resupply of the International Space Station (PDF) (Report). NASA Office of Inspector General. p. 13. 2016年7月18日閲覧。 この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
- ^ “Launch Schedule”. Spaceflight Now (31 May 2018). 1 June 2018時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月25日閲覧。
- ^ a b Wall, Mike (4 December 2018). “Moldy Mouse Chow Delays SpaceX Dragon Launch to Space Station”. Space.com
- ^ Thompson, Amy (20 December 2018). “A SpaceX Booster Went for a Swim and Came Back as Scrap Metal”. Wired 12 January 2021閲覧。
- ^ Platnick, Steve (May–June 2018). “Editor's Corner”. The Earth Observer (NASA/GSFC) 30 (3): 3 . この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
- ^ Richardson, Derek (5 March 2019). “ISS Astronauts Assemble Tools for Robotic Refueling Demo”. Spaceflight Insider 12 August 2020閲覧。
- ^ Graham, William (5 December 2018). “Falcon 9 successfully lofts CRS-16 Dragon enroute to ISS – Booster spins out but soft lands in water”. NASASpaceFlight.com 6 December 2018閲覧。
- ^ “SpaceX CRS-16 Mission Overview”. NASA. 20 April 2019閲覧。 この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
- ^ “Rodent Research-8”. NASA/Space Station Research Explorer. 12 August 2020閲覧。 この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
- ^ Bartels, Meghan (28 September 2018). “Thousands of Worms Are Launching Into Space Soon. You Know... for Science”. Space.com 12 August 2020閲覧。
- ^ Plain, Charlie (19 December 2018). “Crystal Clear: Finding Ways to Protect Crews from the Effects of Space Radiation”. NASA. 12 August 2020閲覧。 この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
- ^ Nevres, M. Özgür (2 May 2019). “GEDI: NASA's Laser Mission to Measure Trees”. Our Planet 12 August 2020閲覧。
外部リンク
[編集]- ウィキメディア・コモンズには、スペースX CRS-16に関するカテゴリがあります。
- Dragon website at SpaceX.com
- Commercial Resupply Services at NASA.gov
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