スーパーアグリ・SA07
SA07(ホンダ・コレクションホール展示) | |||||||||
カテゴリー | F1 | ||||||||
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コンストラクター | スーパーアグリ | ||||||||
デザイナー | ピーター・マックール | ||||||||
先代 | スーパーアグリ・SA06B | ||||||||
後継 | スーパーアグリ・SA08A | ||||||||
主要諸元 | |||||||||
シャシー | カーボンファイバー モノコック | ||||||||
サスペンション(前) | ウィッシュボーン, プッシュロッド トーションバー ダンパー. 機械式アンチロールバー | ||||||||
サスペンション(後) | ウィッシュボーン, プッシュロッド トーションバー ダンパー. 機械式アンチロールバー | ||||||||
エンジン | ホンダ RA807-E V8 NA | ||||||||
トランスミッション | スーパーアグリ 7速 エレクトロ・ハイドロリック | ||||||||
タイヤ | ブリヂストン | ||||||||
主要成績 | |||||||||
チーム | スーパーアグリF1チーム | ||||||||
ドライバー |
22. 佐藤琢磨 23. アンソニー・デビッドソン | ||||||||
コンストラクターズタイトル | 0 | ||||||||
ドライバーズタイトル | 0 | ||||||||
初戦 | 2007年オーストラリアグランプリ | ||||||||
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スーパーアグリ・SA07 (Super Aguri SA07) はスーパーアグリF1チームが2007年のF1世界選手権に投入したフォーミュラ1カー。ピーター・マックールとベン・ウッドが設計した。
開発
[編集]2006年シーズン終了から約1ヵ月後にあたるバルセロナテストでは、ホンダ栃木研究所と協力して開発された新しいシャーシ(ペイントはSA06B、チームリリースによるとシャーシの扱いは「SAF1 Team 暫定マシン」となっている)を使用した。年が明けた2007年のテストでも暫定マシンでテストに励んでいた。そして暫定マシンをベースにSA07が製作された。
しかし、テストで使われた暫定マシンはホンダの2006年型であるRA106に類似しており、今後カスタマーシャーシ問題へと発展する(後述)が、FIAの検査において違反がなかったため、2007年シーズンで使用が可能となった。
2007年シーズン終了後、チームはSA07Bという白くペイントされたマシンでテストを行っていたが、これは改良版ではなく、ホンダ・RA107とほぼ変わらないもので全くの別物である。ちなみにこのマシンをベースに2008年用マシン、SA08Aが開発されている。
カスタマーシャーシ問題
[編集]本田技術研究所と協力して製作された新型マシンのSA07を導入したものの、ウィリアムズやスパイカーなどのチームは、SA07がコンコルド協定に違反するカスタマーシャーシであると主張、提訴も辞さない構えでいた。
スパイカーは開幕戦オーストラリアGPの予選直後に異議申し立てを行い、その後提訴に踏み切った。本件についての結論は未だ出ていないが、レースへの参加はFIAによって認められている。判決が出るまでには時間がかかることなどから、同シーズンアメリカGP中のミーティングにて、バーニー・エクレストンから『該当する下位3チームはシーズン終了後に受け取るであろうTV放映権利等、分配金をプールし、平等に分け合う』という調停案が提示されたが、マクラーレンによるスパイ事件によって、同チームのコンストラクターズポイント、リザルトが抹消されたことで、マクラーレンの最下位が決定し、スパイカーF1は調停案を受けずとも分配金を享受することが出来た。
その後コンコルド協定の改定協議において、2010年以降のカスタマーシャーシの使用は禁止とし、それまではスーパーアグリ、スクーデリア・トロ・ロッソの2チームに対しての使用を認めることが決定した。これにより、スーパーアグリはオリジナルシャーシを開発するだけの施設、人材を早急に集める必要が出てきた。
スペック
[編集]シャーシ
[編集]- シャーシ名 SA07
- 全長 4,680mm
- 全幅 1,800mm
- 全高 950mm
- ホイールベース 3,135mm
- 前トレッド 1,460mm
- 後トレッド 1,420mm
- クラッチ ザックス
- ブレーキキャリパー alcon
- ブレーキディスク・パッド ヒトコ
- ダンパー オーリンズ
- ホイール BBS
- タイヤ ブリヂストン
- ギヤボックス 7速セミオートマチック/カーボンファイバー製ケーシング
- シートベルト タカタ
- 燃料タンク ATL
エンジン
[編集]- エンジン名 ホンダRA807E
- 気筒数・角度 V型8気筒・90度
- 排気量 2,400cc
- 最高回転数 19,000回転以上
- 最大馬力 700馬力以上
- スパークプラグ NGK
- 潤滑油 ENEOS
- イグニッション ホンダPGM-IG
- インジェクション ホンダPGM-FI
記録
[編集]佐藤琢磨が第4戦スペインGPでチーム初の入賞、ポイント獲得を果たした。第6戦カナダGPでは、前年王者のフェルナンド・アロンソを残り3周でオーバーテイクして、6位入賞を果たした。
年 | No. | ドライバー | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | ポイント | ランキング |
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AUS |
MAL |
BHR |
ESP |
MON |
CAN |
USA |
FRA |
GBR |
EUR |
HUN |
TUR |
ITA |
BEL |
JPN |
CHN |
BRA | |||||
2007 | 22 | 佐藤琢磨 | 12 | 13 | Ret | 8 | 17 | 6 | Ret | 16 | 14 | Ret | 15 | 18 | 16 | 15 | 15 | 14 | 12 | 4 | 9位 |
23 | アンソニー・デビッドソン | 16 | 16 | 16 | 11 | 18 | 11 | 11 | Ret | Ret | 12 | Ret | 14 | 14 | 16 | Ret | Ret | 14 |
- ドライバーズランキング
- 佐藤琢磨 14位
- アンソニー・デビッドソン 23位