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ズマ (アルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『ズマ』
ニール・ヤングクレイジー・ホーススタジオ・アルバム
リリース
録音 1974年6月16日 – 1975年8月29日
ブロークン・アロー牧場(カリフォルニア州レッドウッド市)、ポイント・デュム(カリフォルニア州)
ジャンル ハードロックフォークロックカントリーロックルーツ・ロック[1]
時間
レーベル リプリーズ・レコード
プロデュース ニール・ヤングデイビッド・ブリッグス英語版
ニール・ヤング、ティム・マリガン「パードン・マイ・ハート」、「ルッキン・フォー・ラヴ」、「スルー・マイ・セイルズ」
ニール・ヤング アルバム 年表
今宵その夜
1975年
ズマ
1975年
太陽への旅路
1976年
クレイジー・ホース 年表
At Crooked Lake
(1972年)
ズマ
(1975年)
Crazy Moon
(1978年)
テンプレートを表示
専門評論家によるレビュー
レビュー・スコア
出典評価
オールミュージック4.5/5stars [1]
Christgau's Record GuideA−[2]
Encyclopedia of Popular Music4/5stars[3]
The Great Rock Discography8/10[4]
MusicHound Rock4/5[5]
ピッチフォーク8.7/10[6]
The Rolling Stone Album Guide4.5/5stars[7]
Spin Alternative Record Guide9/10[8]
Tom HullB+[9]

ズマ』はカナダ/アメリカのミュージシャン、ニール・ヤングの7枚目のスタジオ・アルバムで、1975年11月にリプリーズ・レコードから発売された。クレイジー・ホースとの共同名義で、ヤングの最も知られた楽曲の一つである「コルテス・ザ・キラー英語版」が収録されている。

発売後、Billboard 200で最高25位に達した。1997年にアメリカレコード協会ゴールドディスク認証を受けた[10]。2000年にはコリン・ラーキン英語版の『史上最高の1000枚のアルバム英語版』で、410位の票を得た[11]

背景

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1972年のクレイジー・ホースの元ギタリストでバンドメンバーのダニー・ウィッテン英語版アルコール/ジアゼパムの過剰摂取による死は、ニール・ヤングに大きな影響を与え、クレイジー・ホースの活動を中断することになった。

1973年後半に、ヤングはクレイジー・ホースのリズムセクションビリー・タルボット英語版(ベース)およびラルフ・モリーナ英語版(ドラムス)、ヤングの『アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ』(1970年)に参加後、1970年から1971年にかけてウィッテン率いるクレイジー・ホースに参加していたニルス・ロフグレン英語版 (マルチプレイヤー)、ストレイ・ゲイター英語版からのベン・キース英語版らとともにツアーを行った。このグループは、当初英語版はクレイジー・ホースと呼ばれていたが、サンタモニカ・フライヤーズとして知られるようになった。 このメンバーが『今宵その夜』(1975年)のほとんどの楽曲を録音した。

クロスビー、スティルス&ナッシュとの1974年のスタジアムツアー英語版と、CSNYの2枚目のスタジオアルバムの試みが頓挫した後でヤングはタルボットおよびモリーナにリズムギタリストのフランク・サンペドロ英語版を加えた新しい編成のクレイジー・ホースを結成した。この編成は1980年代の短い期間を除いて、2018年にサンペドロが引退してロフグレンが後任になるまで安定していた[12]

内容

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『ズマ』は『時は消え去りて』、『渚にて』、『今宵その夜』からなる、いわゆる「ディッチ・トリロジー」の後で初めてのアルバムだった。

「ドント・クライ・ノー・ティアーズ」の歌詞とメロディは、部分的に Archives(2009年) に収められたヤングが高校生の時に書いた "I Wonder" に由来している。1996年のステージの最中に、ヤングは高校時代に「中南米でかかった下痢」に苦しみながら「コルテス・ザ・キラー」も書いたと主張している[13]。突然の電力サージで元のカットが突然停止し、追加の最後のヴァースが録音されなかったため、この曲はフェードアウトで終わっている。これを聞いたヤングの反応は、「あのヴァースはどっちみち好きではない」というもので、ライブで演奏されることはなかった[14]

「デンジャー・バード」ではヤングは "L.A. Girls and Ocean Boys" という未発表曲の一部を挿入しているが、これはヤングとキャリー・スノッドグレスとの破局に関連したもので、特に "'Cause you've been with another man / there you are and here I am"(「あなたが他の男と一緒にいたから/あなたはそこにいて、私はここにいる」)がこのことを示している[15]

収録曲

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全曲ニール・ヤングが作詞作曲

サイド1
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「ドント・クライ・ノー・ティアーズ(Don't Cry No Tears)」  
2.デンジャー・バード英語版(Danger Bird)」  
3.「パードン・マイ・ハート(Pardon My Heart)」  
4.「ルッキン・フォー・ラヴ(Lookin' for a Love)」  
5.「バーストゥール・ブルース(Barstool Blues)」  
サイド2
#タイトル作詞作曲・編曲時間
6.「ステューピッド・ガール(Stupid Girl)」  
7.「ドライヴ・バック(Drive Back)」  
8.コルテス・ザ・キラー英語版(Cortez the Killer)」  
9.「スルー・マイ・セイルズ(Through My Sails)」  

参加ミュージシャン

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クレイジー・ホース

追加ミュージシャン

技術
  • Mazzeo - ジャケットアートワーク

チャート

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『ズマ』のチャート成績
チャート(1975年) 最高

順位

オーストラリア(ケント・ミュージック・レポート[16] 44
アメリカ Billboard トップLPアンド・テープ[17] 25
全英アルバムチャート[18] 44
カナダ RPM 100アルバム[19] 69
フィンランド アルバムチャート[20] 27
フランス アルバムチャート[21] 13
日本 アルバムチャート[22] 84
スペイン アルバムチャート[23] 13
ニュージーランド アルバムチャート[24] 35
オランダ MegaCharts Albums[24] 4
アメリカ キャッシュボックス誌トップ100アルバム[25] 25
アメリカ Record World アルバムチャート[26] 30

認定

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国/地域 認定 認定/売上数
イギリス (BPI)[27] Silver 60,000^
アメリカ合衆国 (RIAA)[28] Gold 500,000^

^ 認定のみに基づく出荷枚数

脚注

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出典

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  1. ^ a b Ruhlman, William. Neil Young: Zuma > Review - オールミュージック
  2. ^ Christgau, Robert (1981). “Consumer Guide '70s: Y”. en:Christgau's Record Guide: Rock Albums of the Seventies. en:Ticknor & Fields. ISBN 089919026X. https://www.robertchristgau.com/get_chap.php?k=Y&bk=70 March 23, 2019閲覧。 
  3. ^ Larkin, Colin (2007). Encyclopedia of Popular Music (4th ed.). Oxford University Press. ISBN 978-0195313734 
  4. ^ Martin C. Strong (1998). The Great Rock Discography (1st ed.). en:Canongate Books. ISBN 978-0-86241-827-4 
  5. ^ Gary Graff, ed (1996). MusicHound Rock: The Essential Album Guide (1st ed.). London: en:Visible Ink Press. ISBN 978-0-7876-1037-1 
  6. ^ Neil Young / Crazy Horse: Time Fades Away/Zuma Album Review - Pitchfork”. Pitchfork.com. 8 August 2018閲覧。
  7. ^ Sheffield, Rob (2004). “Neil Young”. In Brackett, Nathan; Hoard, Christian. The New Rolling Stone Album Guide (4th ed.). London: en:Fireside Books. ISBN 0-7432-0169-8 
  8. ^ Weisbard, Eric; Marks, Craig, eds (1995). “Neil Young”. en:Spin Alternative Record Guide (1st ed.). New York: en:Vintage Books. ISBN 0-679-75574-8 
  9. ^ Tom Hull. “Grade List: Neil Young”. Tom Hull - on the web. June 21, 2021閲覧。
  10. ^ Gold & Platinum - RIAA”. Riaa.com. 8 August 2018閲覧。
  11. ^ Colin Larkin, ed (2000). en:All Time Top 1000 Albums (3rd ed.). en:Virgin Books. p. 153. ISBN 0-7535-0493-6 
  12. ^ Lofgren in, Poncho Out, for Neil Young's Next Crazy Horse Lineup”. 2022年8月29日閲覧。
  13. ^ Stone, Rolling (23 February 2011). “RS Fact-Checks Famous Rock Songs”. Rolling Stone. https://www.rollingstone.com/music/pictures/rolling-stone-fact-checks-famous-rock-songs-20110223/neil-young-cortez-the-killer-0551410 8 August 2018閲覧。. 
  14. ^ Cortez the Killer by Neil Young Songfacts”. Songfacts.com. 8 August 2018閲覧。
  15. ^ Jimmy McDonough. Shakey: Neil Young's Biography. New York: Random House, 2002, pp. 488-506. ISBN 0-679-42772-4
  16. ^ Kent, David (1993). Australian Chart Book 1970–1992 (illustrated ed.). St Ives, N.S.W.: Australian Chart Book. p. 295. ISBN 0-646-11917-6 
  17. ^ “Stephen Stills”. Billboard. https://www.billboard.com/music/stephen-stills 2020年7月5日閲覧。. 
  18. ^ STEPHEN STILLS | full Official Chart History | Official Charts Company”. www.officialcharts.com. 2020年7月5日閲覧。
  19. ^ Canada, Library and Archives (2013年4月16日). “The RPM story”. www.bac-lac.gc.ca. 2020年7月5日閲覧。
  20. ^ Sisältää hitin: Levyt ja esittäjät Suomen musiikkilistoilla vuodesta 1961 
  21. ^ InfoDisc : Les Albums (Interprètes, Classements, Ventes, Certifications, Les Tops, Les N° 1...)”. www.infodisc.fr. 2020年12月22日閲覧。
  22. ^ クロスビー,スティルス,ナッシュ&ヤングの売上ランキング”. ORICON NEWS. 2020年10月11日閲覧。
  23. ^ Salaverri, Fernando (2005). Sólo éxitos: año a año, 1959–2002. Fundación Autor-SGAE. ISBN 84-8048-639-2 
  24. ^ a b Hung, Steffen. “The Stills-Young Band - Long May You Run”. hitparade.ch. 2020年6月21日閲覧。
  25. ^ CASH BOX MAGAZINE: Music and coin machine magazine 1942 to 1996”. worldradiohistory.com. 2020年7月5日閲覧。
  26. ^ RECORD WORLD MAGAZINE: 1942 to 1982”. worldradiohistory.com. 2020年7月5日閲覧。
  27. ^ "British album certifications – Neil Young – Zuma". British Phonographic Industry. 2019年11月17日閲覧
  28. ^ "American album certifications – Neil Young – Zuma". Recording Industry Association of America. 2019年11月17日閲覧

外部リンク

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