ソロモン諸島沖地震 (2013年)
ソロモン諸島沖地震(2013年) | |
---|---|
地震の震央の位置を示した地図 | |
本震 | |
発生時刻 | 2013年2月6日12時12分(日本時間10時12分) |
震央 | 南緯10度44分16秒 東経165度08分16秒 / 南緯10.7377度 東経165.1378度座標: 南緯10度44分16秒 東経165度08分16秒 / 南緯10.7377度 東経165.1378度 |
震源の深さ | 28.7 km |
規模 | マグニチュード(M)8.0 |
津波 | 91cm(ネンドー島) |
地震の種類 | 海溝型地震 |
被害 | |
死傷者数 | 死者9名(7日15時現在) |
出典:特に注記がない場合は死者9人に 津波にのまれる 余震続く(msn 産経ニュース)による。 | |
プロジェクト:地球科学 プロジェクト:災害 |
ソロモン諸島沖地震(ソロモンしょとうおきじしん)は、2013年2月6日にソロモン諸島近海で発生した地震である。
概要
[編集]発生は2013年2月6日現地時間12時12分(日本時間10時12分)。震源はソロモン諸島東部のサンタクルーズ諸島沖で、震源の深さは28.7km。マグニチュードは8.0という巨大地震であった[1][2][3]。太平洋プレートの下にインド・オーストラリアプレートが沈み込むプレート境界型地震と推定され、2013年1月以降、本地震の前震とみられるマグニチュード4.0以上の地震が40回以上観測されている[4]。
名古屋大学地震火山研究センター[5]は、国際的な地震観測網であるIRIS(Incorporated Research Institution for Seismology) のデータを利用し以下のように解析した。
- 右横ずれ断層の地震
- 地震モーメント : Mo = 5.4 * 1020 Nm (Mw = 7.8)
- 破壊継続時間(主破壊) : T = 40 s
- 深さ : H = 20 km
- 最大滑り量 : Dmax = 3 m
津波
[編集]太平洋津波警報センターは、ソロモン諸島、バヌアツ、ナウル、パプアニューギニア、ツバル、ニューカレドニア、コスラエ島、フィジー、キリバス、ウォリス・フツナに津波警報を発令した。
テモツ州ラタ(ネンドー島)では91cmの津波が観測されたほか[6]、バヌアツやニューカレドニアでも30 - 70cmの津波が観測された[4]。最大の津波は少なくとも1.5m以上であり、東北地方太平洋沖地震以後の最大の津波となった。日本の気象庁では14時41分、北海道から九州にかけての太平洋沿岸および小笠原諸島、沖縄県などに津波注意報を発表、18時14分に小笠原諸島の父島で20cm[4]、20時27分に八丈島で40cmの津波を観測した[7]。羽鳥徳太郎によれば、津波マグニチュードは、m = 2 と計算され地震規模と比べ標準的であった[8]。また、ニューカレドニアなどの震源南方の島々で大きく、東西方向の断層が大きく変動したと考えられる[8]。
日本において観測された津波
[編集]前述した通り、日本の太平洋沿岸の広い範囲にも、津波注意報が発表され、各地で微弱の津波が観測された。津波注意報が発表されなかった地域でも、わずかな津波を観測した地域がある。それらの津波の高さは次の通り[9]。
津波予報区の名称 | 予報区内で観測された津波の高さ |
---|---|
伊豆諸島 | 40cm |
岩手県 | 35cm |
高知県 | 25cm |
奄美群島・トカラ列島 | 25cm |
宮城県 | 24cm |
鹿児島県東部 | 22cm |
北海道太平洋沿岸中部 | 20cm |
福島県 | 20cm |
和歌山県 | 20cm |
小笠原諸島 | 19cm |
静岡県 | 19cm |
宮崎県 | 19cm |
徳島県 | 17cm |
千葉県内房 | 16cm |
茨城県 | 15cm |
相模湾・三浦半島 (津波注意報は出ていない) | 15cm |
愛知県外海 | 15cm |
種子島・屋久島地方 | 15cm |
三重県南部 | 14cm |
北海道太平洋沿岸東部 | 13cm |
青森県太平洋沿岸 | 10cm |
千葉県九十九里・外房 | 10cm |
沖縄本島地方 | 9cm |
宮古島・八重山地方 | 7cm |
大東島地方 (津波注意報は出ていない) | 3cm |
被害
[編集]ネンドー島ラタの病院関係者によると、津波により高齢者4人と子供1人が死亡した[1]。オーストラリア放送協会は、緊急事態当局への取材により、3つの村が破壊されたと報じた[6]。
脚注
[編集]- ^ a b CNN (2013年2月6日). “ソロモン諸島沖でM8.0の地震、津波で5人死亡” 2013年2月6日閲覧。
- ^ “平成25年2月6日10時12分頃の南太平洋で発生した地震について”. 気象庁 (2013年2月6日). 2013年2月7日閲覧。
- ^ “M8.0 - 76km W of Lata, Solomon Islands”. USGS (2013年2月6日). 2013年2月7日閲覧。
- ^ a b c “東北でも10~20センチの津波観測 父島では20センチ”. 日本経済新聞. (2013年2月6日) 2013年2月6日閲覧。
- ^ 2月6日サンタクルズ沖地震(M8.0)遠地実体波解析(暫定解) NGY地震学ノート No.47
- ^ a b “太平洋のソロモン諸島でM8.0の地震、5人死亡”. AFPBB. (2013年2月6日) 2013年2月6日閲覧。
- ^ “太平洋沿岸津波注意報 東京・八丈島で40cmの津波観測”. FNNニュース. (2013年2月6日) 2013年2月7日閲覧。
- ^ a b 羽鳥徳太郎(2014):2013年2月6日ソロモン地震津波の規模 2014年日本地球惑星科学連合大会 HDS27-01 (PDF)
- ^ “気象庁 | 津波警報・注意報評価”. www.data.jma.go.jp. 2019年6月29日閲覧。