ダルサラーム級哨戒艦
ダルサラーム級哨戒艦 | |
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基本情報 | |
艦種 | 哨戒艦(OPV) |
運用者 | ブルネイ海軍 |
就役期間 | 2011年 - 現在 |
前級 | ワスパダ級ミサイル艇 |
次級 | (最新) |
要目 | |
排水量 | 1,625トン |
全長 | 80メートル (260 ft) |
最大幅 | 13メートル (43 ft) |
吃水 | 3.3メートル (11 ft) |
機関方式 |
・MTU 12V1163 TB93 ディーゼルエンジン×2基 ・スクリュープロペラ×2軸 |
出力 | 11,560 bhp |
速力 | 22ノット (41 km/h) |
航続距離 | 7,500海里 (12kt巡航時) |
乗員 | 58名+便乗者50名 |
兵装 |
・ボフォースMk.3 57mm単装速射砲×1基 ・エグゾセMM40 Blk.3 SSM×4発 |
レーダー |
・スキャンター4100 対空対水上捜索用 ・STING-EO Mk.2 射撃指揮用 ・古野電気製 航法用 |
電子戦・ 対抗手段 |
・ITT ES-3701 電波探知装置 ・DL-6T デコイ発射機 |
ダルサラーム級哨戒艦(英語: Darussalam-class offshore patrol vessel)は、ブルネイ海軍が運用する哨戒艦(OPV)の艦級。
来歴
[編集]1998年、ブルネイはイギリスのBAEシステムズ社に対し、フリゲート3隻を発注した。これはF-2000型の設計にもとづいており、ナコダ・ラガム級として同国海軍に就役する予定であった。艦は2005年に竣工したものの、政府は受け取りを拒否した。原因は公表されなかったが、結局、これらの艦はインドネシア海軍に売却されることになった[1][2]。一方、ブルネイ海軍は、依然として従来の哨戒艇・高速戦闘艇よりも大型の戦力を求めており、これに応じて建造されたのが本級である[3]。
設計
[編集]船型としては長船首楼型を採用している。ただし船楼甲板の後方に連続して、01甲板は艦尾まで延長されており、この部分はヘリコプター甲板として確保されている。またその下方には、搭載艇のためのスリップウェイが設けられた。主機関はV型12気筒のMTU 12V1163 TB93ディーゼルエンジン2基によってそれぞれ両舷の軸機を駆動する方式とされた[3]。
主センサーとしては、前檣頂部にテルマ社のスキャンター4100が搭載された。これはXバンドの2次元レーダーであり、距離90 nmi (170 km)、高度35,000 ft (11,000 m)の探知性能を備えている[4]。また、光学/赤外線捜索追尾システムとして、カール・ツァイス社のMEOS II(maritime electro-optical system)も搭載される[3]。
配備
[編集]建造はドイツ・ブレーメン市のリュールセン社によって行われたが、これはナコダ・ラガム級の転売先でもあった。2010年7月より海上公試に入り、2011年より就役した[3]。
# | 艦名 | 就役 |
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P 06 | ダルサラーム KDB Darussalam |
2011年5月 |
P 07 | ダルエーサン KDB Darulehsan | |
P 08 | ダルアマン KDB Darulaman |
2011年12月 |
P 08 | ダルタクワ KDB Daruttaqwa |
2014年9月 |
参考文献
[編集]- ^ “Purchase Confirmed, Navy Waits for Three New Ships” (December 11, 2013). 2015年1月1日閲覧。
- ^ “Nakhoda Ragam Corvettes Being Prepared for Indonesian Navy” (January 29, 2014). 2015年1月1日閲覧。
- ^ a b c d Eric Wertheim (2013). The Naval Institute Guide to Combat Fleets of the World, 16th Edition. Naval Institute Press. pp. 67-68. ISBN 978-1591149545
- ^ Terma. “SCANTER 4100 - Naval Air & Surface surveillance 2D radar” (PDF) (英語). 2015年1月1日閲覧。