トランスフォーマー (ルー・リードのアルバム)
『トランスフォーマー』 | ||||
---|---|---|---|---|
ルー・リード の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | ロンドン、トライデント・スタジオ(1972年8月) | |||
ジャンル | ロック、グラムロック | |||
時間 | ||||
レーベル | RCAレコード | |||
プロデュース |
デヴィッド・ボウイ ミック・ロンソン | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
| ||||
ルー・リード アルバム 年表 | ||||
| ||||
ミュージックビデオ | ||||
「Vicious」 - YouTube 「Walk on the Wild Side」 - YouTube 「Satellite of Love」 - YouTube |
『トランスフォーマー』(Transformer)は、ルー・リードの2枚目のオリジナルアルバム。1972年にRCAレコードから発売された。
概要
[編集]デヴィッド・ボウイと、当時ボウイのバンドにいたミック・ロンソンがプロデュースを担当した。音楽評論家のマーク・デミングは、本作におけるボウイとロンソンの仕事に関して「曖昧な作風だったリードのファースト・ソロ・アルバムよりも、リードにふさわしい(そして商業的にも抜け目がない)新しい音を生み出した」と評している[3]。
本作は、リードの母国アメリカのBillboard 200において初のトップ50入りを果たし、最高29位に達した[2]。また、1973年にはリードにとって初の全英アルバムチャート入りを果たし、最高13位に達した[1]。本作からのシングル「ワイルド・サイドを歩け」は、リードのシングルとしては初めて米英のシングル・チャート入りを果たし、アメリカのBillboard Hot 100では16位[2]、イギリスでは10位に達した[1]。
2002年、本作の発売30周年記念に伴い、アコースティック・デモ2曲がボーナス・トラックとして追加収録された。
『ローリング・ストーン』誌が選出したオールタイム・グレイテスト・アルバム500(2020年版)では、109位にランク・インした[4]。また、『Q』誌が2006年に読者投票で決定した「偉大なアルバム100」では、96位にランク・インした[5]。
リードは後年、本作収録曲のセルフ・カヴァーや別ヴァージョンも発表している。アルバム『ザ・レイヴン』(2003年)には、アントニー・ヘガティがゲスト参加した「パーフェクト・デイ」が収録され、2004年には、「サテライト・オブ・ラヴ」のリミックス・ヴァージョンである「サテライト・オブ・ラヴ'04」がシングルとしてリリースされて、全英10位に達した[1]。
表ジャケットの撮影者はミック・ロック。裏ジャケットの撮影者は、ロキシー・ミュージックのファースト・アルバムのジャケットなどを手がけたカール・シュテッカー(Karl Stoecker)[6]。
収録曲
[編集]全曲とも作詞・作曲はルー・リードによる。
- Side 1
- ヴィシャス - Vicious - 2:58
- アンディの胸 - Andy's Chest - 3:21
- パーフェクト・デイ - Perfect Day - 3:47
- ハンギン・ラウンド - Hangin' Round - 3:35
- ワイルド・サイドを歩け - Walk on the Wild Side - 4:16
- Side 2
- メイキャップ - Make Up - 3:00
- サテライト・オブ・ラヴ - Satellite of Love - 3:42
- ワゴンの車輪 - Wagon Wheel - 3:20
- ニューヨーク・テレフォン・カンヴァセイション - New York Telephone Conversation - 1:34
- アイム・ソー・フリー - I'm So Free - 3:10
- グッドナイト・レイディズ - Goodnight Ladies - 4:31
2002年リマスター盤ボーナス・トラック
[編集]- ハンギン・ラウンド(アコースティック・デモ) - Hangin' Round (Acoustic Demo) - 3:58
- パーフェクト・デイ(アコースティック・デモ) - Perfect Day (Acoustic Demo) - 4:50
カバー・バージョン
[編集]- パーフェクト・デイ
- カースティ・マッコール - 『ガローア 〜ザ・ベスト・オブ・カースティ・マッコール』(1995年)
- デュラン・デュラン - 『サンキュー』(1995年)
- レニングラード・カウボーイズ - 『Zombies Paradise』(2006年)
- スーザン・ボイル - 『ザ・ギフト 〜夢の贈りもの』(2010年)
- ワイルド・サイドを歩け
- ヴァネッサ・パラディ - 『ヴァリアシオン』(1990年)
- エディ・ブリケル - 『フラッシュバック』サウンドトラック(1990年)
- リック・ブラウン - 『Yours Truly』(2005年)
- ポール・ヤング - 『Rock Swings (On The Wild Side Of Swing)』(2006年)
- ヤング@ハート - 『ヤング@ハート - オリジナル・サウンドトラック』(2007年)
- サテライト・オブ・ラヴ
- U2 - シングル「ワン」(1992年)のカップリング曲として発表。
- ポルノ・フォー・パイロス - ドイツ盤シングル「Tahitian Moon」(1996年)のカップリング曲として発表[7]。
- ユーリズミックス - 『スイート・ドリームス』(1983年)が『スイート・ドリームス - スペシャル・エディション』として2005年に再発された際に、ボーナストラックとして追加収録された。
- 中川敬 - ソウル・フラワー・ユニオンの中川敬のサード・アルバム『にじむ残響、バザールの夢』(2015年)に日本語カヴァーが収録されている。
参加ミュージシャン
[編集]- ルー・リード - ボーカル、ギター
- ミック・ロンソン - ギター、バッキング・ボーカル、ピアノ、ストリングス・アレンジ
- クラウス・フォアマン - ベース・ギター
- ハービー・フラワーズ - ベース・ギター、ダブル・ベース、チューバ
- バリー・デスーザ - ドラムス
- ジョン・ハルシー - ドラムス
- リッチー・ダーマ - ドラムス
- ロニー・ロス - バリトン・サックス
- デヴィッド・ボウイ - バッキング・ボーカル、ギター
- ザ・サンダー・サイズ - バッキング・ボーカル
脚注
[編集]- ^ a b c d “ChartArchive Lou Reed”. ChartArchive. 2013年5月8日閲覧。
- ^ a b c Lou Reed - Awards : AllMusic
- ^ Transformer - Lou Reed : Songs, Reviews, Credits, Awards : AllMusic - Review by Mark Deming
- ^ “The 500 Greatest Albums of All Time” (英語). Rolling Stone (2020年9月22日). 2021年12月28日閲覧。
- ^ Q Magazine's "100 Greatest Albums Ever (2006 Readers Poll)" on Lists of Bests - 2010年11月20日閲覧
- ^ Lou Reed - Transformer (Vinyl, LP, Album) at Discogs
- ^ Porno For Pyros - Tahitian Moon (CD) at Discogs
外部リンク
[編集]- ルー・リード 『トランスフォーマー』 - 花の絵