ナガレヒキガエル
ナガレヒキガエル | ||||||||||||||||||||||||||||||
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ナガレヒキガエル Bufo torrenticola
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保全状況評価[a 1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | ||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Bufo torrenticola Matsui, 1976 | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
ナガレヒキガエル | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Japanese stream toad |
ナガレヒキガエル(Bufo torrenticola)は、両生綱無尾目ヒキガエル科ヒキガエル属に分類されるカエル。
分布
[編集]日本[1](北陸地方から紀伊半島にかけて)[2][3]固有種
形態
[編集]体長オス7-12.1センチメートル、メス8.8-16.8センチメートル[2]。皮膚には疣状の突起がある[1]。体色は緑褐色や黒褐色で、赤や橙の斑紋が入る個体もいる[1]。
鼓膜は小型で、不明瞭[3]。四肢は長い[1][2][3]。趾の間にはやや水かきが発達する[3]。
幼生は口器が大型で吸盤状になり、流水でも流されないよう適応している[1][2][3]。オスは繁殖期になると疣状の突起が消失する[1]。
分類
[編集]ヘモグロビンの電気泳動法による解析では、解析結果がニホンヒキガエルとは類似するもののヨーロッパヒキガエルとは系統が異なる(近縁ではない)と推定されている[4]。 タイプ標本は奈良県大台ケ原産で大阪市立自然史博物館に保存。人工的に近縁のニホンヒキガエル、アズマヒキガエルとの間に、妊性(雑種二代目が可能)のある雑種が出来る。自然下ではごく一部地域でアズマヒキガエルとの雑種が知られている。これは生息環境の破壊等により、アズマヒキガエルの繁殖地が本種と重なった結果だと言われている。しかし、通常この二種は同所には生息しておらず、生殖隔離はほぼ完全なため、亜種では無く、別種として扱うのが適当とされている[5]。
生態
[編集]標高50~1700mにある渓流の周辺に生息する[1][2]。繁殖期は4~5月、繁殖の後に1ケ月程の春眠に入る。の後樹上に登ることもある[1][2]。
繁殖形態は卵生。4-5月に渓流の水底に、ひも状の卵塊に包まれた約2,500個の卵を産む[2]。
備考
[編集]俳人の原石鼎は随筆『暖気』[6]で深吉野には渓流の岩の間で冬眠し、寒いうちから鳴き始める蟇がおり、たにぐくと呼ばれると記している。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i 海老沼剛 『爬虫・両生類ビジュアルガイド カエル1 ユーラシア大陸、アフリカ大陸とマダガスカル、オーストラリアと周辺の島々のカエル』、誠文堂新光社、2006年、25頁。
- ^ a b c d e f g 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800図鑑』、ピーシーズ、2002年、298頁。
- ^ a b c d e 深田祝監修 T.R.ハリディ、K.アドラー編 『動物大百科12 両生・爬虫類』、平凡社、1986年、69頁。
- ^ 松井正文、佐藤隆 「電気泳動法による日本産ヒキガエルのヘモグロビン分析」『爬虫両棲類学雑誌』Vol.7 No.1、日本爬虫両棲類学会、1977年、15-19頁。
- ^ 松井正文、前田憲男 『日本産カエル大鑑』
- ^ 『前田普羅/原石鼎 (新学社近代浪漫派文庫)』所収。新学社2007年。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- ^
The IUCN Red List of Threatened Species
- Yoshio Kaneko, Masafumi Matsui 2004. Bufo torrenticola. In: IUCN 2011. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2011.2.