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ネズミの学校

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ネズミの学校』(原題:Little School Mouse、1954年5月29日)はトムとジェリーの作品の一つ。

スタッフ

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作品内容

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ジェリー・マウスにネコ対策法の教師資格があることをここに証する。マウス教授

ここはジェリーが創設したネズミの学校。彼の実績を示す証書が掲げられた教室でただ一人ニブルスが待機していた。そこへトムに追いかけられながらジェリーが教壇に登場。

ジェリーの授業が始まる。「ネコはネズミを追いかけ、捕まえると食べてしまう」と教えるとニブルスは恐れて泣き出すが、「追いかけられても穴へ逃げればネコは捕まえられず悔しがる」と教えると今度は声を上げて笑い出した。うまく逃げさえすればネコが相手でも怖くないのである。

早速「ネコの手マシーン(Mechanical Cat's Paw)」を使い、ネコから逃げる実技演習を行う。しかしジェリーが手本を見せようとしたところ、ニブルスがヘマをしてジェリーをペチャンコにしてしまう。ニブルスは独断で「授業終了」させ逃げ出すがジェリーにすぐ捕まってしまい、自ら「DUNCE(劣等生)」と書かれた三角帽を被る。

そんなニブルスに次の課題が出題される。「ネコのひげを抜いてくる」というものだ。まずジェリーは手本としてトムに気がつかれないように首尾よくひげを抜き取るが、ニブルスはトムの体ごとひげを持ってきてしまう。挙句、目を覚ましたトムに追い回されて自分だけで壁の穴に逃げ込み、外に置き去りにされたジェリーはトムにボコボコにされる。

その次の課題は「ネコに気付かれないようにチーズを盗み出す」。ここでもジェリーは抜き足差し足で眠るトムを(一度起こしかけたが)やり過ごしチーズを盗み出す模範解答を見せる。一方、ニブルスは眠るトムを起こし、寝ぼけたままの彼にチーズを取るよう頼んだ。結果、ニブルスはジェリーが得たのよりもはるかに大きなチーズを手に入れた。

そして最終課題は「ネコに鈴をつけてこい」というもの。手本を示すジェリーは眠るトムの首に鈴を付けにいくが、実は寝たフリをしていただけのトムにコテンパンにされ、命からがら帰ってくる。一方、ニブルスはプレゼント用にラッピングされた鈴入りの箱をトムにプレゼントする。中から出てきた鈴を、トムは大喜びで自ら首に掛けた。

実績豊富な自分よりも手柄を上げ続ける新米ネズミの姿に悔しがるジェリーは、「教師なんてやってられるか」とばかりに証書をゴミ置き場に投げ捨てた。

その後「ネコとネズミは友達でなければならない」と教え込むのは新たな教師として赴任したニブルス。そして机には教師資格を自ら放棄し「劣等生」に格下げされたジェリーと首に鈴を掛けたトム。不機嫌な様子でニブルスの教育に抗うジェリーに反し、大いに賛成するトムはキスをするのであった。

登場キャラクター

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トム
眠っていたところをジェリーによる課題の題材にされ、ひげを抜かれたり鈴をつけられそうになったりしたが、制裁する。一方でニブルスに対してはかなり友好的に接していた。最後はニブルスが開き直した学校の生徒になっている。
今作では逃げるジェリーをすぐに捕まえて、反撃の余地も与えずに叩きのめすなど、他の作品と比較してもかなり強い描写が多い。
ジェリー
マウス教授よりネコ対策教師としての資質を認められ、ネズミの学校を開講する。ニブルスを「劣等生」と見なし3つの課題を与え、手本を見せようとするが、「眠らせたままチーズを取ってくる」課題でトムを起こしかけたり「首に鈴をつける」課題で騙し討ちされて逆に自分が鈴のロープで縛られる失態を犯す。その上ニブルスが自身のやり方に従わずに高い成果を上げるためヤケを起こし教師資格を放棄してしまう。その結果新しく教師となったニブルスから「劣等生」のレッテルを貼られてしまった。
ニブルス
ジェリーによるネズミの学校の生徒。当初は問題児とされていたが、トムに警戒されにくい純粋かつ無邪気な性格が功を奏し課題ではジェリーの模範以上に大きな成果を上げる。ラストではジェリーに代わって教師を務めることとなり、ネコとネズミの助け合いを説いていた。

声の出演

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日本語吹き替え。TBS版/ソフト版

備考

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  • 作中でジェリー・ニブルスが被っていた三角帽は「Dunce cap」といい、昔の米国で問題のある生徒に罰として被せたもので、「DUNCE」には「劣等生」の意味がある(字幕では「落ちこぼれ」または「バカ」、吹替では「悪い子」と訳される)。
  • 1948年に製作された「やんちゃな生徒」のリメイクとも言える作品だが、あちらではトムが別の子猫にネズミの捕まえ方を教えようとしていた。
  • トムの首に鈴をつける場面は、イソップ寓話のひとつ「ネズミの相談」に由来するものと思われる。猫を恐れるネズミたちが「猫の首に鈴をつければ居場所がわかって逃げやすい」と思いつくが、いざ実行する段になって、誰も役を引き受けない。

関連項目

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