ノート:ミルフィーユ
ここは記事「ミルフィーユ」の改善を目的とした議論用ノートページです。 |
話題
[編集]保護されてしまったようで残念です。日本語でミルフィーユという言葉が使われる状況を考えたとき、洋菓子のミルフィーユをさすことがほとんどではないでしょうか?したがって私は「ミルフィーユ」を菓子の説明に、そして成人向け漫画家のミルフィーユについては「ミルフィーユ (漫画家)」としたほうが適切ではないかと考えたのですが。とりあえず該当の差し戻しを行った方の論拠を伺いたいです。―霧木諒二 2005年7月9日 (土) 08:22 (UTC)
両方の意味を持つ場合曖昧を作って分けた方が中立でいいのでは 203.136.160.65 --以上の署名のないコメントは、203.136.160.65(会話/Whois)さんが 2005年7月10日(日)08:25 に投稿したものです。
使用頻度に大きな差がある場合には、曖昧さ回避として併記することが帰って中立的でない場合もあるということです。yhr 2005年7月10日 (日) 10:43 (UTC)
- yhrさんの意見に同意します。ミルフィーユという単語の使用状況に鑑みて、対等に分割表記することは却ってよくないと思います。―霧木諒二 2005年7月13日 (水) 16:55 (UTC)
自由民主党を検索した時と同じような結果にするには? 末野宏和 --以上の署名のないコメントは、ヒロリン(会話・投稿記録)さんが 2005年7月14日(木)12:48(UTC) に投稿したものです(Kitimi(会話)による付記)。
自由民主党と検索すると自由民主党(日本)とでますが自由民主党の曖昧もあると表示されるように同じようにミルフィーユと検索するとミルフィーユ(菓子)が一番にでミルフィーユの曖昧があるとするのは 末野宏和 --以上の署名のないコメントは、ヒロリン(会話・投稿記録)さんが 2005年7月14日(木)12:57(UTC) に投稿したものです(Kitimi(会話)による付記)。
- 「ミルフィーユ」は菓子だけでいいでしょう。少なくとも山手線形式にすればいいだけで曖昧さ回避は必要ないかと思います。tanuki_Z(sysopは偉くない) 2005年7月15日 (金) 00:24 (UTC)
漫画家は認められないのね、どうして? 末野宏和 --以上の署名のないコメントは、ヒロリン(会話・投稿記録)さんが 2005年7月15日(金)14:16(UTC) に投稿したものです(Kitimi(会話)による付記)。
漫画家の記事自体はいいのでは?。でも記事名はミルフィーユ (漫画家)のほうがいい どじっこめろーね (Talk/Cont/Old Name) 2005年7月15日 (金) 15:07 (UTC)
ミルフィーユは正確に言うとミルフィルと言うそうですでフランス語だとミルフィーユとミルフィルでは全然違う意味だと言うことも。 末野宏和 2005年7月16日 (土) 06:20 (UTC)
- 日本語話者にとって一般的な名称である「ミルフィーユ」で項目を立てたうえで、その中で解説するのがよいと思います。yhr 2005年7月16日 (土) 06:42 (UTC)
でも間違ったものは正さなければそれが百科事典だと思います。末野宏和 2005年7月16日 (土) 10:09 (UTC)
日本語であのお菓子が「ミルフィーユ」と呼ばれている事は事実であり、ある意味では正しいと言えます。ただ原義と違うというだけでは「間違い」とは言えないと思います。本来のミルフィーユ(あるいはミルフィル)とは違うというのであれば、ミルフィーユの項目内で充分に触れる事で、「是正」される事になると思います。シュークリームのように。220.220.126.172 2005年7月16日 (土) 10:25 (UTC)
- ミルフィーユは本文にもあるとおり、フランス語でもmillefeuille(ミルフィーユ。個人的には「ミルフイユ」の方が原語に近い気がしますが)で何の問題もありません。末野宏和さんの言う「ミルフィル」というのは何のことでしょう?綴りを示すなり、伝聞の根拠を示すなりしていただけないでしょうか。 Sumaru 2005年7月16日 (土) 12:12 (UTC)
話に途中で入って失礼致します。以前より、末野宏和さんは、別記事での編集態度の問題により、Wikipedia:投稿ブロック依頼/利用者:ヒロリン 他関係IPやWikipedia:コメント依頼/ヒロリンで議論が行われています。意見などがありましたら、そちらでも行った方が良いと思います。--Taisyo 2005年7月16日 (土) 12:08 (UTC)
millefeuilleはどうしてもミルフィーユと読めないけどミルフィルなら読めるんですが、leて「ゆ」と読むのね 末野宏和 2005年7月16日 (土) 14:47 (UTC)
- 個人的な思い込みだったんですね…。フランス語の場合、-il(または-ille)を「イユ」と読むのです(マルセイユ、ヴェルサイユなどは日本でも有名です)。ミル mille やヴィル ville は数少ない例外です。以上、補足的に。Sumaru 2005年7月17日 (日) 01:14 (UTC)
お菓子のミルフィーユの内容について。もっと加筆の必要があるのではと思いました。まず、写真が有れば良いかなと。また、フランスでいつ頃、出来たお菓子なのか。店が分かるなら店も。日本で初めて出したのはと色々余地はあると思います。本来は、そちらの議論を行うべきですよね。--Taisyo 2005年7月17日 (日) 02:10 (UTC)
それならお菓子の場合ミルフィーユよりはミルフィルの方が正しいのかも。 末野宏和 2005年7月17日 (日) 04:32 (UTC)
- 何が「それなら」なのかさっぱり理解できません。例外のことを言っているのでしたら全くの的外れです。例外的な読みをする単語は決まっており、milfeuilleを「ミルフィル」と読むことはありえません。私はTaisyoさんのご意見に賛成でして、これ以上こんな無根拠な話題を続行するべきではないと考えます。フランス語の読みを御存知でないらしい末野宏和 さんが millefeuille を何と読もうとあなたの勝手ですが、記事に含めるというのであれば、「ミルフィル」と読んでいる仏和辞典の類を探してきてからになさって下さい(いうまでもないですが、私の手許の仏和辞典は「ミルフィル」などとは読んでいません)。 Sumaru 2005年7月17日 (日) 05:54 (UTC)
- 仏語がmillefeuilleでその読みがどうなのかというのはこの場合どうでもよいことです。日本語でこのお菓子をどのように呼んでいるのかがまずは重要です。日本語で「ミルフィーユ」と呼ぶのならばそれが記事名です。その上で、仏語のmillefeuilleはどう発音したらよいのかを話し合わなければなりません。まったくもって的外れ。たね 2005年7月17日 (日) 06:07 (UTC)
- コメント。各用語で検索を掛けてみましたが、「ミルフィーユはフランス語ではミルフイユが近い」程度が妥当だと思います。「ミルフィル」は項目としては不適当だと思います。
- 日本語ではロールス・ロイスと良く呼ばれていますけど、イギリスなどでは「ロールズ・ロイス」と呼ばれているようです。しかし、日本語でよく使われている方を優先しております。よって「ミルフィーユ」が項目名として妥当で、「ミルフィユ」は補足説明は有って良い、「ミルフィル」は記載しない方が適当だと思います。--Taisyo 2005年7月17日 (日) 11:05 (UTC) 修正--Taisyo 2005年7月17日 (日) 11:08 (UTC)
末野宏和さんに、質問なのですが203.136.160.65、133.205.50.195、60.237.93.244、60.237.92.8は末野宏和さんでしょうか。確認したいと思います。--Taisyo 2005年7月17日 (日) 12:05 (UTC)
- 何故以上の事をお尋ねしたかと申し上げますと、以上の事が解決しない限り、この記事の編集再開はあり得ないからです。末野宏和さんは、「でも間違ったものは正さなければそれが百科事典だと思います」と言っておいて、多重ハンドルでこの記事の編集を中断させ、「ミルフィーユは正確に言うとミルフィルと言うそうです」と、勘違いはある程度許せるにしても、違う証拠が出ても、持論を取り下げない、謝罪もない状態です。本当に百科事典の編集に本気で取り組んでいるのであれば、この様な態度にはならないはずです。ヒロリンさん。早いうちに、先の質問に返答して頂き、現在の持論を取り下げて、編集を再開できるようにして下さい。--Taisyo 2005年7月18日 (月) 10:36 (UTC)
ミルフィルの検索結果で最初のページに書いてありました。 末野宏和 2005年7月24日 (日) 07:29 (UTC)
はてなダイアリーにはミルフィユと書いてあるしどっちが正しいやら。 末野宏和 2005年7月24日 (日) 07:42 (UTC)
- 発言を移動させて頂きました。何処の検索エンジンで検索したのか書いて頂きたかったです。万が一、私が使ったサイトで引っかからなかった場合、誤解がさらに大きくなります。しかし、今回の場合、私のグーグル検索のリンクがあるのですが、そこの検索結果でも出てきているので、確認出来ました。そこで「千枚の紙」とでていました。よって、紙のフランス語読み及びスペルなどを調べてみたいと思います。当面時間がかかりそうですので、その件、理解ください。ただ、ミルフィルのヒット数が58件と少ないので、事実と確認出来ても、別説に入れる程度になりそうです(他はそれ以上のヒットがありますので)。そこまでにしかならないのも付け加えます。ヒロリンさんには、残りの質問も答えて下さい。--Taisyo 2005年7月24日 (日) 21:51 (UTC)
千枚の紙 の検索結果のうち 日本語のページ 約 70 件と出ました。余り多数は引っかかっていないようです。よって「千枚の紙」の意味はミルフィーユにないのではと思います。以前、Sumaruさんの話された「「ル」と読むのは限定されている」話もありますので、「ミルフィル」は本文中に入れない事で良いでしょうか。了解して頂かないと、編集再開出来ません。さらにこだわるのであれば、話し合いの打ち切り及び、その後ヒロリンさんのブロックになる事を了解下さい。--Taisyo 2005年7月27日 (水) 21:40 (UTC)
- 横から失礼いたします。feuilleの原義は「葉」です。ただ、日本語でも紙の数え方に「1葉、2葉」という数え方があるように、フランス語でも薄いシート状のものをfeuilleと表現することがあるだけです。ですので、この場合、「葉」でも「紙」でも間違いではありません。個人的には、訳語上のより本質的な問題は「本当に『千枚の葉』『千枚の紙』と訳してよいのか」という点にあるように思われます(「千枚の葉」をフランス語に直訳すればmille feuillesになると思うのですが)。
- それと関連して、私が調べた範囲内でミルフィーユの語源について下に「ミルフィーユの語源」という見出しで載せておきます。何らかの参考になれば幸いです。ちなみに、カナ表記案については、既にTaisyoさんがご提案なさっている「ミルフィーユ」が見出し、「ミルフイユ」を記事中に併記、「ミルフィル」は扱わないという案に私は全面的に賛成です。Sumaru 2005年7月28日 (木) 08:58 (UTC)
- Sumaruさん。有り難う御座います。私のやりたい事を全てやっていただきました。フランス語に強くないので、本当に助かります。先の調査結果を代替記事に入れてないようですが、良い様に文章を直して反映したいですね。それらの事を末野宏和さんに納得して頂く形で、纏めたいですね。7月中に対話が成立しない時は、ブロック依頼を行いたいとおもいます。--Taisyo 2005年7月28日 (木) 12:49 (UTC)
(戻します)編集合戦を引き起こした、末野宏和さんはブロックされ、編集合戦も落ち着いたので、ブロック解除の依頼を行います。下記の調査の文章を旨くまとめて貰えたらと思います。--Taisyo 2005年8月24日 (水) 11:47 (UTC)
- お手数をおかけしております。日本での登場など具体的に調べきれていない部分がまだまだ多いのですが、ご助力を得てまとめていければと思っています。ただ場合によってはパイや「パイ生地」にも加筆が必要となるかもしれず、調べるほどに奧が深く、実は手に余る巨木だったようにも思え、少しばかり怖じけております。--Tukasa ryo 2005年8月25日 (木) 15:52 (UTC)
代替記事案
[編集]以下に、代替記事を用意します。--Taisyo 2005年7月18日 (月) 02:15 (UTC)
- 簡単にまとめてみました、ご検討をよろしくお願いいたします。--Tukasa ryo 2005年9月5日 (月) 06:27 (UTC)
- 本当に有り難う御座います。殆ど書けなくて申し訳ないぐらいです。以前のと比べて非常に良いです。これで、保護解除の御願いに行ってよろしいでしょうか。--Taisyo 2005年9月5日 (月) 11:13 (UTC)
- 多少の加筆修正をいたしました。ご意見をいただいた上で、保護解除の件お手数をおかけしますがどうぞよろしくお願いします。--Tukasa ryo 2005年9月8日 (木) 15:17 (UTC)
- 先ほど、正式に依頼してきました。管理者の判定を待ちたいと思います。--Taisyo 2005年9月8日 (木) 15:34 (UTC)
- 多少の加筆修正をいたしました。ご意見をいただいた上で、保護解除の件お手数をおかけしますがどうぞよろしくお願いします。--Tukasa ryo 2005年9月8日 (木) 15:17 (UTC)
- 本当に有り難う御座います。殆ど書けなくて申し訳ないぐらいです。以前のと比べて非常に良いです。これで、保護解除の御願いに行ってよろしいでしょうか。--Taisyo 2005年9月5日 (月) 11:13 (UTC)
代替記事を本文に移動いたしました。--Tukasa ryo 2005年9月20日 (火) 01:10 (UTC)
歴史のある菓子であり形状や製法も様々なものがあるが、現代では3枚のフイユタージュ(パート・フイユテとも言う、日本では通称パイ生地)にクリームをはさみ、表面に粉糖がまぶされたもの、あるいはフォンダンがけされているものが基本とされている。
一般的な種類
- ミルフイユ・ロンmille-feuille rond
- 丸い形状のミルフイユ、側面にはカスタードクリームを塗り刻んだフイユタージュをまぶし、上面に粉糖をまぶしたもの。
- ミルフイユ・グラッセmille-feuille glacé
- フォンダンがけにしたミルフイユ、チョコレートで矢羽模様などを描き飾りとしているもの。
- ミルフイユ・ブランmille-feuille blanc
- 3枚のフイユタージュ生地を用いるかわりに、中央の1枚をスポンジケーキ(ビスキュイあるいはジュノワーズ)におきかえたもの。
- ミルフイユ・オー・フレーズmille-feuille aux fraises
- 苺のミルフイユ、ナポレオン・パイとも言われる。クリームだけでなく苺もはさみこんだもので、冷やして供される。
ミルフイユに用いられるクリームとしてはカスタードクリームがよく知られているが、生クリームやバタークリームなども広く用いられている。またクリーム以外にも、アプリコットジャムやリンゴのコンポートなどが使われる場合もある。
由来と歴史
フランス語で「mille」(ミル)は「千」、「feuille」(フイユ)は「葉」を意味しており、一般的にmille-feuilleは「千枚の葉」という意味だと理解されている。
ミルフイユに用いるフイユタージュは、四角く広げた小麦粉生地に平らにしたバターをのせ、何回も折りたたんで作るもので、折りたたむ行程を重ねるほど層が増し、パリパリとした食感になっていく。行程を5回くり返し729層となったものや、6回くり返し2187層になったものが主に用いられており、その層になった生地を何枚か重ね合わせて、さらに沢山の層をなしているという状態を「千」で表現し、また層になったフイユタージュの落ち葉をイメージさせるような独特の焼き上りを「葉」として表現し、mille-feuilleという合成語として文学的に言い表したものが名前となったとも考えられている。
偉大なる古典と言われるほど歴史のある菓子であり、1807年にはフランスの『食通年鑑』(Almanach des Gourmands)の食味鑑定委員会がミルフイユを鑑定している。創造者は同時代の著名な菓子職人であり料理人であったアントナン・カレーム(Antonin Carême)だとも言われており、フランスのルージェ(Rouget)が得意としていたとも伝えられている。
ただ、当時はジャムなどが主に用いられていたようで、カスタードクリームも現代のものとは異なる製法であったと考えられている。また、ミルフイユなどで上面にかけられているフォンダンは1822年頃になって用いられはじめたもので、今日に至るまで職人が様々に工夫をこらし続けている菓子でもある。
日本での広まり
近年日本ではこの菓子の名称が「ミルフィーユ」として広まり定着している感もあるが、これはフランス語では「千人の娘」を意味する発音となる。「ミルフイユ」の方が本来の「千枚の葉」を意味する発音に近い。
幕末から明治にかけて、フランス人のサミュエル・ペールが横浜で洋菓子店を営んでおり、ミルフイユが日本に伝わったのはその当時ではないかと考えられている。1870年明治3年、御所の饗宴用フランス菓子御用として出仕し、サミュエル・ペールの元で在官のままフランス菓子製造技術を学んだ村上光保が、1874年明治7年にフランス菓子の製造と仕出しを行う村上開新堂を開業しており、同店では明治の後期にフランスの製法を研究し「ミルフェ」という商品名で販売も行っていた。
千葉県とミルフィーユ
ミルフイユが「千枚の葉」を意味する事から、千葉県では「千葉ミルフィーユ」と言うお菓子が作られたり、施設に「ミルフィーユ」と名付けるなど、県名との類似を利用し地域振興につなげようとする試みもなされている。
参考文献
- プロスペル・モンタニェ著『ラルース料理百科事典 4』三洋出版貿易
- W・J・ファンス編 辻静雄訳『現代洋菓子全書』三洋出版貿易
- イヴ・チュリエ著 千石玲子、千石禎子訳『フランス菓子百科 1』白水社
- 池田文痴菴編著『日本洋菓子史 』日本洋菓子協会
- 静雄著『フランス料理を築いた人びと』鎌倉書房 ISBN 4-308-00107-2
- 吉田菊次郎著『洋菓子事典』主婦の友社 ISBN 4-07-933424-9
- 吉田菊次郎著『洋菓子の世界史』製菓実験社
- ニナ・バルビエ、エマニュエル・ペレ共著 北代美和子訳『名前が語る お菓子の歴史』 白水社 ISBN 4-560-03991-7
- ここから下は代替記事ではありません --以上の署名のないコメントは、Sumaru(会話・投稿記録)さんが 2005年7月28日(木)09:54(UTC) に投稿したものです(Kitimi(会話)による付記)。
ミルフィーユの語源について
[編集]調べるのに使ったのはいわゆる『19世紀ラルース』(Pierre Larousse, Grand dictionnaire universel du XIXe siècle, Paris, 1866-1879)と現代のラルース百科事典(Grand dictionnaire encyclopédique Larousse, Paris;Librairie Larousse, 1982-1985)、それから日仏料理協会『フランス 食の事典』白水社 です(最後のものがダントツに役立ちました。手際よく紹介されている分、著作権に注意しつつ要約するのに手こずりましたが)。
- millefeuille(mille-feuille)はラテン語のmillefolium、古フランス語のmilfuelに由来し、本来の意味は植物の名前(陸上の場合、セイヨウノコギリソウAchillea millefolium。海藻の場合、キツネノオ Myriophyllum verticillatum/訳語はロベール仏和大辞典によります。また、『19世紀ラルース』にはもっと多くの植物名がありますが本筋と関係ないので割愛)。
- 植物名(ノコギリソウの方)の由来はその形状(葉の多さと、それぞれの葉に複数の切れ込みがあること)による。
- 『食の事典』459ページ。ここではmillefeuilleが「千枚の葉」と訳されています。
- 折りパイ生地をフイユタージュfeuilletageという。これは18世紀末に作られた言葉で、語源をさかのぼるとfeuilleに行き着く。普通のフイユタージュは729層になる。このため、折りパイ生地を使ったお菓子がミルフイユと呼ばれる。
- 『食の事典』98ページ。ここでは、milleとfeuilleをバラバラに訳し、「千枚の葉」などとはつなげていません。
- ミルフイユは19世紀末に発明された。カナで「ミルフィーユ」と表記されるのは、日本でミスプリントされたものが広がったためと推測される。
- 『食の事典』668ページ。なお、「推測」は私がしているのではなく、この本に「おそらく~」という形で書かれているものです。ここでもmilleとfeuilleがバラバラに訳され、「千枚の葉」などとはつなげていません。
- なお19世紀末に発明、というのは『19世紀ラルース』には植物の話しか載っていないことでも間接的に裏付けられるように思います。
調べたのは以上です。これでは、結局のところ、植物名がお菓子の名前に転用された直接の理由があまりはっきりと示されていません。常識的に考えれば、フイユタージュの層の多さを植物名に引っ掛けて名づけられたのだろうと推測できますが、憶測を本文に書くわくにもいかないので、どなたかその辺を調べていただければ、と思います。
それから文案の訳語の部分ですが、「milleは『千』、feuilleは『葉』の意味であるため、『千枚の葉』と理解されることも多い」というくらいにしておく方が無難なように思われます。
それから言うまでもありませんが『フランス 食の事典』には、「ミルフィル」という表記はでてきません。Sumaru 2005年7月28日 (木) 09:07 (UTC)
- mille-feuilleと記述ある場合はミル=フイユまたはミル・フイユと訳し、Millefeuillesはミルフイユと訳されている場合があるようです。社団法人日本洋菓子協会連合会のページでもミル・フイユは千枚の葉と紹介されているようです。
- また、吉田菊次郎著1986年『洋菓子の世界史』215ページによると、バターと小麦粉の層状になる様が、散りゆく落ち葉が重なったような状態になる事から、ミルイフイユ(Millefeuilles)と名付けられたと記述があります。また同書、216ページには、1807年にフランスの『食通年鑑』(Almanach des Gourmands)の食味鑑定委員会がミルフイユを鑑定し、「それをたとえるなら、幾重にも重ねられた葉のようだ」と評決があったともありますので、そうした点もミルフイユ(Millefeuilles)=千枚の葉とされている由来に関わりがあるのかもしれません。
- 現在何冊かの洋菓子事典等をあたっておりますが、ミル・フイユまたはミルフイユとした紹介が最も多く思われ、日本において菓子の正式名称としては「ミル・フイユまたはミルフイユ」であり、音としてよりやわらかなイメージのあるミルフィーユは一般向けの「商品名」として定着したという事なのかもしれません。--Tukasa ryo 2005年7月28日 (木) 14:15 (UTC)
- すごいですね。ただ、リンクを貼ってくださっている社団法人日本洋菓子協会連合会のページでは「千」と「葉」を分けて訳して、「千枚の葉」とはしていないようですが。
- それより気になったのはTukasa ryoさんがmillefeuillesと綴っておられることなんですが、これは当初は s をつける形で表記されていたということなのでしょうか?(残念ながら『洋菓子の世界史』は地元の図書館などにもないので自分では確認できないのですが) 示してくださっている語源からするとそうだとしても何の不自然もありませんが、だとすると、それが植物名と混同されるうちに s が落ちたということなのでしょうか…?Sumaru 2005年7月30日 (土) 01:07 (UTC)
- Sumaru氏、足りない記述をしてしまった事お詫びいたします。申し訳ありませんでした。mille-feuilleが本来の綴りです。お調べ頂いたようにfeuilletage(フイユタージュ)別名pâte feuilletè(パート・フイユテ)は、折りたたむ行程を5回くり返す事で729層の重なりを持ちます。落ち葉をイメージさせるようなパリパリとした独特の焼き上がりとなるその生地を、更に重ね合わせて沢山の層をなしているという状態を「千」と「葉」mille-feuilleという合成語を用いて文学的に言い表したものという解釈らしく、何か特定の植物の名前が由来では無いように思います。 そしてmille-feuille=千枚の葉とする理解は菓子職人の方々もお持ちのようで、菓子名をMillefeuillesと綴られる方も中にはいらっしゃるという事なのです。
- 邦題『名前が語るお菓子の歴史』という白水社の書籍に合成語である旨の記述がありますが、あるいは1997年に発行された原書版『Petit Traitè D'ethno-Pâtisserie』では若干印象の異なる記述であるかもしれず、もしお手に入るようであればSumaru氏にご確認いただければ大変ありがたく、また心強く思います。
- フランス語を全く解さない私が関われる記事ではないとは思いますが、Taisyo氏をはじめとする皆さまの真摯な取り組みに触発され多少なりともと思い調べはじめたところ、歴史や経緯そして関わりのある人物など実に興味深いものばかりで、楽しく学ばせていただいております。浅慮な記述をしてしまう事もあろうかと思いますが、どうかご指摘ご教授をよろしくお願いいたします。--Tukasa ryo 2005年7月31日 (日) 12:18 (UTC)
代替記事案を移動
[編集]保護解除への働きかけをしていただき、ありがとうございました。取り敢えず移動させていただきました。Taisyo氏やSumaru氏、霧木氏をはじめとする皆さまの真摯な取り組みあっての事だと思います。菓子とはほとんど無縁ではありましたが、これを機会に今後も楽しく学ばせていただきたいと思っています。本当にありがとうございました。--Tukasa ryo 2005年9月20日 (火) 01:10 (UTC)