ノート:類 (アクセント)
アクセント類?
[編集]むしろ「アクセントの型」と言いますか? 確かに「二音節第一類」とかっていいますけど。--КОЛЯ 会話 2009年12月7日 (月) 08:19 (UTC)
- 正直私もきちんとした名称がよく分からずに書きました。したがって記事名は暫定的なものです。「語類」「語群」などとも言うようですが、アクセントについての記事だということが少し分かりにくいかと思って避けました。--Henlly 2009年12月7日 (月) 09:48 (UTC)
- ちょっと調べてみましたら、「アクセントの型」だと、「低高高」とか「低高低」あるいは「平板型」「中高型」とかのパターンそのものを指すみたいで、「型の種類」とかいうふうに言わないと紛らわしいかもしれません。『国語学大辞典』では「各言語体系で同一の型に発音される語を一類にまとめるアクセント語類を考えることが便利である。語類の考えは、金田一春彦が二音節名詞を五つの類に分けたのに始まり、以後、各音節数の各品詞に及んでおり、……」(7頁。金田一春彦執筆。太字は原文ゴシック)とありますので記事名「アクセント語類」ではいかがでしょうか。あるいは記事名を決定するのが難しければ独立記事にせずアクセントに併合してしまうとか。
- なお執筆に当たって、参考にしたものがあるでしょう。参考文献の明示をお願いします。--КОЛЯ 会話 2009年12月7日 (月) 10:29 (UTC)
参考文献を追加しました。記事名についてですが、「語類」か「アクセント語類」が良いのではないかと思います。他の方の意見も聞きたいのでしばらく待ちたいと思います。--Henlly 2009年12月8日 (火) 10:03 (UTC)
- 「アクセント語類」に改名しました。--Henlly 2010年1月4日 (月) 07:59 (UTC)
立項お疲れさまです。記事名について、一旦移動された後で言うのも申し訳ないのですが、、「類 (アクセント)」ではいかがでしょうか?できれば具体的に出典を示すべきですが、今まで見た方言学の文献では「類」が大部分で「語類」が少しあり、「アクセント語類」はあまり見かけなかったというように記憶しております。Enirac Sum 2010年2月20日 (土) 13:45 (UTC)
- 私があまり調べもせずに記事を書いてしまったのがいけませんでした。おっしゃるように「アクセント語類」というのはほとんど見かけません。ネット上では高山倫明「書紀歌謡二音節名詞の表記について:アクセント語類との関連をめぐって」で「アクセント語類」が使われているのを見つけたくらいです。「語類」については、使われている例が少ないとは言えないと思いますが、「類」も多くありますね。『金田一春彦著作集第七巻』p.70の冒頭に「[二十一]アクセントの語類」という見出しがあり、その後「…今、現在諸方言で、同じ型に属している語を同じ「類」の語と呼び…」、p.81に「単語をこのような語類に分け、それを番号で呼ぶことは、筆者(金田一春彦)が「現代諸方言の比較から観た平安朝アクセント―特に二音節名詞に就て」で二拍名詞を五類に分けたのにはじまる」とあります。また、山口幸洋『日本語東京式アクセント』にも「語類」はかなり多く出てきています。いずれにしろ「アクセント語類」という記事名は変えないといけないと思っています。Henlly2010年2月20日 (土) 14:33 (UTC)
- 私もあまり詳しいわけではないので、「アクセント語類」に特にこだわりません。お詳しい方にお任せします。--КОЛЯ 会話 2010年2月21日 (日) 05:52 (UTC)
私も改めて書籍にあたってみました。「第一類」や「第2類」のように助数詞的な用法でしか出てこないものが意外と多く、記事名の参考になりそうな例はまだあまり多く見つけていません。まず、金田一春彦 『金田一春彦著作集第七巻』 玉川大学出版部、2005年。からHenllyさんが挙げられたもの以外の用例を挙げます。
- p.82…「[二十二]語類から語群へ」「つまりこれは本来同じ類に属すとすべきものであった。」「今、このように、品詞はちがいながら同じ類に属すべきものを一つ一つまとめると、」
- p.84…「筆者の「類」はこの文法的職能のちがうものをも」「[二十三]語類・語群の意味するもの」「同じ類に属する語は」
- p.85…「同一の類に属している語は」「右の表の各類の語は」「前々項にあげた一つ一つの類のもとに集まっている語彙は」「類と類、群と群とは、ただアクセントだけで対立している」「これらの語類・語群は」
- p.86…「[二十一]の[付表8]にあげた各類の語彙は」
- p.88…「今この考えを、語類の別、語群の別にあてはめると」
- p.283…「[七十]同じ旋律をもつ同類の語」
- p.284…「[七十一]旋律のちがう同類の語」「あるいは[二十一]の[付表8]における同一の類の語であるという場合である」
- p.287…「[七十二]音譜と語類との関係」「しばしば同じ語、または同じ類の語に」
- p.336…「どの語類とどの語類が同じアクセントになっているか」
- p.341…「どの語類とどの語類とが同型語であるかということをもとにした方言の分類」
- p.579…「語彙の条に掲げた単語は同じ類に属する多数の語彙を代表しているはずである」「同じ類に属し、かつ適当と見られる他の語で代えた場合がある」「あるいは同一類と目される他の語彙を選んで代えた場合がある」
また、同八巻の用例としては以下のようなものがありました。
- p.516…「第十二章 語類別に眺めたアクセントの地方的相違」「同一類に属する語彙は、同一地方では、通例同一のアクセントで発音されることを示すものである。」「例えば、「春」と「秋」とは、第五類という同一類に入っているゆえ」「同類の語は、そのころ同一のアクセントをもっていた」「各類の語がそれぞれの型に分属していた」
- p.517…「語類」(表の見出し)
- p.518…「この類の語は、各地を通じ、比較的アクセントのちがいの少い語類である」
- p.520…「この類の語は」
- p.521…「この類の語も」「この類の語の半数が」
- p.522…「この類の語は」
該当例がありそうな部分を探しただけで全ての頁を読んだわけではなく見落としも多いでしょうが、金田一春彦は「語類」と「類」の両方を使っているようです。使い分けはあまりはっきりしません。
次に、徳川宗賢「"日本諸方言アクセントの系譜"試論-「類の統合」と「地理的分布」から見る-」『日本の言語学 第6巻 方言』 柴田武・加藤正信編、1978年、543-570頁。からの用例の一部を挙げます。
- p.543…「アクセントの系譜再構にあたって、ヒトの血縁をたどるとき利用される血液型の問題に比すべきは、「類の統合」に関する原則と考えられる。」
- p.544…「(2)現代日本語諸方言の二音節名詞のアクセント(以下アクセントと言う)はすべて五つの類を区別するアクセントから変化したものと考える。」「(3)「類の統合」の原則」「(a)アクセントの五つの類の区別(1/2/3/4/5のように、四つの壁によって示す)は、時代とともに統合する方向にあり、いったん分離した類の区別が、再びもとの区別を復原して分離することはなかったと考える。」
これ以降も用例は数多く出てきますが、全て「類」なので省略します。
まだ具体的に調べられたのはごく一部ですが、КОЛЯさんの示された用例での「アクセント語類」は、一つの用語としてどれだけ熟しているのか(「アクセント」と「語類」を臨時に並べただけではないのか)がやや疑問です。直後には「語類」の用例もありますし、「アクセント語類」を記事名に採用する根拠としてはちょっと弱いのではないでしょうか。ただ、記事名を変えるとしても「語類」にするか「類」にするかは難しいところです。「語類」なら曖昧さ回避は多分不要でしょうが、「類」の場合は「類 (アクセント)」のような曖昧さ回避が要るでしょう。利点は「型」「類」「群」と用語を一文字で揃えられることでしょうか。私はどちらでも構いません。Enirac Sum 2010年4月29日 (木) 12:34 (UTC)
- この記事へのリンクが多くなってきたので早く記事名を変えたいと思っているのですが、私の手元には記事名を決める確固とした根拠となる文献はありません。各文献では「類」も「語類」も使われているようですが、私が上で挙げた「…今、現在諸方言で、同じ型に属している語を同じ「類」の語と呼び…」という文から、金田一氏の最初の命名は「類」だったのではないかと思います。だとしたら「類 (アクセント)」が適当ですね。そのほかEnirac Sumさんの挙げられた例の中で 「同じ類の語」とか「類の統合」があり、「類」で用語として固まっている、という印象を持ちます。それに「第三類」とは言っても「第三語類」とは言いませんし。もし「語類」を記事名とすると序数詞的な形では「第三類」と「語」が抜ける形になりますが、「類」ならそのままですっきりします。私はだんだん「類」の方に傾いてきております。--Henlly2010年5月19日 (水) 15:21 (UTC)
「類 (アクセント)」への改名提案のテンプレートを置きました。類か語類かは悩みましたが、上の5月19日の書き込みにあるような理由で、類にしようと思います。記事の冒頭は「類または語類とは…」と「語類」も並べる形にしようと思います。--Henlly2010年9月25日 (土) 04:56 (UTC)
- 「類 (アクセント)」に改名しました。--Henlly2010年10月3日 (日) 08:33 (UTC)