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ハイイヌガヤ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ハイイヌガヤ
福島県会津地方、2009年5月
保全状況評価[1]
LOWER RISK - Least Concern
(IUCN Red List Ver.2.3 (1994))
分類
: 植物界 Plantae
: 裸子植物門 Gymnospermae
: マツ綱 Coniferopsida
: マツ目 Coniferae
: イチイ科 Taxaceae [2]
: イヌガヤ属 Cephalotaxus
: イヌガヤ Cephalotaxus harringtonia
変種 : ハイイヌガヤ var. nana
学名
Cephalotaxus harringtonia (Knight ex J.Forbes) K.Koch var. nana (Nakai) Rehder[3]
和名
ハイイヌガヤ(這犬榧)、アイヅイヌガヤ、アイズイヌガヤ、エゾイヌガヤ

ハイイヌガヤ(這犬榧、学名Cephalotaxus harringtonia var. nana)は、イヌガヤ科イヌガヤ属常緑低木針葉樹。別名はアイヅイヌガヤアイズイヌガヤエゾイヌガヤ

特徴

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基本変種、イヌガヤ Cephalotaxus harringtonia が、北海道本州日本海側の多雪地帯に適応した変種

積雪に適応して幹の下部が地を這い、は斜上し、高さは1-2mほどになる。の形は線形で長さ25-35mm、幅2.5-3mm、表面は濃緑色で光沢を持ち、裏面は粉白色を帯び、気孔帯がある。先端は尖るが触っても痛くない。

花期は5-6月、雌雄異株雄花は黄色、雌花は緑色。種子は10月頃、外種皮が赤く熟し、食用になる。

属名の Cephalotaxus は「頭状の花をつけるTaxus(イチイ属)」[4]種小名harringtonia は人名[要出典]、変種名の nana は「小さい」[4]の意味。

分布と生育環境

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北海道西南部、本州日本海側青森県から山口県四国石鎚山に分布し、多雪地の林床に自生する。

ユキツバキヒメモチヒメアオキエゾユズリハツルシキミなどの日本海要素の常緑地這植物とともに、ブナ林などの林床にみられる。イチイ科(または、イヌガヤ科カヤ属カヤの日本海型要素の変種であるチャボガヤ Torreya nucifera var. radicans と混生することも珍しくない。

ギャラリー

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脚注

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  1. ^ Conifer Specialist Group 2000. Cephalotaxus harringtonii. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.4.
  2. ^ Ghimire, Balkrishna; Heo, Kweon (2014), “Cladistic analysis of Taxaceae s. l.”, Plant Systematics and Evolution 300 (2): 217-223 
  3. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  4. ^ a b 牧野富太郎『牧野日本植物図鑑』(改訂版)北隆館、1951年。 INDEX p.15.

参考文献

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  • 佐竹義輔他編『日本の野生植物 木本I』(1989) 平凡社
  • 福嶋司・岩瀬徹編著『図説 日本の植生』(2005) 朝倉書店