ハヴ・ギター、ウィル・トラヴェル (ジョー・ペリーのアルバム)
『ハヴ・ギター、ウィル・トラヴェル』 | ||||
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ジョー・ペリー の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 2009年 ボーンヤード・スタジオ | |||
ジャンル | ハードロック、ブルースロック | |||
時間 | ||||
レーベル | ローマン・レコード | |||
プロデュース | ジョー・ペリー | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ジョー・ペリー アルバム 年表 | ||||
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『ハヴ・ギター、ウィル・トラヴェル』(Have Guitar, Will Travel)は、アメリカ合衆国のミュージシャン、ジョー・ペリーが2009年に発表したスタジオ・アルバム。ペリーのソロ・プロジェクトとしては通算5作目のアルバムに当たる。
背景
[編集]2009年初頭、エアロスミス名義の新作のプリ・プロダクションが中止となったことがきっかけで、ペリーは新作ソロ・アルバムの制作に至った[3]。なお、ペリーは当初、エアロスミスのアルバムが完成したらジミー・ペイジ、スラッシュ、スコット・ウェイランド、リル・ウェイン、スヌープ・ドッグ等を迎えたオールスター・アルバムを制作しようとしていたが、最終的には実現しなかった[3]。
収録曲のうち4曲に参加したドイツ人ボーカリストのハーゲン・グローフは、当時は無名の新人で、ペリーの妻ビリーがYouTubeでグローフを発見し、それがきっかけとなって渡米した[4]。ペリー自身は、グローフとボーカル・パートを分け合った理由に関して「俺はいわば遅咲きのシンガーで、ここに来てやっと、自分がどんな曲で歌うのがベストなのかわかってきたから、よりスタンダードなロックンロール・ナンバーを歌ってくれる別のリード・シンガーを起用したのさ。俺は、よりブルージーでダークな曲を担当した」と語っている[5]。本作に参加したデヴィッド・ハルは、1980年代にもジョー・ペリー・プロジェクトのベーシストを務めており、また、ドラマーのベン・ティレストンは、ペリーの息子2人の所属バンド「TAB the Band」のメンバーとしても知られる[1]。
収録曲「ドゥ・ユー・ワンダー」は、妻ビリーが作詞した[4]。「ウドゥン・シップス」はレス・ポールに捧げられたインストゥルメンタルである[6]。
レコーディングはペリーの自宅スタジオ「ボーンヤード・スタジオ」で行われ、47日間で終了した[1]。日本盤CDには、ビートルズのカヴァー「レヴォリューション」と、エアロスミスの曲のリメイク「ドリーム・オン」がボーナス・トラックとして追加された[1]。
反響・評価
[編集]母国アメリカでは、Billboard 200入りを逃す結果となった[7]。日本では2010年1月4日付のオリコンチャートで190位となるが、翌週にはチャート圏外に落ちた[2]。
Stephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて5点満点中3.5点を付け「短い制作期間を反映して、ルースで気楽なロックに満ちており、過度に行儀良く洗練された2005年のアルバム『ジョー・ペリー』とは対照的である」と評している[8]。
収録曲
[編集]特記なき楽曲はジョー・ペリー作。7.はインストゥルメンタル。
- ウィーヴ・ガット・ア・ロング・ウェイ・トゥ・ゴー - "We've Got a Long Way to Go" - 4:34
- スリングショット - "Slingshot" - 4:20
- ドゥ・ユー・ワンダー - "Do You Wonder" - 5:14
- 作詞:ビリー・ペリー/作曲:ジョー・ペリー、マーティ・フレデリクセン
- サムバディズ・ゴナ・ゲット(ゼア・ヘッド・キックト・イン・トゥナイト) - "Somebody's Gonna Get (Their Head Kicked in Tonite)" - 4:10
- 作詞・作曲:ジェレミー・スペンサー
- ヘヴン・アンド・ヘル - "Heaven and Hell" - 7:18
- ノー・サプライズ - "No Surprise" - 4:53
- ウドゥン・シップス - "Wooden Ships" - 4:56
- オー・ロード(21グラムス) - "Oh Lord (21 Grams)" - 3:27
- スケアー・ザ・キャット - "Scare the Cat" - 4:46
- フリーダム - "Freedom" - 3:53
日本盤ボーナス・トラック
[編集]- レヴォリューション - "Revolution" - 4:05
- 作詞・作曲:レノン=マッカートニー
- ドリーム・オン - "Dream On" - 5:22
- 作詞・作曲:スティーヴン・タイラー
参加ミュージシャン
[編集]- ジョー・ペリー - ボーカル、ギター、シンセサイザー、パーカッション・プログラミング、サウンド・エフェクト
- ハーゲン・グローフ - ボーカル
- ウィリー・アレクサンダー - ピアノ
- ポール・サント - ハモンドオルガン、パイプオルガン、パーカッション
- デヴィッド・ハル - ベース
- ベン・ティレストン - ドラムス、パーカッション、グロッケンシュピール
- マーティ・リチャーズ - ドラムス
- スコット・ミーダー - ドラムス
- グレン・マッカーシー - サウンド・エフェクト
- ブライアン・グリーンウッド、ヴィヴィアン・ドーティ、ケリー・マクレナン、シャーロット・チポレッティ、ケリー・マッケルダフ、マイク・バーナード、フィル・デラノーチェ、ダン・クリード、パット・ダウアー、ローレン・マック、ローマン・ペリー、ハーゲン・グローフ - クワイア(on #8)
脚注
[編集]- ^ a b c d “Joe Perry: Japanese Edition of 'Have Guitar, Will Travel' To Include Bonus Tracks”. Blabbermouth.net (2009年11月17日). 2020年7月15日閲覧。
- ^ a b c “ハヴ・ギター、ウィル・トラヴェル”. オリコン. 2020年7月15日閲覧。
- ^ a b Makowski, Peter (2010年2月3日). “Aerosmith: "We've been putting up with Steven's bullshit for 40 years…"”. loudersound.com. Future Publishing. 2020年7月15日閲覧。
- ^ a b Goodman, Dean (2009年10月8日). “Aerosmith guitarist Goes solo as band founders”. Reuters. 2020年7月15日閲覧。
- ^ Newton, Steve (2010年1月20日). “Joe Perry Project lets the music do the talking”. Straight. 2020年7月15日閲覧。
- ^ CD英文ブックレット内歌詞カード
- ^ “Joe Perry Chart History - Billboard 200”. Billboard. 2020年7月15日閲覧。
- ^ Erlewine, Stephen Thomas. “Have Guitar, Will Travel - Joe Perry”. AllMusic. 2020年7月15日閲覧。