ヒメクロウミツバメ
ヒメクロウミツバメ | |||||||||||||||||||||||||||
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ヒメクロウミツバメ Hydrobates monorhis
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保全状況評価 | |||||||||||||||||||||||||||
NEAR THREATENED (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | |||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Hydrobates monorhis (Swinhoe, 1867) | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
ヒメクロウミツバメ | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Swinhoe's Storm-petrel |
ヒメクロウミツバメ(姫黒海燕、Hydrobates monorhis)は、ミズナギドリ目ウミツバメ科に分類される鳥類。
分布
[編集]夏季に中華人民共和国東部、ロシア南東部、朝鮮半島周辺で繁殖し、冬季になるとインド洋や紅海へ南下し越冬する。日本では夏季に沖ノ島、沓島、八丈小島、三貫島、日出島、隠岐諸島などに繁殖のため飛来(夏鳥)する。
形態
[編集]全長17-20cm。翼長14-16.5cm。翼開張35-40cm。体重0.03-0.04kg。和名はクロウミツバメより小型である事に由来する。尾羽には浅く切れこみが入る。全身は黒褐色の羽毛で被われる。大雨覆上面の羽毛は淡褐色で、飛翔時には不明瞭な帯模様(翼帯)に見える。
嘴や後肢の色彩は黒い。
分類
[編集]本種は以前はウミツバメ属(Oceanodroma)に分類されていたが、近年の研究成果に基づき[1][2][3] 現在はオーストンウミツバメ属(Hydrobates)に分類されている。[4]
生態
[編集]海洋に生息する。
繁殖形態は卵生。岩の割れ目やオオミズナギドリの古巣、地面に10-200cmの横穴を掘り落ち葉や枯草を敷いた巣に、日本では5-6月に1回に1個の卵を産む。雌雄交代で抱卵し、抱卵期間は約41日。
人間との関係
[編集]日本ではネズミによる捕食により生息数が減少し、カラス、カモメによる捕食、オオミズナギドリとの競合、繁殖地への人間の侵入などが懸念されている。1935年に三貫島(岩手県)が「三貫島オオミズナギドリおよびヒメクロウミツバメ繁殖地」として繁殖地が国の天然記念物に指定されている。日本国内では比較的大型の繁殖地がある沖ノ島および沓島での1984年における生息数は約1,000羽と推定されている。
絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)
脚注
[編集]- ^ Penhallurick, J., & Wink, M. (2004). Analysis of the taxonomy and nomenclature of the Procellariiformes based on complete nucleotide sequences of the mitochondrial cytochrome b gene. Emu - Austral Ornithology, 104(2), 125–147. https://doi.org/10.1071/MU01060
- ^ Bruce C. Robertson, Brent M. Stephenson, Sharyn J. Goldstien, When rediscovery is not enough: Taxonomic uncertainty hinders conservation of a critically endangered bird, Molecular Phylogenetics and Evolution, Volume 61, Issue 3, 2011, Pages 949-952, ISSN 1055-7903, https://doi.org/10.1016/j.ympev.2011.08.001.
- ^ S.J. Wallace, J.A. Morris-Pocock, J. González-Solís, P. Quillfeldt, V.L. Friesen, A phylogenetic test of sympatric speciation in the Hydrobatinae (Aves: Procellariiformes), Molecular Phylogenetics and Evolution, Volume 107, 2017, Pages 39-47, ISSN 1055-7903, https://doi.org/10.1016/j.ympev.2016.09.025.
- ^ Gill F, D Donsker & P Rasmussen (Eds). 2024. IOC World Bird List (v14.2). doi : 10.14344/IOC.ML.14.1.
関連項目
[編集]参考文献
[編集]- 安部直哉 『山渓名前図鑑 野鳥の名前』、山と渓谷社、2008年、161頁。
- 環境庁 『日本産鳥類の繁殖分布』、大蔵省印刷局、1981年。
- 桐原政志 『日本の鳥550 水辺の鳥』、文一総合出版、2000年、50頁。
- 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科7 鳥I』、平凡社、1986年、177頁。
- 高野伸二 『フィールドガイド 日本の野鳥 増補改訂版』、日本野鳥の会、2007年、78-79頁。
- 中村登流監修 『原色ワイド図鑑4 鳥』、学習研究社、1984年、138、218頁。
- 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年、39頁。
- 『小学館の図鑑NEO 鳥』、小学館、2002年、19頁。
外部リンク
[編集]- IUCN Red List - Home Page -
- BirdLife International 2008. Oceanodroma monorhis. In: IUCN 2009. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2009.1.
- 文化庁
- 環境省 自然環境局 生物多様性センター