ヒラリー・ウォー
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ヒラリー・ウォー (Hillary Waugh) | |
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ペンネーム |
エリサ・グランダウアー ハリー・ウォーカー H・ボールドウィン・テイラー |
誕生 |
1920年6月22日 コネチカット州ニューヘイブン |
死没 | 2008年12月8日(88歳没) |
職業 | 作家 |
言語 | 英語 |
国籍 | アメリカ合衆国 |
最終学歴 | イェール大学 |
活動期間 | 1947年 - 2008年 |
ジャンル | ミステリ |
デビュー作 | 『失踪当時の服装は』 |
ウィキポータル 文学 |
ヒラリー・ウォー(Hillary Baldwin Waugh、1920年6月22日 - 2008年12月8日)は、アメリカ合衆国の推理作家。アメリカ推理作家界ではパイオニア的存在で、1989年、アメリカ探偵作家クラブより巨匠賞を授与された。
経歴
[編集]1920年、コネチカット州ニューヘイブンに生まれる。1942年、イェール大学を卒業、大学では美術を専攻した。大学4年生の時、アメリカ海軍航空隊に入隊、卒業後に操縦士の記章を受ける。2年間、様々なタイプの航空機に乗りパナマで従軍。軍に勤めている間に執筆業に転向し、1947年に処女作"Madam Will Not Dine Tonight" を書き上げた。その後、さらに2作書き上げるが、あまり良い反応は得られなかった。
1949年、若い女性が被害者となった事件の顛末を綴った作品十篇を収録した犯罪実話集[1]を読み、自分もリアルな犯罪小説を書こうと決めた[2]。当時スミス大学の学生だった婚約者に協力してもらい、架空の女子大学を舞台とした警察小説『失踪当時の服装は』(原題:Last Seen Wearing... )を執筆した。同作は1952年に出版されると大きな成功を収め、現在では警察の仕事を細部まで描いたパイオニア的作品として認知されている。
『失踪当時の服装は』以後、35作以上のミステリを書き、その多くはハードボイルドの要素も合わせ持っている。
1951年にダイアナ・テイラーと結婚し、3人の子をもうけるも1983年に離婚。2008年12月8日に死去。
著書
[編集]# | 邦題 | 原題 | 刊行年 |
刊行年月 |
訳者 | 出版社 |
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1 | Madam Will Not Dine Tonight | 1947年 | ||||
2 | Hope to Die | 1948年 | ||||
3 | The Odds Run Out | 1949年 | ||||
4 | 失踪当時の服装は | Last Seen Wearing ... | 1952年 | 1960年11月 | 山本恭子 | 東京創元社〈創元推理文庫〉 |
2014年11月 | 法村里絵 | 創元推理文庫 | ||||
5 | 愚か者の祈り | A Rag and a Bone | 1954年 | 2005年6月 | 沢万里子 | 創元推理文庫 |
6 | The Case of the Missing Gardener | 1954年 | ||||
7 | Rich Man, Dead Man | 1956年 | ||||
8 | The Girl Who Cried Woolf | 1958年 | ||||
9 | The Eighth Mrs. Bluebeard | 1958年 | ||||
10 | Road Block | 1960年 | ||||
11 | Murder on the Terrace | 1961年 | ||||
12 | The Late Mrs. D. | 1962年 | ||||
13 | Prisoner's Plea | 1963年 | ||||
14 | The Duplicate | 1964年 | ||||
15 | Girl on the Run | 1965年 | ||||
16 | Pure Poison | 1966年 | ||||
17 | The Triumvirate | 1966年 | ||||
18 | The Trouble with Tycoons | 1967年 | ||||
19 | 30 Manhattan East | 1968年 | ||||
20 | The Con Game | 1968年 | ||||
21 | Run When I Say Go | 1969年 | ||||
22 | The Young Prey | 1969年 | ||||
23 | Finish Me Off | 1970年 | ||||
24 | The Shadow Guest | 1971年 | ||||
25 | Parrish for the Defense | 1974年 | ||||
26 | A Bride for Hampton House | 1975年 | ||||
27 | Seaview Manor | 1976年 | ||||
28 | The Summer at Raven's Roost | 1976年 | ||||
29 | The Secret Room of Morgate House | 1977年 | ||||
30 | 待ちうける影 | Madman at My Door | 1978年 | 2001年7月 | 法村里絵 | 創元推理文庫 |
31 | Blackbourne Hall | 1979年 | ||||
32 | Rivergate House | 1980年 | ||||
33 | The Billy Cantrell Case | 1981年 | ||||
34 | The Priscilla Copperwaite Case | 1986年 | ||||
35 | Murder on Safari | 1987年 | ||||
36 | この町の誰かが | A Death in a Town | 1988年 | 1999年9月 | 法村里絵 | 創元推理文庫 |
- フレッド・C・フェローズ署長シリーズ
# 邦題 原題 刊行年 刊行年月 訳者 出版社 1 ながい眠り Sleep Long, My Love 1959年 1974年6月 関口英男 早川書房〈ハヤカワ・ミステリ〉 2006年1月 法村里絵 創元推理文庫 2 事件当夜は雨 That Night It Rained 1961年 1963年10月 吉田誠一 ハヤカワ・ミステリ 3 生れながらの犠牲者
(改題:生まれながらの犠牲者)Born Victim 1962年 1964年9月 川口正吉 ハヤカワ・ミステリ 2019年9月 法村里絵 創元推理文庫 4 死の周辺 Death and Circumstance 1963年 1966年2月 高橋豊 ハヤカワ・ミステリ 5 失踪者 The Missing Man 1964年 1965年 小倉多加志 ハヤカワ・ミステリ 6 冷えきった週末 End of a Party 1965年 2000年9月 法村里絵 創元推理文庫
- サイモン・ケイ(私立探偵)シリーズ
# 邦題 原題 刊行年 刊行年月 訳者 出版社 1 麻薬密売人殺し The Glenna Powers Case 1980年 1985年11月 橘雅子 勁文社〈ケイブンシャ文庫〉 2 十年目の対決 The Doria Rafe Case 1981年 1986年9月 3 トップレス・バーの女 The Nerissa Claire Case 1983年 1985年1月 4 パーク・サイドの殺人 The Veronica Dean Case 1984年 1985年6月
脚注
[編集]- ^ 『彼女たちはみな、若くして死んだ』(原題:They All Died Young、チャールズ・ボズウェル著、山田順子訳、創元推理文庫)2017年6月 ISBN 978-4-488-17002-8
- ^ 『彼女たちはみな、若くして死んだ』解説『ミステリに変革をもたらした、現代にも通ずる不朽の犯罪実話集』川出正樹(一部掲載)
出典
[編集]外部リンク
[編集]- AP Obituary in the Hartford Courant