レ・フィルム・デュ・キャロッス
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(フィルム・デュ・キャロッスから転送)
レ・フィルム・デュ・キャロッス(仏語:Les Films du Carrosse、豪華四輪馬車の映画社の意)は、フランスの映画製作会社。映画監督フランソワ・トリュフォーによって設立され、トリュフォー監督作の大半およびジャン=リュック・ゴダール監督作のうち数本を製作した。
来歴・概要
[編集]1957年、フランスの大手配給会社コシノールの社長令嬢と結婚したトリュフォーは、妻の父の援助を得て同社を設立、社名はジャン・ルノワール監督の映画『黄金の馬車』(Le Carrosse d'or 1953年)へのオマージュをこめて命名された。設立第一作はトリュフォーの短編映画第2作『あこがれ』。
1958年、同社は、第2作として18歳のベルギー人監督ハリー・クメル(Harry Kümel、1940年 - )、脚本ジャン・コクトーによる短編映画『Anna la bonne』を製作、同1958年同社にとってもトリュフォーにとっても長編第一作となる『大人は判ってくれない』をSEDIF(コシノールの子会社)とともに共同製作、翌1959年5月4日フランスで公開、大ヒットを記録する。
フィルモグラフィー
[編集]トリュフォー以外
[編集]タイトル |
原題 |
監督 |
製作年 |
備考 |
---|---|---|---|---|
Anna la bonne | ハリー・クメル | 1958年 | ||
パリはわれらのもの | Paris nous appartient | ジャック・リヴェット | 1960年 | |
のらくら兵62 | Tire-au-flanc 62 | クロード・ド・ジヴレー トリュフォー (共同監督) |
1960年 | |
(黄金虫) | Le Scarabée d'or | ロベール・ラシュネー | 1961年 | |
マタ・ハリ | Mata-Hari | ジャン=ルイ・リシャール | 1964年 | |
彼女について私が知っている二、三の事柄 | 2 ou 3 choses que je sais d'elle | ジャン=リュック・ゴダール | 1967年 | アルゴス・フィルム、アヌーシュカ・フィルムと共同製作 |
裸の幼年時代 | L'Enfance nue | モーリス・ピアラ | 1968年 | レ・フィルム・ド・ラ・プレイヤード、レ・フィルム・デュ・ローザンジュら数社と共同製作 |
モード家の一夜 | Ma nuit chez Maud | エリック・ロメール | 1969年 | |
ムーレ神父の罪 | La Faute de l'abbé Mouret | ジョルジュ・フランジュ | 1970年 | |
Les Lolos de Lola | ベルナール・デュボワ | 1976年 | ||
美しき結婚 | Le Beau mariage | エリック・ロメール | 1982年 | |
ひかり | Yeelen | スレイマン・シセ | 1987年 | レ・フィルム・シセほか数社と共同製作。 トリュフォー死後第一作。 |
小さな泥棒 | La Petite voleuse | クロード・ミレール | 1988年 |
関連項目
[編集]- AJYMフィルム - クロード・シャブロルの製作会社
- レ・フィルム・デュ・ローザンジュ - エリック・ロメールとバルベ・シュレデールの創業した製作会社
- アヌーシュカ・フィルム - ゴダールとアンナ・カリーナの製作会社