フェイヴァリットトリック
フェイヴァリットトリック | |
---|---|
欧字表記 | Favorite Trick |
品種 | サラブレッド |
性別 | 牡 |
毛色 | 黒鹿毛 |
生誕 | 1995年4月20日 |
死没 | 2006年6月6日(11歳没) |
父 | Phone Trick |
母 | Evil Elaine |
母の父 | Medieval Man |
生国 | アメリカ合衆国 |
生産者 | Mr.& Mrs.M.L.Wood |
馬主 |
P.Byrne William I.Mott |
調教師 | LaCombe Stables(アメリカ) |
競走成績 | |
生涯成績 | 16戦12勝 |
獲得賞金 | 1,726,793ドル |
フェイヴァリットトリック(Favorite Trick、1995年 - 2006年)はアメリカの競走馬。2歳にして年度代表馬に選出されるという史上3頭目の快挙を達成した。デビューから引退まですべてのレースでアメリカの名騎手パット・デイが騎乗している。
戦績
[編集]1997年4月のメイドン(未勝利戦)でデビュー勝ちを収めると、ここから連勝街道を驀進。ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル、ホープフルステークスという2つのG1を含む8戦8勝、そのほとんどが圧勝という完璧な成績を収める。この活躍が評価され、エクリプス賞最優秀2歳牡馬はもちろんのこと、ブリーダーズカップ・クラシックを含むG1・2勝のスキップアウェイ、二冠馬シルバーチャームらを抑え、年度代表馬にも選出された。2歳馬の年度代表馬は1952年のネイティヴダンサー、1972年のセクレタリアトに次ぐ史上3頭目、25年ぶりの快挙であった[1]。
翌年の初戦も勝ちデビュー以来の連勝を9に伸ばすが、ここから陰りが見え始める。次走アーカンソーダービーでヴィクトリーギャロップの3着に敗れ連勝が止まると、ケンタッキーダービーではリアルクワイエットの8着と惨敗してしまう。このあとG2で2勝したが前年の輝きを取り戻すことはできず、芝にも活路を求めたが実らなかった。ブリーダーズカップ・マイル8着を最後に引退、種牡馬となった。
種牡馬
[編集]引退後はケンタッキー州のウォルマックファームで種牡馬となったが、産駒は8世代でG3勝ち馬が2頭と失敗に終わった。のちにフロリダ州のクローバーリーフファームを経て、ニューメキシコ州のJEHスタリオンステーションに移動。2006年6月6日に発生した火災に巻き込まれ、同じく名競走馬のサラトガシックスら5頭の種牡馬とともに焼死した[2]。
ウォルマックファームを離れて以降はおもにクォーターホース用種牡馬として供用されており、クォーターホースの最高峰競走チャンピオンオブチャンピオンズなどを勝ったGood Reason SAをはじめとする数々の活躍馬を出している。なお、クォーターホースは人工授精での繁殖が認められており、死後も保存された精液が提供されている。
主な勝ち鞍
[編集]- ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル(アメリカG1)
- ホープフルステークス(アメリカG1)
血統表
[編集]フェイヴァリットトリックの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ニアークティック系 |
[§ 2] | ||
父 Phone Trick 1982 鹿毛 |
父の父 Clever Trick1976 黒鹿毛 |
Icecapade | Nearctic | |
Shenanigans | ||||
Kankakee Miss | Better Bee | |||
Golden Beach | ||||
父の母 Over the Phone1965 栗毛 |
Finnegan | Royal Charger | ||
Last Wave | ||||
Prattle | Mr.Busher | |||
Tsunami | ||||
母 Evil Elaine 1984 鹿毛 |
Medieval Man 1974 栗毛 |
Noholme | Star Kingdom | |
My Charmer | ||||
Oceana | Tim Tam | |||
Curly Sky | ||||
母の母 Distinctive Elaine1972 鹿毛 |
Distinctive | Never Bend | ||
Precious Lady | ||||
Jackie Dare | Prince Dare | |||
Jacoenda | ||||
母系(F-No.) | (FN:9-e) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Nearco5×5=6.25% | [§ 4] | ||
出典 |
脚注
[編集]- ^ ちなみに、ヨーロッパの年度代表馬を選定するカルティエ賞ではアラジが1991年に同じく2歳で年度代表馬に選出されている。日本では2012年現在2歳馬がJRA賞年度代表馬に選出された例はないが、地方競馬ではラブミーチャンが2009年のNARグランプリ年度代表馬に選出されている。
- ^ Favorite Trick, Saratoga Six Die in Barn Fire
- ^ a b c “血統情報:5代血統表|Favorite Trick(USA)|JBISサーチ(JBIS-Search)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年4月30日閲覧。
- ^ a b “Favorite Trickの血統表”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2020年4月30日閲覧。
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post