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フランシスコ・セルベーリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フランシスコ・セルベーリ
Francisco Cervelli
アトランタ・ブレーブス時代
(2019年8月24日)
基本情報
国籍 ベネズエラの旗 ベネズエラ
出身地 カラボボ州バレンシア
生年月日 (1986-03-06) 1986年3月6日(38歳)
身長
体重
6' 1" =約185.4 cm
205 lb =約93 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 捕手
プロ入り 2003年 アマチュアFA
初出場 2008年9月18日
最終出場 2020年8月22日
年俸 $2,000,000(2020年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム イタリアの旗 イタリア
WBC 2009年

フランシスコ・セルベーリFrancisco Cervelli, 1986年3月6日 - )は、ベネズエラカラボボ州バレンシア出身の元プロ野球選手捕手)。右投右打。愛称はシスコCisco[2]

経歴

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プロ入り前

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イタリア出身の父とベネズエラ人の母の下に生まれる。少年時代のポジションは遊撃手二塁投手であり、捕手としての経験は皆無だった。

プロ入りとヤンキース時代

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ニューヨーク・ヤンキースでの現役時代
(2012年9月6日)

セルベーリの体格と肩の強さに注目したニューヨーク・ヤンキースは、2003年に捕手転向を条件として契約オファーを提示。セルベーリはこれを承諾し、捕手としてプロ入りを果たした。それと同時に、スイッチヒッターをやめ、右打に専念するようになった[3]

2008年9月18日のシカゴ・ホワイトソックス戦でメジャーデビュー。

2009年はシーズン開幕前に、父がイタリア出身であるため、両親の出生地で代表入りが可能な第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)イタリア代表に選出された[4]。しかし、セルベーリ本人は一度もイタリアに行ったことがなく、イタリア語もほとんど話せないため、「次回はもちろんベネズエラ代表で出たい」と複雑な心境をのぞかせた[5][6]。シーズンでは、ホルヘ・ポサダホセ・モリーナに次ぐ3番手捕手として42試合に出場し、打率.298という好成績を残した。プレーオフでも2試合に出場した。

2010年は前年の倍以上となる93試合に出場。打率は下降し(.271)、本塁打も1本も放てなかったが、3本の三塁打を放った。

2012年は開幕直前にクリス・スチュワートが加入したため、そのあおりでマイナースタート[7]。9月1日にようやく昇格した[8]

2013年はシーズン開幕前に第3回WBCイタリア代表の候補に選出された[9]が、辞退している。シーズンでは、正捕手となった。4月26日のトロント・ブルージェイズ戦で、打球を右手に受けて骨折した。開幕からコンビを組んでいた黒田博樹は「キャンプからずっと一緒だったので分かり合えていた。残念です」と、コメントしている[10]。8月5日にバイオジェネシス・スキャンダルによって禁止薬物購入が発覚し、50試合の出場停止処分を受けた[11]

2014年1月17日にヤンキースと70万ドルの1年契約に合意した[12]。開幕ロースター入りしたが、4月14日のボストン・レッドソックス戦で右太腿裏(ハムストリング)を痛め、翌15日に60日間の故障者リスト入りした[13]。その後はA+級タンパ・ヤンキース、AA級トレントン・サンダー、AAA級スクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダースで計10試合に出場。6月17日に故障者リストから外れ、メジャーへ復帰した[14]

パイレーツ時代

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ピッツバーグ・パイレーツでの現役時代
(2017年4月15日)

2014年11月12日にジャスティン・ウィルソンとのトレードで、ピッツバーグ・パイレーツへ移籍し[15]FAでチームを離れることが決定的だったラッセル・マーティンの穴埋めを期待された。

2015年シーズンは正捕手として活躍し、自身初めて規定打席に到達した。打撃では打率.295、7本塁打、43打点出塁率.370(リーグ10位)などを記録し好調だったものの、守備では10捕逸(同3位)、51暴投(同1位)、盗塁阻止率はリーグ平均を下回る22%を記録するなど、平凡であった。

2016年5月17日、3年3100万ドルで契約を延長した。6月10日のセントルイス・カージナルス戦の第1打席でスイングした際に左手を痛めて途中交代した。試合後に有鈎骨の骨折が判明して故障者リストに登録され、翌日に手術を受けため、長期離脱を余儀なくされた。この年は101試合に出場し、打率.264・1本塁打・33打点を記録。また、抜群の選球眼を発揮して出塁率.377・キャリアハイの6盗塁を決めるなど、前年とは違った活躍を見せた。守備は95試合でマスクを被り、7失策と相変わらずエラーが多く、盗塁阻止率も19%と低かったが、DRSでは + 6を記録した。

2017年はシーズン開幕前の3月に開催された第4回WBCイタリア代表に選出され、2大会ぶり2度目の選出を果たした。

2019年8月22日に自由契約となった[16]

ブレーブス時代

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2019年8月24日にアトランタ・ブレーブスとメジャー契約を結んだ[17]。オフの10月31日にFAとなった[18]

マーリンズ時代

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2020年1月9日にマイアミ・マーリンズと1年200万ドルで契約合意した[1]。チームはポストシーズンに出場したが、自身は故障者リスト入りしていたためロースターから外れた。その後、10月3日に現役引退を発表した[19]

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2008 NYY 3 5 5 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 1 .000 .000 .000 .000
2009 42 101 94 13 28 4 0 1 35 11 0 3 4 1 2 0 0 11 1 .298 .309 .372 .682
2010 93 317 266 27 72 11 3 0 89 38 1 1 8 4 33 1 6 42 7 .271 .359 .335 .694
2011 43 137 124 17 33 4 0 4 49 22 4 1 1 1 9 0 2 29 4 .266 .324 .395 .719
2012 3 2 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 .000 .500 .000 .500
2013 17 61 52 12 14 3 0 3 26 8 0 0 0 0 8 0 1 9 1 .269 .377 .500 .877
2014 49 162 146 18 44 11 1 2 63 13 1 0 0 0 11 0 5 41 5 .301 .370 .432 .802
2015 PIT 130 510 451 56 133 17 5 7 181 43 1 1 4 1 46 1 8 94 12 .295 .370 .401 .771
2016 101 393 326 42 86 14 1 1 105 33 6 2 0 5 56 1 6 72 14 .264 .377 .322 .699
2017 81 304 265 31 66 13 2 5 98 31 0 2 0 1 32 0 6 65 7 .249 .342 .370 .712
2018 104 404 332 39 86 15 3 12 143 57 2 3 2 4 51 1 15 84 7 .259 .378 .431 .809
2019 34 123 109 11 21 3 0 1 27 5 1 0 1 0 9 0 4 31 4 .193 .279 .248 .526
ATL 14 37 32 4 9 5 1 2 22 7 0 0 0 0 4 0 1 10 3 .281 .378 .688 1.066
'19計 48 160 141 15 30 8 1 3 49 12 1 0 1 0 13 0 5 41 7 .213 .302 .348 .649
2020 MIA 16 62 53 10 13 2 0 3 24 7 1 0 0 0 8 0 1 14 3 .245 .355 .453 .808
MLB:13年 730 2618 2256 281 605 102 16 41 862 275 17 13 20 17 270 4 55 505 69 .268 .358 .382 .740
  • 2020年度シーズン終了時

年度別守備成績

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捕手守備


捕手(C)






















2008 NYY 3 11 0 0 0 1.000 0 1 1 0 .000
2009 40 207 14 1 1 .995 0 23 13 10 .435
2010 90 579 45 13 2 .980 2 64 55 9 .141
2011 41 278 18 6 1 .980 3 28 24 4 .143
2012 3 8 0 0 0 1.000 0 0 0 0 ----
2013 17 121 6 4 1 .969 0 4 2 2 .500
2014 42 335 20 1 0 .997 2 24 18 6 .250
2015 PIT 128 992 82 7 6 .994 10 130 101 29 .223
2016 95 693 71 7 7 .991 8 83 67 16 .193
2017 78 500 47 5 6 .991 7 55 44 11 .200
2018 94 750 62 3 8 .996 8 59 36 23 .390
2019 32 259 17 2 3 .993 5 21 15 6 .286
ATL 9 56 1 1 1 .983 1 4 2 2 .500
'19計 41 315 18 3 4 .991 6 25 17 8 .320
2020 MIA 16 124 3 1 0 .992 2 5 5 0 .000
MLB 688 4913 386 51 36 .990 48 501 383 118 .236
内野守備


一塁(1B) 二塁(2B) 三塁(3B)




































2010 NYY - - 2 1 0 0 0 1.000
2011 - 1 0 1 0 0 1.000 2 0 0 0 0 ----
2013 - 1 0 0 0 0 ---- -
2014 5 33 1 0 2 1.000 - -
2016 PIT 2 7 0 0 2 1.000 - -
2018 5 38 1 1 3 .975 - -
2019 1 0 0 0 0 ---- - -
ATL 2 3 0 0 0 1.000 - -
'19計 3 3 0 0 0 1.000 - -
MLB 15 81 2 1 7 .988 2 0 1 0 0 1.000 4 1 0 0 0 1.000
  • 2020年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

背番号

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  • 64(2008年)
  • 29(2009年 - 2011年、2013年 - 2019年8月21日、2020年 - )
  • 40(2012年)
  • 45(2019年8月24日 - 同年終了)

代表歴

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脚注

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  1. ^ a b セルベリがマーリンズと1年契約、ディーンは枠外に”. nikkansports.com (2020年1月10日). 2020年1月10日閲覧。
  2. ^ Pirates Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月25日) 2017年9月27日閲覧
  3. ^ Peter Abraham, The Cervelli backstory, The LoHud Yankees Blog(英語),2010年10月1日閲覧
  4. ^ 2009 Tournament Roster[リンク切れ] WBC公式サイト (英語) 2015年3月19日閲覧
  5. ^ Tyler Kepner(2009-03-06), Italian Genes Count for Yanks’ Cervelli, New York Times(英語), 2010年10月1日閲覧
  6. ^ (2009-3-01), 辞退者続出…イタリアWBC代表大丈夫?, SANSPO.COM, 2010年10月1日閲覧
  7. ^ 村上雅則、友成那智『メジャーリーグ完全データ選手名鑑2013』廣済堂出版、2013年、46頁。ISBN 978-4331517116 
  8. ^ New York Yankees recalled C Francisco Cervelli from Scranton/Wilkes-Barre Yankees.
  9. ^ Teixeira, Cano, Cervelli named to Classic squads
  10. ^ “アストロズ戦に備える黒田”. MSN産経ニュース. (2013年4月28日). オリジナルの2013年4月28日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130428125041/http://sankei.jp.msn.com/sports/news/130428/mlb13042814180001-n1.htm 
  11. ^ A-Rod gets ban through 2014; 12 get 50 games
  12. ^ Bryan Hoch (January 17, 2014). “Yankees, Cervelli agree on one-year contract”. MLB.com. January 26, 2014閲覧。
  13. ^ Bryan Hoch (April 15, 2014). “Yanks call up reinforcements for day-night twin bill”. MLB.com. April 16, 2014閲覧。
  14. ^ Jamal Collier, Jake Kring-Schreifels (June 17, 2014). “Cervelli rejoins Yanks; Murphy optioned to Triple-A”. MLB.com. July 3, 2014閲覧。
  15. ^ Pirates acquire Cervelli from Yankees for Wilson
  16. ^ Matt Kelly (2019年8月22日). “Pirates release Cervelli, next stop Atlanta?” (英語). MLB.com. 2019年8月23日閲覧。
  17. ^ Mark Bowman (2019年8月25日). “Cervelli pays quick dividends in Braves debut” (英語). MLB.com. 2019年8月25日閲覧。
  18. ^ Thomas Harrigan, Manny Randhawa and Paul Casella (2019年11月8日). “Here are every team's free agents this winter” (英語). MLB.com. 2019年12月2日閲覧。
  19. ^ Francisco Cervelli Announces Retirement” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年10月4日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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