フルーツスープ
フルーツスープとは、果物を主な材料として用いたスープの総称であり、デザートとして扱われる場合もある[1]。
冷製のフルーツスープは暑いときに飲むことが多い[2]。 その一方で、ノルウェーのフルーツスープ(fruktsuppe)は気候に関係なく飲まれており、いつでも用意できるレーズンや干しプルーンなどのドライフルーツが材料として用いられる[3]。
材料にはキルシュヴァッサーなどの酒類や[1]、牛乳などの乳製品、塩や甘味料で味付けしたダンプリング、スパイスなどが用いられる[1]。
種類
[編集]ブローベルスソッパはスウェーデンで親しまれているフルーツスープであり、ブルーベリー[4] やリンゴンベリーなどのベリー類に砂糖と水を加えて煮た後に冷まして作られる。
アボカドスープは、温製または冷製のフルーツスープである[5][6]。
ココヤシの実やココナッツミルクを材料にしたものは、ココナッツスープと呼ばれており、一部の地域におけるラクサ[7]などが該当する。 生のスミミザクラに砂糖とサワークリームを加えた冷製スープであるヒデグ・メッジレヴェシュは、ハンガリーで誕生して以来、ヨーロッパの国々で夏の料理として親しまれている[8]。ワイン[9][10](またはポートワイン)が加えられるときもある。 また、キセリなどの一部のフルーツスープでは、とろみをつけるために片栗粉などが加えられることもある。
分布
[編集]冷製・温製のフルーツスープはスカンジナビア半島やバルト三国[11]をはじめとする北欧[12] 、東ヨーロッパ[2][13][14]、中央ヨーロッパ[13][14] で親しまれている。特にスカンジナビア半島では伝統的にフルーツスープが親しまれており[15]、夏に収穫し乾燥させたフルーツが、冬にスープに用いられる[16]。冬場は朝食として飲まれる[17]ほか、冷製のフルーツスープもある[2]。 一方、中東アジアや中央アジア、そして中国においては温製のフルーツスープが親しまれている[15]。
ギャラリー
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アボカドスープ
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リンゴと人参のスープ。
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アブラヤシの実のスープ
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ローズヒップのスープ
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アッシュ・アナール(ザクロのスープ)
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c Harris, M.R. (1993). Tropical Fruit Cookbook. Kolowalu Bks. University of Hawaii Press. p. 13. ISBN 978-0-8248-1441-0
- ^ a b c Sethia, A.; Agarwal, M. (2012). Healthy Cooking for Patients with Kidney Ailments. Rupa Publications India. p. 38. ISBN 978-81-291-1796-0
- ^ Munsen, S. (2002). Cooking the Norwegian Way: Revised and Expanded to Include New Low-fat and Vegetarian Recipes. Easy Menu Ethnic Cookbooks 2nd Edition. Ebsco Publishing. p. 55. ISBN 978-0-8225-0537-2
- ^ Ohlsen, B. (2010). Stockholm Encounter. Encounter (Lonely Planet Publications (Firm))). Lonely Planet. p. 182. ISBN 978-1-74179-286-7
- ^ Sackett, L.; Pestka, J.; Gisslen, W. (2010). Professional Garde Manger: A Comprehensive Guide to Cold Food Preparation. John Wiley & Sons. p. 298. ISBN 978-0-470-17996-3
- ^ Sandler, B. (1970). The African Cookbook. Carol Publishing Group. p. 146. ISBN 978-0-8065-1398-0
- ^ “ラクサとは?マレーシアの麺料理ラクサの種類やレシピ”. All About (2018年8月6日). 2020年7月23日閲覧。
- ^ “冷たくて甘酸っぱ〜い!サワーチェリーのスープ「Hideg meggyleves」”. 地球の歩き方特派員ブログ. 地球の歩き方メディアパートナーズ. 2020年7月23日閲覧。
- ^ De Gouy, L.P. (2012). The Soup Book: Over 800 Recipes. Dover Publications. p. 84. ISBN 978-0-486-14449-8
- ^ Ferrary, J.; Fiszer, L. (1995). Good Day for Soup: Over 200 Recipes for Any Occasion. Chronicle Books. p. 231. ISBN 978-0-8118-0467-7
- ^ Roufs, T.G.; Roufs, K.S. (2014). Sweet Treats around the World: An Encyclopedia of Food and Culture. ABC-CLIO. p. 33. ISBN 978-1-61069-221-2
- ^ Davidson, A.; Jaine, T.; Vannithone, S. (2014). The Oxford Companion to Food. Oxford Companions Series. Oxford University Press. p. 332. ISBN 978-0-19-967733-7
- ^ a b Goldstein, D.; Mintz, S.; Krondl, M.; Rath, E.; Mason, L.; Quinzio, G.; Heinzelmann, U. (2015). The Oxford Companion to Sugar and Sweets. Oxford University Press. p. 630. ISBN 978-0-19-931361-7
- ^ a b Woods, D. (2000). Millennium Fruit Soup Cookbook. AuthorHouse. p. 1. ISBN 978-0-595-00182-8
- ^ a b McNair, J.K.; Brabant, P. (1990). James McNair's Soups. Chronicle Books. p. 77. ISBN 978-0-87701-753-0
- ^ Larsen, L. (2011). Starter Cook: A Beginner Home Cook's Guide to Basic Kitchen Skills and Techniques. Lyons Press. p. 277. ISBN 978-0-7627-7569-9
- ^ “Scandinavians, Diet of”. Diet.com. 2015年4月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。April 10, 2015閲覧。
参考文献
[編集]- Shulman, Martha Rose (October 20, 2014). “Recipes for Health: Fruit Soups”. The New York Times. April 10, 2015閲覧。
- Taylor, Coral. “Fruit Soup Recipes: Summertime in a Bowl”. Mother Earth News. 2016年11月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。April 10, 2015閲覧。