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フールマン三角形

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フールマン三角形(赤): △M'aM'bM'c
弧の中点: Ma,Mb,Mc
フールマン三角形 (赤):
△M'aM'bM'c
△MaMbMc~△M'aM'bM'c
フールマン三角形とフールマン円(赤色)。 および はそれぞれナーゲル点垂心を表し、元の三角形の内接円の半径を とするとき、 が成り立つ。

フールマン三角形(フールマンさんかくけい、: Fuhrmann triangle)は、ヴィルヘルム・フールマン (1833–1904)にちなんで名付けられた特別な三角形である[1]

ABCについて、その外接円の、それぞれA,B,Cを含まない円弧BC,CA,AB中点をそれぞれMa,Mb,Mcとする。これらの点を三角形のBC,CA,AB鏡映した点M'a,M'b,M'cが作る三角形をフールマン三角形という[2]

フールマン三角形の外接円は、フールマン円と呼ばれる。フールマン三角形は弧の中点が成す三角形と逆向きに相似、つまり△MaMbMc~△M'aM'bM'c である[2]。フールマン三角形の面積について、以下の式が成り立つ 。

ここで、 O外心Rは外接円の半径、I内心s半周長rは内接円の半径である。右辺はオイラーの定理による変形である。フールマン三角形の辺については以下の式が成り立つ[3]

ここで、a,b,cは各辺の長さである。

フールマン三角形と、基準三角形の対応は以下のとおりである[3]

フールマン三角形 基準三角形
外心X3 フールマン円の中心X355
垂心X4 内心X1
九点円の中心X5 九点円の中心X5
キーペルト放物線の焦点X110 垂心X4
ジェラベク双曲線の中心X125 シュピーカー点X10
オイラー線 IN線(X1とX5を結ぶ線[4])

一般化

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ABCと点Pについて、P擬調和三角形△MaMbMcBC,CA,ABMa,Mb,Mcを鏡映した点をM'a,M'b,M'cとする。△M'aM'bM'cPフールマン三角形(P-Fuhrmann triangle)という[5]Pの擬調和三角形とフールマン三角形は逆向きに相似である[6]Pフールマン三角形の外接円はPフールマン円、またはPヘギー円と呼ばれる。Pが内心のときは単にフールマン三角形、フールマン円である。

出典

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  1. ^ The Feuerbach Point and the Fuhrmann Triangle”. Nguyen Thanh Dung. 2024年4月20日閲覧。
  2. ^ a b Roger A. Johnson: Advanced Euclidean Geometry. Dover 2007, ISBN 978-0-486-46237-0, pp. 228–229, 300 (originally published 1929 with Houghton Mifflin Company (Boston) as Modern Geometry).
  3. ^ a b Weisstein, Eric W. "Fuhrmann triangle". mathworld.wolfram.com (英語). (retrieved 2019-11-12)
  4. ^ CENTRAL LINES”. faculty.evansville.edu. 2024年4月20日閲覧。
  5. ^ ENCYCLOPEDIA OF TRIANGLE CENTERS Part4 X(5613)”. faculty.evansville.edu. 2024年4月19日閲覧。
  6. ^ On a Construction of Hagge”. Christopher J. Bradley and Geoff C. Smith. 2024年4月20日閲覧。