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ブルネル賞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ブルネル賞(ブルネルしょう、Brunel Award)は、鉄道関連では唯一となる国際デザインコンペティションである。

概要

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1985年、欧米を中心とした世界各国の鉄道関連のデザイナー建築家によって構成されるワトフォード会議によって創設された賞で、近年完成あるいはリニューアルされた鉄道関連のあらゆる分野のプロジェクトを対象に顕彰することを通じて、鉄道事業者の経営に対するデザインの効用の認識を高めるとともに、鉄道の社会的役割に対する一般の意識の向上を目的としている。コンペは2年から3年毎に開催され、2008年には第10回を迎えるに至った。賞の名称はイギリスグレート・ウェスタン鉄道の技師、イザムバード・キングダム・ブルネル1806 - 1859年)にちなんでいる。

受賞対象は駅舎、鉄道インフラ、関連施設、工業デザイン、車両の5つの部門(カテゴリー)に分かれており、各部門ごとに優秀賞(Awards)と奨励賞(Commendations)が選定される。また、全カテゴリーに応募作品を提出し、全社的なデザインに対する姿勢に最も優れた企業・団体には審査員賞(Jury Prize for Overall Design Excellence)が贈られる。

回数 選定年 授賞式開催地 主催者 主な出来事
第1回 1985年 イギリスの旗 ブリストル イギリス国鉄 グレート・ウェスタン鉄道150周年
第2回 1987年 オーストリアの旗 ウィーン オーストリア連邦鉄道 (ÖBB) オーストリアの鉄道150周年
第3回 1989年 オランダの旗 アムステルダム オランダ鉄道 (NS) オランダの鉄道150周年
第4回 1992年 スペインの旗 マドリード レンフェ (RENFE) レンフェ設立50周年、マドリード-セビリア高速線開通、セビリア万博夏季オリンピック開催
第5回 1994年 アメリカ合衆国の旗 ワシントンD.C. FoRTE Foundation for Railway and Transportation Excellence.
第6回 1996年 デンマークの旗 コペンハーゲン デンマーク国鉄 (DSB)
第7回 1998年 スペインの旗 マドリード レンフェ (RENFE) スペインの鉄道150周年。
第8回 2001年 フランスの旗 パリ フランス国鉄 (SNCF) LGV地中海線開業
第9回 2005年 デンマークの旗 コペンハーゲン デンマーク国鉄 (DSB)
第10回 2008年 オーストリアの旗 ウィーン オーストリア連邦鉄道 (ÖBB)
第11回 2011年 アメリカ合衆国の旗 ワシントンD.C. Center for Industrial Design in Transportation, Inc.
第12回 2014年 オランダの旗 アムステルダム オランダ鉄道 (NS)、プロレール アムステルダム中央駅開業125周年、オランダの鉄道175周年

日本の鉄道事業者の受賞歴

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受賞記念プレート(岩見沢駅)

日本の鉄道事業者の参加は、1989年に東日本旅客鉄道(JR東日本)が「世界鉄道デザイン会議」を主催したことを契機として、同年の第3回コンペ(オランダ)から認められ、以来毎回受賞している。特に車両関連では欧米各鉄道に劣らぬ受賞実績を挙げており、2011年には九州旅客鉄道(JR九州)が日本の企業としては初めて審査員賞を受賞した。

過去の受賞実績は以下の通り。左より、受賞対象/受賞事業者/デザイナー名の順。

優秀賞(Awards)

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第3回(1989年

  • 駅からマップ[1]/JR東日本/日本グラフィックマップ(洲嵜春彦)

第4回(1992年

第5回(1994年

第6回(1996年

第8回(2001年

第9回(2005年

第10回(2008年

第11回(2011年

第12回(2014年

奨励賞(Commendations)

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第3回(1989年)

第5回(1994年)

第6回(1996年)

第7回(1998年)

  • 新幹線500系電車/JR西日本/アレキザンダー・ノイマスター(基本デザイン)+木村一男+近畿車輛

第8回(2001年)

第9回(2005年)

第10回(2008年)

第11回(2011年

審査員賞(Jury Prize)

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第11回(2011年

脚注

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注釈

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  1. ^ a b 審査員特別推薦

出典

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  1. ^ a b c d e “「ブルネル賞」に「NEX」 JR東日本”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1992年9月8日) 
  2. ^ a b 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '02年版』ジェー・アール・アール、2002年7月1日、191頁。ISBN 4-88283-123-6 
  3. ^ センター屋外駐車場(4階)”. JR TOWER ART GUIDE. JRタワー. 2021年1月20日閲覧。
  4. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '06年版』ジェー・アール・アール、2006年6月20日、181頁。ISBN 4-88283-127-9 
  5. ^ TDO:Transportation Design Organization。木村一男、松本哲夫、福田哲夫が中心となって活動しているデザイン組織。おもにJR東日本とJR東海の車両デザインを担当。デザイン実務は内装:剣持デザイン研究所、外装:A&F。
  6. ^ https://www.jreast.co.jp/press/2014/20141010.pdf
  7. ^ a b “JR東日本 E217系にブルネル賞 磐城塙駅も受賞”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1996年9月12日) 
  8. ^ “二条駅にブルネル奨励賞”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1996年7月15日) 
  9. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '02年版』ジェー・アール・アール、2002年7月1日、189頁。ISBN 4-88283-123-6 
  10. ^ 第11回ブルネル賞 「Jury Prize」の受賞について - 九州旅客鉄道 2010年10月31日

関連項目

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外部リンク

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