ベラビスタ境ガ浜
ベラビスタ境ガ浜(ベラビスタさかいがはま)は広島県尾道市浦崎町大平木の高台に建つリゾートホテル。正式名称は「ベラビスタ スパ&マリーナ 尾道」。ツネイシホールディングスグループのツネイシLR株式会社が経営する。
概要
[編集]広島県東部の沼隈半島の南西に位置し、瀬戸内海を望む高台に建築されている。元々は福山市沼隈町の常石造船が長期滞在する顧客の迎賓施設として1973年に建設した施設[1]。当時の経営は、ツネイシ境ガ浜リゾート。2007年9月、オーシャンビューの部屋やスパ等を加えた大規模なリニューアルが実施された[2]。部屋数は過去72室あったが、ニューリアルされて42室となった。2014年8月にはガーデンデッキが整備され、2015年4月にはロビーの内装がリニューアルされた。2015年7月に正式名称を「ベラビスタ境ガ浜」から「ベラビスタ スパ&マリーナ 尾道」(BellaVista SPA&MARINA ONOMICHI)に変更した。プールとスパは宿泊者専用。地元のみならず関東方面からの利用客も多い。
施設
[編集]境ガ浜ラドン温泉
[編集]敷地内にボーリング井戸を持っており、「境ガ浜ラドン温泉」という名称で登録されている。泉質は「単純弱放射能冷鉱泉」で、スパの露天風呂や内湯で使用している。客室の浴槽には使用されていない。以前は外来入浴を受け付けていたが、ニューリアル後は宿泊者専用施設となった。
境ガ浜マリーナ
[編集]かつてのマリンパーク境ガ浜をホテルの付随施設として運営している。ホテル直下の海岸沿いに位置する。ボードに立ち乗りするスタンドアップパドルなどのマリンスポーツや、海辺のランチ、サイクリング、クルージングなどのアクティビティが楽しめる[3]。クラブハウスにアクティビティ・コンシェルジュが常駐する。隣接する常石造船を海上から見学する「探検、造船工場」コースも設定されている[3]。こちらにもレストランが併設されている。2015年2月-7月のレストラン改修時には代替レストランとしてマリーナのレストランが使用された。2016年4月よりせとうちSEAPLANESの水上機による遊覧飛行が開始[4]。
リボンチャペル(Ribbon Chapel)
[編集]2013年12月、結婚式用教会として建築された設備[5][6][7]。次世代の世界基準となる建築デザインを表彰する「リーフ賞」(LEAF Award)の大賞の受賞建築。日本商環境設計家協会JCD賞2014大賞受賞。世界最大の建築祭、WAFでも最終選考に残り、その独創性は高く評価されている。頂部で1本に接続される二重らせんの階段を構造体としても用いているのが最大の特徴[8]。室内はガラス張りで至る所で二重らせんの階段が貫入し[8]、外壁や天井の役割を兼ねている[8]。頂上は瀬戸内海を眼下に見晴らす展望台となっており[8]、天窓も備えられている。NAP建築設計事務所の中村拓志設計[8]。柱は解放感を損なわないように直径10cmの鉄柱を採用し垂直荷重だけを受け持たせた[8]。階段の内側にしか空間を確保できないので椅子を詰め込んでも80人しか入れずトイレや更衣室もない[8]。空調はガラス沿いの床吹き出し口より行う。らせんの外装には木材を使用し階段の内側には耐候性の高いチタン亜鉛合金を採用した[8]。二重のらせんが交差する4カ所を連結梁で固定し、らせんのはらみや回転、沈下を防止している[8]。建物全体が、免震装置に載せた鉄骨基礎の上に乗っている[8]。高さ15m、広さ72平方メートル[9]。
エレテギア
[編集]2015年7月に、敷地の西側のプールサイドにガラス張りのレストラン棟を増設し[1]、レストランの名称も「サデン」から「Erretegia(エレテギア)」と改名された。増設された客席はプールの水面が眼下の瀬戸内海と溶け込むように設置された。また従来からの客席はキッチンの中で食事がとれるというユニークな作りに改造された[10]。プール下に設置されていた、モザイクタイルで装飾された夏季限定のエリア「モザイク」と[11]、新設されたレストラン棟で合計3つの食事スペースが用意されることとなった。
特記事項
[編集]- 宮沢喜一元首相は常石グループも地元の地盤としていた関係で、備後地方に地元入した際には度々このホテルを利用していた[12]。
- 堀江貴文が2005年の衆議院選挙に立候補した際には、このホテルに宿泊し半場選挙事務所代わりに使用した。堀江候補を常石グループが支援していた所以による。
- 竜王戦などの著名な将棋戦の会場としても、たびたび本ホテルが使用される[13][14][15][16]。
脚注
[編集]- ^ a b [2015夏びんご新スポット] 海に臨むプール(尾道市、ベラビスタ スパ&マリーナ 尾道) 幻想美の中ゆっくりと 中国新聞 2015.08.22 朝刊 尾三 (全430字)
- ^ 改装オープン 24日から特典 尾道の「ベラビスタ」(広島県)中国新聞 1998.04.22 中国朝刊 福山/尾三 (全181字)
- ^ a b (旅ぶら)境ガ浜マリーナ 広島県尾道市 秋の海辺、圧巻クルーズ /中国・共通 朝日新聞 2012.10.02 大阪地方版/広島 24頁 広島1 写図有 (全1,916字)
- ^ せとうちSEAPLANESの取り組みと今後の展開 平成27年度 航空管制セミナー資料 2015年10月29日 株式会社 せとうちSEAPLANES
- ^ “ベラビスタ便り | 【公式】ベラビスタ スパ&マリーナ 尾道”. 【公式】ベラビスタ スパ&マリーナ 尾道. 2022年10月12日閲覧。
- ^ “瀬戸内海を一望できるチャペルを12月初旬にオープンリボンをモチーフにした展望台を設置”. 常石グループポータルサイト. 2022年10月12日閲覧。
- ^ “瀬戸内海を望む礼拝堂「リボンチャペル(Ribbon Chapel)」 | 物語を届けるしごと” (2019年10月30日). 2022年10月12日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j フォーカス[建築]~リボンチャペル(RibbonChapel、広島県尾道市)2014.08.25 日経アーキテクチュア 8頁 第1030号 58-65頁 (全4,125字)
- ^ 挙式用チャペル ホテルに新設 ツネイシ境ガ浜 リゾート 山陽新聞 2013.12.25 地方経済-15版 7頁 山陽新聞朝刊 写有 (全348字)
- ^ 美木良介さん 広島で冬の味覚堪能!しまなみ海道サイクリング 2015.12.05 テレビ朝日 朝だ!生です旅サラダ 芸能/バラエティ/情報/旅/紀行/散歩 テレビ番組放送データ(全1,995字)富士ソフト株式会社
- ^ Erretegia kitchen & dining 瀬戸内最高のレストラン ——— ブランド牛豚鶏と最上の海鮮、そして……。
- ^ 【首相日誌】16日 1993.05.17 産経新聞社 東京朝刊 2頁 総合2面 (全298字)など多数
- ^ 第14期竜王戦7番勝負 羽生善治四冠が3勝目 2001.11.22 中国新聞 中国朝刊 二社 (全159字)など多数
- ^ 将棋の米長4連勝で名人位 7度目で達成 最高齢49歳11カ月 産経新聞 1993.05.22 東京朝刊 24頁 第2社会(全409字)
- ^ [特集]囲碁 第51期本因坊戦--趙治勲本因坊の8連覇か、柳時熏天元が奪取か 1996.04.28 東京朝刊 22頁 特集(全3,302字)
- ^ [特集]将棋名人戦/2 会心の一手・一局 毎日新聞 1995.01.01 東京朝刊 19頁 特集(全1,622字)
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]座標: 北緯34度23分31.9秒 東経133度17分16.4秒 / 北緯34.392194度 東経133.287889度