ヤクシソウ
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ヤクシソウ | |||||||||||||||||||||
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ヤクシソウ(山梨県甲州市、2006年9月撮影)
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Youngia denticulata (Houtt.) Kitam.[1] | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
ヤクシソウ (薬師草) |
ヤクシソウ(薬師草、学名:Youngia denticulata)は、キク科オニタビラコ属の二年草。ウサギノチチなどの別名があり、葉などを傷付けると乳液が出る。
特徴
[編集]高さは30-120 cm[2]。初期には根出葉があるが、花時にはほとんどなくなり、茎葉だけになる。茎葉は基部が張り出して茎を抱く。葉は互生し、長さ5-10 cm、幅2-5 cmの長楕円形-倒卵形。茎や葉を折ると苦味のある白い乳液を出す[3]。花期は9-11月で枝の上部に直径1.5 cmほどの黄色い花を固まって咲かせる。花は上向きに開くが、花が終わると下向きになる[4]。 和名の由来は不明であるとする説や[4]、葉の形が薬師如来の光背に似ているとする説、かつて薬草(民間薬として皮膚の腫れものに外用)に使われたことによるとする説がある[5]。中国名は「苦菜」[6]。学名の「denticulata」は、「細歯のある」の意味である[7]。
分布
[編集]朝鮮半島・中国・台湾・インドネシア・ベトナム・インドなど[6][7]と日本の北海道・本州・四国・九州・屋久島[8]の日当たりのよい乾いた山野に生える。奥秩父や四国山地などの石灰岩、蛇紋岩地帯の岩壁にも分布する[8]。新しく林道をつけた斜面の裸地に真っ先に侵入するパイオニア植物である[5]。
シノニム
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- Crepidiastrum denticulatum (Houtt.) J.H.Pak et Kawano
- Paraixeris denticulata (Houtt.) Nakai
近縁種
[編集]- イワヤクシソウ(Youngia yoshinoi) - 岡山県の石灰岩の山地帯に分布する[8]。別名がナガバノヤクシソウ。環境省のレッドリストの絶滅寸前の種の指定を受けている[9]。
- ハナヤクシソウ(Youngia denticulata f. pinnatipartita (Makino) Kitam. ) - 葉が羽根状に深く裂ける[1][5]。
関連画像
[編集]ヤクシソウの花と蕾 モレ谷林道(小津権現山北側)・2011年10月 |
ヤクシソウを吸蜜するキチョウ モレ谷林道・2011年10月 |
脚注
[編集]- ^ a b “ヤクシソウ”. 広島大学デジタル自然史博物館 (2010年10月12日). 2011年10月10日閲覧。
- ^ 林弥栄『日本の野草』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、2009年10月、124頁。ISBN 9784635090421。
- ^ 竹本常松、草野源次郎、ヒキノヒロシ (1966年12月15日). “ヤクシソウの成分(第1報)”. CiNii. 2011年10月10日閲覧。
- ^ a b 矢野亮『日本の野草 秋』学習研究社〈フィールドベスト図鑑〉、2009年9月、88頁。ISBN 9784054042643。
- ^ a b c “ヤクシソウ”. 熊野町. 2011年10月10日閲覧。
- ^ a b “ヤクシソウ”. 福岡市薬剤医師会 (2009年11月19日). 2011年10月10日閲覧。
- ^ a b 大川勝德『伊吹山の植物』幻冬舎ルネッサンス、2009年10月、213-214頁。ISBN 9784779005299。
- ^ a b c 青山潤三『決定版 山の花1200-山麓から高山まで』平凡社、2003年8月、41頁。ISBN 4582542336。
- ^ “植物絶滅危惧種情報検索(イワバノヤクシソウ)”. 生物多様性情報システム (2007年8月3日). 2011年10月10日閲覧。